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第二次世界大戦とデンマーク。海岸に残された掩体壕を見に行く理由

こんにちは、デザイナーの堀野美雪です。

現在はデンマークを旅しながら、その国のデザインを調査しております。


といいつつも、今回は番外編。
デンマークの歴史のお話です。

第二次世界大戦時のデンマークについてざっくり掴むために調べた知識ですので、より詳しく知りたい方はご自身で調べてみてください。

まずはざっくりでいいよ、という方は以下からどうぞ。↓

第二次世界大戦とデンマーク

第二次世界大戦開始時、ドイツと国境を接するデンマークは中立を宣言しており、貿易国であるドイツに注意を払い良好な関係を保っていました。

しかし、ドイツは資源豊富なノルウェーが連合軍の手に落ちるのを恐れており、ノルウェーを侵略するための足場として重要なデンマークへの侵攻を開始します。

デンマークのわずかな武器と兵力では、当時軍事大国だったドイツには敵わず、わずか6時間でデンマークは降伏。1940年から5年もの間、デンマークはドイツ占領下として置かれます。

占領中、ドイツ軍は連合軍が海岸から侵攻してくるのを防ぐために多くの掩体壕をデンマークの地に建設しました。


掩体壕の残る海岸を歩く

私は今なお残る掩体壕を見に、Skagenの海岸を訪れました。

掩体壕(えんたいごう):軍用機などの装備・物資や人員を、砲爆撃など敵の攻撃から守るために山に掘った横穴や、コンクリートなどで造った横穴状の施設。英語ではBunker。
https://ja.wikipedia.org/wiki/掩体壕

掩体壕は海や空からの攻撃に耐えるため、最大3.5mの厚さのコンクリートで頑丈に作られています。

第二次世界大戦とデンマークの関連映画

この時代の歴史を視覚的に理解したい方のために、関連映画をご紹介します。

ドイツのデンマーク侵攻の出来事は「エイプリル・ソルジャーズ ナチス・北欧大侵略」という映画になっています。

https://youtu.be/3uDoXyMKhh0

また、デンマークは地元の漁師と協力してユダヤ人をスウェーデンに逃し、ナチスの強制送還からユダヤ人を守りました。「Miracle at Midnight」。

占領中、ドイツは対連合軍のためにデンマークの西海岸に200万個もの地雷を埋めました。

敗戦したドイツはその撤去作業を命じられますが、それも「ヒトラーの忘れもの」という映画になっています。

https://www.youtube.com/watch?v=Kn3whADEu4M

すでに観たことあるこの映画も、舞台がここだと知って観るのとではまた違ってみえるかもしれません。

さいごに

第二次世界大戦でデンマークの存在は薄いように感じていましたが、こうやって調べてみるとドイツに占領されていた歴史があったんですね。
占領されながらもドイツへ抵抗運動していたため、戦後は連合国の一員として認められました。

掩体壕のある海岸を歩き、その大きさ、手触り、匂い、五感の全てを使って当時のことを想像すると、なんとも形容し難い感情になります。

この名前のない感情を持ち帰ることが、唯一私に出来ることかもしれません。
実物を見て自分で何かを感じることが大事だと思うのです。もちろん限界はあるけど、私はなるべくそうしたい。

"百聞は一見にしかず"

映画や本、ネットだけでは得られないものがこの場所にはありました。


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