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馬日記・その3

2004年3月12日
サン・ホセ(コスタリカ)

 今朝もあまり眠れなかった。サン・ホセは思っていたより涼しくて、少し風邪を引きそうだ。

 メールをチェックすると、memeがサン・ホセに帰ってくるのは明日の予定だとあった。そうか、memeを待っていると、今日を含め後2日以上もサン・ホセで滞在することになり、それは退屈なので、一人で先にRainbow Gatheringに行くことにした。一人で行くのも、きっと色々とあって楽しいはずだ。

 朝食を宿でとっている頃から、強い雨がしばらく続いた。ロビーでカリンバを弾きながら、雨が止むのをのんびり待つ。雨がようやく止みだしたので、郵便局へ行き、日本の彼女へ手紙を出しに行く。この手紙だけは、いま、ぼくの手の中にあったのに、数日後には彼女のところへ届くと思うと、とても不思議な思いだ。

 郵便局の後に、日本の読めるインターネットショップに行き、メールをチェックする。彼女からメールが来ていて、それを読んだ後にとても会いたくなった。何をしているのかな・・・。家族からは、何も返信なし。いっときインターネットをした後は、バスターミナルへ行き、時刻を確認してチケットを購入し、宿へ荷物を取りに帰る。

 13:00PMにバスは出発。バスの中でぐっすりと眠る(ここ数日、あまり眠れていなかったものな)。ぼくは、乗り物の移動の中に、よく眠ることができる。目が覚めた後は、隣の席に座っていた男性とお話をした。彼は、ボクシングのトレナーだと言っていた。通路を挟んだ向こう側の席に座っている男子が、彼の教え子のボクサーらしい。下手なスペイン語で、楽しく会話をした。スペイン語をもっと話せるようになりたいものだ。

 目的地のPoso Realに、夜遅くに到着。バスの運転手に「ここだよ」と促されて、降り立った場所は、全くに何もない幹線道路沿いの真っ暗な空き地だった。うーん、困った、不安になる。隠れたところに、テントでも張って寝ようか・・・。少し先に灯りが見え、そちらへ歩いて行くと食堂のようで(パーキングエリアの売店のようなものか)、お店に入って近くに宿がないか尋ねたら、ここに泊まれるとのこと。ほっ、よかった。今晩どうやって過ごすものかと、気を張っていた気持ちがほぐれる。部屋に荷物を下ろし、食堂で夕食をとる。食堂にいた、愉快なお兄ちゃんたちと、指差し会話集をお互いに覗き込みながら、わいわいとお話をした。成田空港出発時に、もう日本円を持っていなかったもので、お見送りに来てくれていた彼女にお金を借りて買った会話集がとても役に立っている。ありがとう!

 *当時(25歳)の日記に綴られた、若い頃の自分の言葉に恥ずかしさを覚えながら(彼女のことばかり書いていますね・・・)、加筆も加えて。

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