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デザイン初心者が社内コミュニティのロゴをデザインして、気づけたこと。

今回は特別編。
私は昨年の入社後から、社内コミュニティ「松下村塾(まつしたむらじゅく 以下むらじゅく)」の運営に挑戦しています。

このコミュニティは、「社内の誰が何を知っているのか(who knows what)」という『社内のナレッジの分布』についてのメタ知を集めることを目的に、毎週のオンライン勉強会(社員がプレゼンター)等を提供しています。

今回は、このコミュニティのロゴをデザインしたフローと、得た学びについてまとめます。
ただ私はデザインについては、全くの初心者でしたので同じくむらじゅく運営のメンバーでデザインに造形の深い先輩

と取り組みました。

なんとなくかっこいいと思って提案したロゴ

初めは、あくまでむらじゅくの社内での認知度向上につながればいいと思い、提案しました。とは言え正直なところ、デザインに元々強い憧れを持っていたので、デザインできたらかっこいいなと思いロゴ案と共に運営メンバーに投げました。

それがこちら。

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感想は受け付けません。私としては、お風呂に入浴剤を入れる瞬間のイメージでした。会社全体にナレッジが広がっていくという自分なりの意図もありました。(いいんじゃね?と自信もありました。すみません…)

これが当時のSlackへの投稿です。

スクリーンショット 2020-04-10 08.05.13

当時は、内心このロゴをより洗練させればいいと思っていました。(中々に恥ずかしい思い出)
ただ、思ったより運営陣からのリアクションが薄かったです。(何を勘違いしたのか、いいね!!ってくると思っていたんです…)
ただ、当然なんですよね、考えるべきことを考え切れていなかった訳ですから。

そこで、運営メンバーでデザインに造詣の深い先輩(@shinjiro330)に協力を求め、そこから2人で作り上げていくことになります。

iOS の画像 (1)

ちなみにこんな案も。ナレッジの共有を通して個々人がタグを獲得するという意図もあったのでタグをデザインしました。やはり考え切れていない印象…


そもそものコンセプトの確認と、それを踏まえたデザインコンセプトの作成

ロゴをデザインしていくにあたって、まず先輩から言われたことは、デザインコンセプトを決めようということ。ロゴだけではなくデザインとして様々な形でビジュアル化していくに当たって、全ての根底となる一気通貫の指標・指針を決めようと提案されました。

そのために必要だったのがそもそものむらじゅくのコンセプト(世界観)です。つまり、今私たちは何を目的に活動しているのか、どのような未来を作りたいのか。これを改めて明確にする必要がありました。先輩からは以下のことを意識して取り組むことを教えて頂きました。

【目指している世界観を作ろうとしているか】
○むらじゅくが目指している世界観は何か
○むらじゅくらしさを言葉にすると何か(デザインコンセプト)

【デザインが得意じゃない人でもちゃんと説明できる】
○デザインを好き/嫌いで判断しない
○なぜそのカタチになったかロジックを持って説明できるか

そこからはブレストの繰り返しです。思考する時間がほとんどでした。運営メンバーにも議論に何度も付き合ってもらいながら、上記を作り上げていきました。

なので、結論としてデザインするのに大切なことは、大元の誰が何を伝えたいのかでした。

ビジネスデザイナーである濱口秀司さんがよく使うフレームとして、企業が事業を推進するフェーズには、

コンセプト→戦略→意思決定→実行

が存在していると語っていますが、それとまさに同じで、大元のコンセプトがあってそれを実現するための戦略があると。だからこそ、むらじゅくはどうあるべきか(世界観)を考え抜くところから始めました。

「むらじゅくはどうあるべきか。どうすれば会社に貢献できるのか」

これを考えたときに、運営メンバーに共通して、社内の「誰が何を知っているのか」が分からない状況はよくないという意識がありました。
これだけ多くの人材がいて、歴史もある。だからこそ、組織としての、社内に貯まった知の保存(→引き出し)と、更なる知の探索や知の深化が必要不可欠だし、それこそがイノベーションにつながると信じています。

それを実現するためには、トランザクティブ・メモリー・システム「誰が何を知っているのか」を明確にしてそれを十二分に活かす。これこそがより良い会社にする一手だと。

こういったコンセプトや思いを踏まえて、デザインコンセプトを決めました。

これは今振り返ると、とても大切な作業だったと感じていて、これがあったからこそ、常に立ち戻りながらデザインに取り組めましたし、運営メンバーとのコミュニケーションにも非常に役に立ちました。
ちなみに完成したデザインコンセプトはこちらです。

デザインコンセプト
カノウセイを広げる × チシキ・ヒトとつながる × アクションを起こす

運営メンバーとのコミュニケーションとしての制作過程の可視化とロゴコンペ実施

デザインコンセプトを作り上げた後は、それに従い、先輩と案を出し合いました。その一部も共有しておきます。

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こんな感じでスキマ時間に書きなぐったり、先輩とブレストやっていました。

そして何案かに絞った後、運営メンバー全員でデザインコンペを行いました。デザインコンセプトを改めて明確に伝えて、それぞれの案の意図を伝えて、そのロジックむらじゅくが目指す世界観を表現できているのかを基準に選んでもらいました。

運営メンバーとは隔週でオンラインミーティングをやっているので、進捗具合を都度共有していましたし、コミュニケーションはしっかり取っていたので齟齬なく進行できました。

スクリーンショット 2020-04-11 07.32.53


案決定後、細部のデザイン的な調整作業

そして、決まったのがこの電球の形です。これに決めた後、デザイン的な微修正が始まりました。

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murajuku logo 変遷

細微の部分や、文字のカーニングなど、細かく細かく調整しながら完成へと近づけました。このフローは意外と大変な作業で、先輩がいないと確実にやり切れませんでした。デザイナーさんの日頃の苦労がよく分かりました…

そして、遂に完成です。

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note用Murajukulogo横に文字ver.7

ロゴの意図

デザインコンセプトは
カノウセイを広げる × チシキ・ヒトとつながる × アクションを起こす

ナレッジをかけ合わせることで一つのアイデアができる。行動ができるようになることをパナソニックらしさの電球の形で表現しました。

また、社内に散らばっている知識や人が組み合わさる・つながることを2色を用いることで表現し、色にはパナソニックブルー藍鉄色の2色を使用しました。

○パナソニックを基にしていることからパナソニックブルー
○藍鉄色は、松陰神社にある鳥居の色

神社の多くの鳥居は朱色ですが、山口・東京にある松陰神社の鳥居は藍鉄色を用いています。
松下村塾へのオマージュを示してこの色を用いました。

松下村塾は吉田松陰が1856年から講義をしていた場です。対話形式でどのような人に対しても広範な学びを提供し、多数の志士や要人を輩出しました。


あくまで戦略の1つとしてのデザイン施策

今回は、

大元のデザインしたいコミュニティのコンセプト(世界観)の再整理

戦略としてのデザインコンセプトの策定

それを踏まえたロゴの案出し

運営メンバー内でロゴコンペ

決定案をデザイン的に微修正

その過程を都度運営メンバーに可視化

このフローでロゴのデザインに取り組みました。

この経験を通して、あくまでロゴは大前提として表現したい「中身」がしっかりしていなければやる意味があまりないと思いました。取り組むべきだと確信している明確なコンセプトがあって、それを実現していくための戦略の中の1つとしてデザインがある。
だからデザインは、

・自分たちの実現したいコンセプト(目的やビジョン)を他者に分かりやすく伝えるため
・それを実現していく自分たちがいつでもコンセプトに立ち戻るため

というコミュニケーションとしての価値を発揮しなければいけないと思っています。

だからこそ振り返ると、ロゴをデザインする過程でやった、コンセプトの再確認とそれを踏まえたデザインコンセプトの作成、そして運営メンバーと目線合わせをするためのロゴコンペは非常に効果的だったと思います。


アイディアより遂行が大切

このロゴをデザインしていく中で、デザイン自体のTipsをたくさん学びました。また、ロゴ(デザイン)という形で表出化・ビジュアル化することで、改めて根本のコンセプトや戦略を捉え直すきっかけにもなりました。

ただ、このロゴデザインの経験で得た一番の学びは、アイディアよりそれを遂行・実行することの方が何より価値があるということです。それを実感しました。

確かにアイディアを思いついてそれを自由に提案する過程は楽しいし、やりがいを感じます。(やっている“感”がありますから。楽しいし。)

しかし、そのアイディアをいざ遂行するには、色々と細部を詰めていく必要があります。そうしなければ実現しません。

今回で言えば、

・自分に全くデザインの知見がないため、知見のある人の協力を得なければ
ならないこと。
・ロゴの意義(コミュニケーションとしての価値)を踏まえると、デザインを担当しない運営メンバーが納得し気に入るデザインでなければならないこと(自分の好みのデザインで自由に決めるものではない)。
・カーニング等細部までこだわり切るべきだということ。

などなど、遂行し切るにはタスクが存在していました。正直もっと簡単にデザインできるものだと思っていましたし、こんなにも苦労するとは思いませんでした。

それでも、やり切ったからこそ私自身はこのロゴに自信を持つことができますし、デザインは楽しいと実感できています。

だからこそ今は、この社内コミュニティむらじゅくのコンセプトを実行していきたい。机上の空論で終わらせないように行動をして行きたいと思います。

改めて、快くお力貸してくださった先輩には本当に感謝しています。先輩がいなければこんなに素敵なロゴは作れなかったと思います。これからも色々仕掛けていきましょう。







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『巨人の肩の上に乗りたい矮人』メーカー B2B事業のマーケティング(商品企画とかも)担当。手広くやっています。※個人の意見です。イラストは自作。
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