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4/1〜5の日記

4月1日(金)
ひとり出版社への入社日。「ふたり出版社」と言うにはおこがましいので、気持ち的には「1.2人出版社」ぐらい(そんなこと言わず、全力で働かせていただきます!)。自分の名刺を受け取っても、心の中ではまだ「タバブックスさん」と「さん」付けで呼んでしまう。出版業界を1年間離れていたので浦島太郎状態になり、スマホやWebサービスを駆使した業務を精一杯覚えようとする(郵便局の入り口付近にある「ピッ」をどう使うか初めて知った)。
お昼はげじまさんに連れて行ってもらい、近所からバインミーをテイクアウト。具だくさんでとても美味しい。職場ではうす~くラジオ(J-WAVE)が流れているが、昼下がり、BTSが流れてくると、げしまさんがメンバー2人を紹介してくれる。まずはリーダーとおじいちゃん(と呼ばれている人)。あとは黙々と、発注や発送、月初めなので在庫管理などを。
帰りに、高架橋下にオープンしたばかりのおしゃれスポット、「ミカン」(果物にしか思えないけど、「未完」ってことらしい)にある蔦屋書店のラウンジに連れて行ってもらう。一日約3000円のコワーキングスペース(コーヒー等飲み放題・スナック食べ放題・置いてある書籍読み放題)としても使えるけれど、1時間1500円ほどで、ヒューガルデンホワイト&ロゼ、スミノフ(瓶)等々の安くはないお酒もオール・ユー・キャン・ドリンク(飲み放題)できる。夕飯代わりにソフトクリームなどをむしゃむしゃ食べる。
さらに帰り道、乗り換えついでに新しい名刺を渡しに新宿・模索舎さんに立ち寄り、店長と映画の話などして気が付いたら3時間も経っていた。

4月4日(月)
耳かきの人」こと椋本さんと初対面。椋本さんは新刊『脱コルセット』のPR動画を作成。私もたまに動画編集をするが、2分ぐらいの動画に字幕をつけたり言い間違えたところをカットするだけでかなり時間がかかるので、「はやっ!」と思いながら見ていた。
お昼はどしゃぶりの中、近所からチキンブリトーをテイクアウト。オーディオブックの導入ってどうすればいいのか?そもそもみんな聞いているものなのか?どのタイミングで聞くのか?と職場で話しながら食べる。
ありがたいことに注文が相次ぎ、次々と発送準備。
これまでに何度か助成をいただいたKPIPA(韓国出版文化産業振興院)の翻訳助成申請書を作成・提出。既刊本でも申請できるのがすごいなと思う。通りますように!

4月5日(火)
通勤時に『脱コルセット』を読む。

韓国で「脱コルセット」なる女性運動が流行っているとは聞いていたけれど、具体的なことは何も知らなかった。著者のイ・ミンギョンさんは口紅を全部捨てたというし、ロングの髪を一気に切ってツーブロックにしたという人がどんどん登場するし、化粧だけじゃなくて服装も靴も持ち物も。自分の中で「当たり前」と刷り込まれているものが「圧」なんだ!、跳ね返さなくっちゃという気持ちになる。モリモリ元気が湧くので、ぜひ読んでください!(こんなめちゃくちゃ最先端に思えることが書いてある本が、韓国では2019年に出ていただなんて!)
朝、植本一子さんがほんの少しご来社。『かなわない』は大好きな本。文章があまりに深く自分の心に突き刺さるのが正直怖くも感じていたので「この方が!」とひそかに畏敬の念をこめながらご挨拶。植本さんの写真も好き。植本さん撮影の友人の家族写真が以前雑誌に載った。
5月の文フリでも販売する『仕事文脈vol.20』に向け、座談会のテープ起こしを進める。テーマは「家族」。みんな抱えているもの――辛い経験とか葛藤とかがあるんだなと、当たり前かもしれないけどしみじみと思う。でもそうした「キツい」瞬間にこそきっと物事の本質が現れて、それをしかと目にした人が言葉として現状を記し・語り、次の希望をつかんでいけるのだろう……(と感激しつつ文字起こし。早く読んでほしいです。)

(山口)

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