見出し画像

何でもできる時代だからこそ、最小の時間で成果を最大化する

昔と違って今は本業、副業、趣味などやろうと思えば何でも自由にできる時代になりました。

何でもできるということは、時間さえあれば目標達成までに湧いてくる仕事はいくらでもできるということです。能力的に無理なことでもコネクションがあれば実現可能でしょう。

しかし、人間には平等に1日24時間しか与えられていません。自分の力で出来ることには限界があります。

瑣末なことで溢れる現代だからこそ、最小の時間で成果を最大化することが求められます。

<本日の参考文献>
エッセンシャル思考(グレッグ マキューン)

より少なく、しかしよりよく

僕たちにはやりたいことがたくさんあります。それは本業であったり、副業であったり、趣味であったり。

IT技術の進化、スマホの普及によって、昔に比べて随分いろんなことが出来るようになりました。

しかし、その反面緊急でない仕事も緊急のような顔をして舞い込んでくるようにもなりました。

色んなことが出来るようになったということは、色んな仕事がすぐにできるようになったということです。

そうやって目の前に現れ続ける仕事と対峙しているうちに、気がつけば膨大な時間を消費していることに気づきます。

パレートの法則

聞いたことがある人も多いと思いますが、ビジネスにおいて全体のたった20%の事が全体の80%の成果を生んでいるという法則があります。

簡単にいうと、会社の売上の8割はたった2割の上客による売上だったり、個人としての仕事の成果の8割はたった2割の作業から生まれていたりするという法則です。

別名80:20の法則とも言われている、イタリアの経済学者パレート氏が提唱した理論です。

舞い込んでくる仕事はどれも大事なように見えますが、実はその中で本当に大切なのは2割ほどしかなく、残り8割は成果に直結しない仕事だったりします。

その8割の仕事は、他で代替が効いたりテンプレ化することで自動化を図る事ができることが多いのです。

エッセンシャル思考になる3つの技術

エッセンシャル思考は理解することは簡単ですが、実践するのはとても難しいです。それは、会社員として働く上で仕組み上回避できないことがあまりにも多いからです。

今やスマホが便利すぎていつでもどこでも仕事ができてしまう時代なので、依頼されてできない仕事は実はほとんどありません。

では、どうやって「より少なく、しかしより良く」を実践するのか。本当に重要な2割の仕事に集中するのか。

それは次の3つの技術で考えることから始まります。

1. 見極める技術
2. 捨てる技術
3. 仕組み化する技術

それぞれ具体的にお話しします。

見極める技術

まずは、目の前の仕事が本当に重要なものなのかを見極める必要があります。

見極めるために必要なこと、それは「考える時間を作ること」です。

どんな仕事も、取り掛かる前にまずは考える時間を作る事が大切だと言われています。

僕は個人的に、プロジェクトの開始時点だけでなく、フェーズが進むごとに考える時間を取って振り返るのが重要だと思っています。

なぜなら、最初の読みが外れている可能性もあるからです。重要ではないと考えて捨てたものが実は重要だったということが起こらないように、定期的に時間を作るようにしています。

具体的な例を上げると、提案書を作成する際にどれくらいの規模感で、どんなレイアウトで作るか。どんな情報を盛り込むのか。どんなビジュアルで作るのかなどは制作する前に決めておきます。

最初に全体のイメージを整理してから作ることで目的からブレることなく最小の時間で最大の成果を得ることができます。

<僕の持論>
しかし、これには場数が必要です。そのため、新人のうちほど見極めるフェーズが最も難しく、苦戦します。最初のうちはとにかく仕事に没頭して経験を積み、やりすぎた中から無駄を削ぎ落としていく必要があります。
とにかく最初のうちは「データを取ること」に集中します。重要な2割を選びとることを成功とせず、無駄な8割とは何かというデータを取ることを成功として取り組む期間が必要です。

捨てる技術

本当に大切な2割と瑣末な8割の見分けがついたらやるべきことが2つあります。

1. 完全に明確にする
2. スケジュールに余白を持つ

完全に明確に
仕事にまつわることは全て「完全に明確に」します。

例えば、売上目標○○円ではまだ不十分です。目標を達成させるためにいくらくらいの規模の案件を月何件、何ヶ月の納期で進めていくかを自分自身で完全に明確にする必要があります。

これをやることで、本当にやるべきことの優先順位と期日の設定ができます。逆にこれがないと、全ての判断がその場その場での決定となり、後々辻褄を合わせるのが大変になっていきます。

余白を持つ
また、これは持論ですが、スケジュールには余白を持つことが重要です。これは先ほどお話しした「フェーズごとに見極める時間を取る」ためです。

スケジュールの余白は無駄ではなく心の余裕です。心の余裕は良質な判断力を生み出します。

仕組み化する技術

本日の参考文献「エッセンシャル思考」では7章に渡って解説されている超重要項目ですが、長すぎるのでその中でも最も重要だと思う2つだけご紹介します。

1. エッセンシャル思考のチームを作る
2. 見積もりは1.5倍で

エッセンシャル思考のチームを作る
ディレクターの仕事は大目標を端的に表すと、チームを編成してプロジェクトを完遂することです。特に1つの案件に全集中できることは非常に稀で、大体はひとりの人がいくつものプロジェクトに携わります。

だからこそ、そのプロジェクトにおいて何が重要で何が重要でないかをハッキリ示し、チームメンバー全員をエッセンシャル思考にする必要があります。自分だけエッセンシャル思考でも、周りが瑣末なことに囚われていれば出したパスが帰ってくるまでの時間がいつまで経っても縮まらず、仕事も減りません。

エッセンシャル思考のチームを作るためには、依頼や指示を「完全に明確にする」ことです。

目標やなぜ依頼するのか、期限やコンセプトなど。

僕の場合は会議で参加メンバーに対し冒頭で案件の概要を説明しますが、その際に伝えることはコンセプトの核となる部分、特にアドバイスしてもらいたいポイントに直結する部分を重点的に解説します。

アドバイスする側の立場に憑依して考えれば、どんな説明が欲しいと思うかは明確にわかります。

見積もりは1.5倍で
5分でたどり着く場所へ移動するときは10分前に出発する人が多いのに、仕事となるとギリギリの時間で設定してしまう人が世の中にはたくさんいます。

プロジェクトの途中で「見極め直す時間」は必ず必要になるので、見極める技術を鍛えるためにもあえてスケジュールに余白を持ち、考える時間を作ります。

成長のサイクルを作る

「見極める技術」「捨てる技術」「仕組み化する技術」は一直線ではなく円で繋がっていると考えると成長のサイクルは生まれやすくなるでしょう。

見極めるための時間は捨てることで生まれ、捨てることは仕組み化することで実現する。仕組み化することは大事なことを見極めることでチームに広がっていく。

このサイクルへの入り口は見極めの基準を手に入れることにあって、それが最初に越えるべき壁である。

まずは、大事な2割を見極めるために泥臭くいきましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?