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ビジネスにおける共感力の必要性

最近学生さんからのキャリア相談に乗ることが多いです。特に現在経営者という立場であることもあって起業をどう思うかを聞かれることが多いのです。
優秀な学生さんは起業を考えることが多いですね。時代は変わったなあ。

「今起業すべきか企業に一旦就職すべきか迷っています。あなたはどう思いますか?」
こう聞かれた時に、100人中99人にはまず就職した方がいいよと伝えます。大企業でもベンチャーでも良いけど、しっかりビジネスが成り立っているところに行くべきと伝えます。
99人と言ったのは例外もあって、「この子は凄すぎる!早く起業すればいい、むしろその仕事手伝わせてくれ!」と思った人がいて、その子は実際に起業して成功しています。

さて、「まず就職すべきだよ」と言うと「お前もか」という顔をする学生さんもいます。笑
大企業でちゃんとした教育を受けるべき、自分のブランドを作るべき、転職に有利とか色々なものがありますが、私の考える就職すべき理由はちょっと他の社会人のアドバイスとは違うようです。

私は大企業や大企業と取引をするベンチャーで、大企業のやり方や文化を知るべきだと思っています!

何故か、もし起業してその会社が成功し始め、成功すればするほど大企業との取引や連携が必然と増えてくることが多いはずです。その時に相手の会社(大企業)のことを理解していないと物事が上手く進まないケースは多いと思うのです。

つまり先方の大企業のことを「理解していますよ!」という共感の気持ちを持てるかで全然違うことがあるということです。
「小さい会社の生意気なガキだな」と思われて終わるか、「この子は世の中のこと(自分たちのこと)をよく理解してくれているなぁ、若いのに素晴らしい」と思われるか、これはかなり差があるのです。

この共感力に必要な情報は本や友人から聞いたりすることで、ある程度は養うこともできるかもしれません。
ただし、百聞は一見にしかずといった感じで、実際に大企業のある意味歯車になってみるのが最も最短距離とも思います。そしてついでに大企業で大きなお金を動かす経験をしてお金の使い方に関する度胸も鍛えられたら良いんではないかと思います。(守られた環境でこれができるのは大きい)

ここまでの話だと大企業入って、起業すれば?みたいな話になっちゃうかもですが、学生時代に学生が知ることのできる範囲はたかが知れています。
なので、実際には数年で起業しようと思って新卒入社した子も企業で働く中でその面白さに気づき、ずっと働くということもあります。
雇用している企業側は必死にそうした優秀な若者たちが伸び伸びと能力を発揮できる環境を作るべきでしょう。

脱線しますが、私が新卒で大企業に入り、その後コンサルティングファームに転職する時に読んだ本で非常に良い本がこれです。(もう廃版になってる。。。)

さて、こうした共通の経験から生まれる共感力が重要で、特にビジネスの場では重要だと感じています。

逆にこうした共感力がない場もあり、それが大学の講義なんではないかと思います。もちろん例外もありますが、大学の先生は自分の研究分野や得意分野について、自分の言葉で淡々と語ることも多いでしょう。1人で数百人に講義することもあるのだから仕方ないですが。
それに対し、学生は必死にノートをとって理解に努めますが、それは学生が大学の先生に共感しようとしているわけではなく、先生が学生を評価する立場だから発生することなのかと思います。
大学の先生は学生への共感など無視していることも多いのかなあと思います。予備校の先生なんかはまたちょっと違います。学生が大学に合格することが先生たちの価値に直結するので、学生の立場に立って分かりやすく教えることに尽力しているのではないかと思います。

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同じようにビジネスの現場でも大学の先生のように相手の状況を無視して、自分の好き勝手に話してしまう、こういう人はビジネスの場では単独では活躍できません。
活躍できるとすればその人の周りにその人をサポートする優秀な人たちがいる場合でしょう。

同じ経験をすることで、もしくはそうでなくても相手の状況を考え尊重し、想像することで共感が生まれコミュニケーションは円滑になっていくと思うのです。逆を言えば、この共感力を怠ると上手くいきません!

これは社内外のコミュニケーションに言えることで、特にこのコロナ禍でリモートワークで直接コミュニケーションが取りづらい中では、「共感力」という名の思いやりや想像力は非常に重要だと考えています。
共感の先に有意義なディスカッションが待っています!

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