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RESKILLING~自分のスキルをアップデートし続ける~を読んで

2022年10月岸田首相は衆院本会議で所信表明演説し、個人のリスキリング(学び直し)の支援に5年で1兆円を投じると表明した。

また人的資本の開示項目について2023年3月期決算以降の有価証券報告書に社員満足度や人材投資額などの情報の一部記載が義務化された。

リスキリングという言葉を頻繁に聞くようになったが本質的に理解できているか不安があったので読んだ。

1.リスキリングの意味

 リスキリング:学びを通じて新しい職業に就くこと

 リカレント :学びなおしによるスキルの向上

 これは正直正しく理解ができていなかった。リスキリングの主体は企業、国であり戦略的に必要なスキルを学ばせるということ。
 リカレントは個人が自主的に生涯を通じて学習を行うということ。

第4次産業革命によって1億3,300万人分の新しい仕事が生まれると同時に7,500万人の雇用が奪われる可能性がある。

この問題に対する解決策がリスキリング。企業は何もしなければ必要ない人間を多く抱えることになる技術的失業が起きる。

なるほど、納得。

2.リスキリングの取組み方

リスキリングは会社の変革ニーズに基づいて業務として取り組むことを指す。個人が好きなことを学んでキャリアチェンジをしたりすることと、リスキリングは本日的に異なる。

オンライン講座を会社で契約し、好きなことを学んでという方法は失敗する。

従業員に自主的に勉強してくださいということではなく、
企業が従業員に対して就業時間内でスキルを身に就けさせる。
なぜなら企業の戦略だから。

自律的にデジタルスキルを学ばせることをリスキリングだと思っていたが、企業が主体で行うことなんだと理解。

3.リスキリングに取り組む理由

リスキリング経験自体が個人の市場価値も高めることに繋がる。
スキルを学ぶことは、その会社内で生き残るためということもあるが、会社外でも共通する必要スキルを学ぶということ。

企業はリスキリングを行うことで成長事業への労働移動を進めることができる。

個人、企業にとっても必要な取り組みがリスキリング。


自分自身は福利厚生のサポート、ソリューション提供を行っているが、リスキリングを福利厚生の一環として提供するということは意図が違うものなんだと理解した。

福利厚生は
・会社への帰属意識、エンゲージメントを高める効果
・採用効果(会社のブランディング向上)
・ウェルビーイングの向上
このような効果があるが、従業員は受け手となるため、積極的に企業の福利厚生を活用する考えは従業員に少ない。互助、共済的に要素が含まれているということもある。

ただ戦略的な福利厚生として、前向きなアクションを行った従業員へのインセンティブなど、自律性を促す取り組みも進んでいる。

そういった意味ではこれからの福利厚生としてリスキリングを活用した新たな戦略的福利厚生があってもよいのではないかと感じた。

リスキリングのことを学びたい人にはお勧めの一冊。


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