取り合わせのマリアージュ

妻と晩酌。あてに枝豆。
普段は地元産「湯あがり娘」推しの私たち。
今夜はデパ地下で安売りしていた群馬産「天狗印」。
これが殊更に美味しかった。

「冒険してみるもんだね」
食に関して保守的な妻もご満悦。
――ならば、と。赤ワインに移行した彼女に最近知ったレシピを教えた。

赤ワイン　+　炭酸　+　カルピスの原液

「カクテルみたい」とほろ酔いの増す妻。
くいくい飲んでおかわりまで。
ノンアルで付き合う私もマイブームのドリンクに切り替える。

緑茶　+　ジンジャーエール

昔、ドリンクバーで「コーラ　+　烏龍茶」を発見し、多くの知人に紹介した思い出がある。大人向けティーソーダ第二弾。
この夏の自分的ヒットな――

「これはない」
妻は飲みもしないで却下。
かつて私が入院中に編み出した「パン　+　マヨネーズ　+　マーマレード」を引き合いに「パパはマニアック」とけんもほろろ。

私は黙って聞いている。
普段は大人しい妻のその変わり身が、肴には悪くない。

枝豆や強気な酒の泣きぼくろ

（えだまめやつよきなさけのなきぼくろ）

季語（三秋）： 枝豆、月見豆