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デカいけど……繊細

180㎝、80㎏が保育園では小さくなって歩く。
未だに酸素カートをコンプレックスに感じでいる私。

昨夕のお迎え時。
玄関の隅でタイヤを拭いてると、三歳位の坊やが近寄ってきた。
「ニイちゃん、かっこいいねえ」
耳を疑うおっさん口調。
「俺もいずれ、そういうの持ちたいって思っとんよ」
――お、おう。病気のやつだけどな。
完全に飲まれていた。利いた返しも出来ない。
「ごめんなさい、こういう子で」
母親が駆け寄って男の子をたしなめる。
「ちょっと持たせてや、ニイちゃん」
教室までカートを引っ張ってもらう不思議な一幕。

夜。
じいじの畑で採れたすいかを頂く。
元は10㎏超のお化けすいかだったそう。
最近、畑泥棒が出て、近隣は多くの被害を受けたが、カボチャとこのすいかだけは、見向きもされなかったらしい。

食べて驚く。
贈答用としても通じる、みずみずしさと甘み。
「見た目じゃ分からないもんだねえ」

なぜだか自分に自信が沸き立つ夕べ。


引け目より取り柄溢るる大西瓜

(ひけめよりとりえあふるるおおすいか)

季語(初秋): 西瓜、西瓜畑、西瓜番


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