嫌いな大人
「猛暑と酷暑って違うんだよ」
五歳息子が話している。
ママが「同じでしょ?」と言っても「違うよ」
助けを求め私に振った。
「俳句に詳しいパパは知ってる?」
逃げ場を失う。普段から「季語、季語じゃない」と知った風の私。
「分からない」は存在意義の全否定←
「酷暑の方が……より過ごしづらい時に使うね」
「違うよ」と息子に即否定されカーッとなる。何が違うの?
「えっとね……」言い淀んでいる隙にスマホ検索。
冒頭記事を読み流すと「どっちも同じ」とある。なんだよ。
「温度が……」息子が言葉を探す中、「字が違うけど、結局、意味は同じらしいよ」と断定した。
泣きべそになりながらママに話を続ける息子。
私は理論武装にさらに検索結果を読んでいった。
衝撃を受ける。
先週、日本気象協会が発表していた。これ↓
羞恥と自身への怒りで顔が真っ赤になる。
こういう大人、昔大嫌いだったな。
息子は保育園で習った話をしたかっただけ。
即座に息子に「ごめん、違った」と頭を下げた。
知った顔してググってる残暑かな
(しったかおしてぐぐってるざんしょかな)
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