認知行動療法のコラム法

①状況:引き継いだ外来患者さんの精神状態がどんどん悪くなり、入院が必要になった。
②気分:無力感(80%)、罪悪感(70%)
③自動思考:私が主治医にならなければこんなに悪くなることはなかったのに。
④根拠:前の主治医の時はもっと安定していた。
⑤反証:引き継ぎ患者さんの病状が揺れることはよくある。
⑥適応的思考:確かに前の主治医の時はもっと安定していたかもしれないが、引き継ぎ患者さんの病状が揺れることはよくあるので、入院して仕切り直そう。
⑦心の変化:無力感(50%)、罪悪感(40%)

 以上は私が最近自分で行った認知行動療法のうちのコラム法と呼ばれるものです。
 ①苦しい状況に②どんな気分になって、その気分は③どんな考え<自動思考>が浮かぶからなのか?(①〜③で3つのコラム)
 ④自動思考を支持する根拠は?⑤自動思考を否定する反証は?(①〜⑤で5つのコラム)
 ⑥根拠と反証をくっつけて、よい思考にしたら、⑦気分は変化したか?(①〜⑦で7つのコラム)
 3つのコラム→5つのコラム→7つのコラム、と段階的に作る特訓をして下さい。最後までできるようになれば、考え方が柔軟になり、気分も多少はスッキリするのを実感すると思います。うつ状態になるのを予防できます。

参考図書:こころが晴れるノート うつと不安の認知療法自習帳 大野裕著 創元社

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