例えばダ・ヴィンチ繋がり。

画像1 ダ・ヴィンチの作品の中でも結構好きなのがこの作品。ルーブルにあります。「岩窟の聖母」というタイトル。もともとどこぞの教会の発注で描いたものなのですが、「教会にかけるにはいささか意味が分かりづらいね。宗教的な意味でな!」ということで返品になった一品。我々にとっては「え?宗教を題材にしてるでしょ?」って思うのですが、当時はダメだったみたいっすねwそれがなぜか説明できたらすごいよあなた!
画像2 ルーブルの作品の書き直しバージョンがこちらのロンドン、ナショナルギャラリー版。一応ダ・ヴィンチ作となってるが、工房の手がほとんどであろう。間違い探し的にどこが違うか見比べると面白いのです。微妙にディテールが違うのです。
画像3 さて、これもダ・ヴィンチのデッサン。ルーブル所蔵ですが、滅多に公開されません。私も現物は一度しか見たことがないです。モデルはマントヴァ侯爵夫人であるイザベラ・デスデ。ルネサンス期においてとても重要な役割を果たし、縦横無尽に大活躍したご婦人。諸説あるのですが、この方がモナリザのモデルという説があります。この横顔を正面に向けると、ほぼアアなるみたいですよ。ダ・ヴィンチに肖像画を「描いてくれー描いてくれー」って頼んでたらしいですからww
画像4 この作品は上記のイザベラの旦那様であるフランチェスコ2世・ゴンザーガがフランス軍との戦いで勝利した際に、当時マントヴァの宮廷画家だったマンテーニャに描かせたもの。左下に跪いてるのが彼。後にボルジアの娘っこルクレツィアとできちゃいますww
画像5 ティツィアーノが描いた「フランソワ1世」。ダ・ヴィンチを大層敬愛していたとかで、アングルの絵にも「ダ・ヴィンチの最期を看取るフランソワ1世」という絵があります。史実では最期をみとったという記録はなく「亡くなったのを聞いた。」という書簡が残されております。
画像6 そのフランソワ1世が自国の文化的後進を嘆き、ロッソ・フィオレンティーノなどのマニエリストをフォンテーヌ・ブローに招聘し、彼らの影響で花開いたのがフォンテーヌ・ブロー派というやつ。…といった具合に特定の画家を中心に史実を絡めながら絵をみるというのも実は鑑賞方法の一つなのです。今回は変な時間に起きたので思いつきでザックリした内容ですが、自分が好きな時代や歴史的人物と照らし合わせて色々みてみるのもとても面白いのですよ。

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