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又吉さんから学んだ「紙の本を読む」ということ。

又吉さんの「本の読み方」が
素敵だと思った。

読書って、本を読むってことじゃなくて、その本とどういう風に出会って、どう読み終わるかみたいな。

前日から始まってるんですよ。読書が。その日のスケジュールとか…次の日の朝、あの書店で買って、近くに喫茶店があるからそこで50ページ読んで、その喫茶店でカレーを食べて、コーヒーをお替わりして100ページ読もう。

最後の50ページから100ページは区切らず読みたいから、自分の体調が良い時に、万全の態勢にして読みたい。本の1番の能力を引き出したい。

どんな本でも、俺が誰よりも楽しく読んでやるんだ。それがカッコいいと思っています。

本を買ったら、触って、まず装丁を見て、何だろうと(タイトルと絵を見る)

帯とかは取って、あ、捨てないよ。こうなってるんだと、本の全貌を見る。

本を開くと、(本の内側の色を見る)なんで黒なんやろう?ブックデザイナーさんが何かしら意味を込めて色付けしてるから。

『人間』というタイトルの色は赤。人の温もりなのか、血の色なのか……

いよいよ読み始める。
(一行目)「夢を見ていた」

なるほど。さっきの黒は夜の黒なのか、目を閉じている視界の黒なのか。あるいはこの人が生活している中で感じている辛さみたいなものなのか想像しながら読んでいくから、

紙の本って面白いんですよね。

面白そう〜‼

私も又吉流の読み方をしてみることにした。
【※ネタバレしません】

読むのは、2023年4月12日に本屋大賞(全国の書店員が選んだ一番売りたい本)に選ばれた

『汝、星のごとく』
 凪良ゆう

表紙を手に取って、装丁をじっくり見てみた。

鉱石のように見えたが、よくみると、ビーズやスパンコールが縫い付けてある刺繍アクセサリーのようだった。どういう意味があるかまだ分からない。

次にタイトルを見た。

汝、星のごとく…
タイトルの色は金色で、パッと何かが飛び散ったような跡がある。刺繍と星は関係してくるのだろうか?そして、汝って誰なのか。星のごとく…の後に何が続くのか。

まず、表紙をめくった。
群青色のような紙色だった。表紙もそうだが、深い青のイメージが強い。


その次のページには、雪のような模様が敷き詰められた半透明の紙があった。これも何か意味があるのだろう。

海に関係するような章の言葉。海に関係する街の話なのかなぁ……。


読み終えて、鳥肌が立った。

まず、タイトルに。

このタイトル、そういう事だったのか。

そして、タイトルの色が金色なのは、この星の色だったのか。

飛び散った金色は、この表現なのか。

そして、表紙裏の群青色は、この色でなければいけない理由が、今なら分かる。

誰がビーズの刺繍を作ったのかも。


ラストページをめくった。
一枚だけ、真っ白なページがあった。

何も書かれていない、このページの意味が、ラストの一文から想像できた。

本をここまでじっくり、読んだのは初めてかもしれない。

楽しい。


また違った読書体験ができたので
記事にしてみた。


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