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鈴木恵TRIO | come here my dear 完全解説4。

4.何もかも忘れたら
作詞・曲:鈴木恵 編曲:鈴木恵TRIO 管編曲:鈴木恵

演奏:
鈴木 恵 Vocal,Acoustic Guitar,Electric 12st Guitar,Tenor Saxophone,Chorus
青木宏美 Drums,Timpani,Vibraphone,Vibraslap,Guiro,Castanets,Woodblock,Chorus
田邉周平 Electric Guitar,Piano,Organ,Chorus
おおのただし Electric Bass
藤井裕子 Flugelhorn,Trumpet
yan Trombone
高加茂道代 Horn
小林憲康 Fagotto

この作品は、聴いての通りTRIOがお届けするスーパーオマージュ作品。私たちが日頃愛する音楽たちを1曲にまとめた、そんな作品です。オマージュ、というより、サンプリングの感覚に近いのかもしれません。共通項として、だいたいテンポが近い曲が湧いて出てくるので、それを織り込んでいく感じ。あと、僕は不幸にも(幸いにも?)絶対音感がない、つまり、どの音を聴いても、ドに聴こえるので、どのキーでもメロを曲に流し込むことに抵抗はないんです。相対音階っていうのでしょうか?そんな気の利いたものでもないんですけど、取り込む曲のキーは全く気にならないんです。

ここで、自らがリスペクトする引用曲一覧。
The Beach Boys / Don't Worry Babyがベース、California Girlの12弦、11thの和音はいろんな曲で出てきます(コーラスで鳴らすのはともかく、ホーンで鳴らすのはペットサウンズの影響)、イントロのギロはPet Sounds、英雄と悪漢のrit.ウッドブロック、ティンパニー、ヴィヴラフォーン、オルガン、エレピなんかもあの辺り、Caroline No.のエンディングSEの犬は吠えずに、雷が鳴り、電車は走らずに、雨降らす
The Beatles / You Can't Do That
The Ventures / PipeLineとかなんでしょうね、きっと
TheByrds / Mr.Tambourine Manの12弦のあばれたアルペジオの感じ
XTC / メロにほんのりフラットファイブ感
などなど。

頭で鳴ったものを遠慮なく全部書き殴って、3人で弾きまくったら、どんなにコッテリするかなと思ったのですが、案外、スッキリした響きに鳴ったから不思議。「ペットサウンドに影響受けたサウンド」は世間には多くて、誰もが1回はやってみたいそれ。を、僕らなりにやってみました。アルバムの中でも最も録音のプロセスを楽しんだ曲。

この曲は、やはりホーンが聴きどころ。と、言ってもほぼ目立たないロングトーンなんですが、このハーモニーは割と絶妙です。フリューゲルをトップに、ホルン、ファゴット、テナーサックス×2、トロンボーン×2、バストロンボーンの恵オーケストラの皆さまによるイントロ、アウトロのハーモニーは実に素晴らしい。特に、アウトロで12弦のメロをそのままフリューゲルが引き継いでフェードアウト行くところなんかは、いまだにニヤニヤして聴いてます。

ホーンセクション、プロアマ一緒になってのハーモニー。みんな素晴らしいミュージシャン達です。とにかく楽器が良く鳴ってます。レコーディング以降、一緒に集まることはないけど、できることなら、もう1度、否、何度でもレコーディングしたいです。

写真は、レコーディング前のリハーサル風景。

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