税法の総合問題の時間配分【#税理士試験】
本試験の解答時間は、たったの120分。
限られた時間の中で合格答案を作るには、正確にスピーディーに解答を作らねばなりません。
「この問題は解けるから」や「この論点は好きだから」でなく、程よくすべての論点に手を付けるために今回は、時間配分と解答順序について書いてみます。
1.時間配分
税法の問題は、理論と計算があるのがそれぞれです。一般的には、理論と計算の配点は50点ずつなので、均等に60分ずつ時間を割り振るのが良いのかなとも思えます。
しかし、問題によっては「理論50分・計算70分」や「理論40分・計算80分」、理論と計算の配分がこれらの逆になることもあります。
大切なのは、問題の難易度により、臨機応変に対応すること。
一つの解き方だけに決まっているわけではないので、目安として理論何分・計算何分と設定しておくことは良いですが、がちがちにそれに囚われないように注意してください。
個人的な近年の本試験のイメージは、理論50分・計算70分をベースに解く問題が多いと思います。
あまり偏りすぎた時間配分は良くないと心に留めておきましょう。
2.解答順序
解答順序は、大きく3パターンあります。
どれが正解というわけではないので、日々の演習や答練などで試してみて、自分に合った解き方を見つけてください。
どの解き方でも合格者は出ています。
〇パターン1
計算 ⇒ 理論(問1) ⇒ 理論(問2)
僕は、常にこのパターンで回答しておりました。
ただし、最初から計算の問題を開けるわけではなく、「はじめ」と言われたら、まず、理論の問題文を問1⇒問2と見て、「どんな問題が出ているかな」や「理論マスターのどこの論点だろう」や「解答はこんな感じかな」とイメージをした上で(理論の問題文の余白に解答の柱など書いて)、計算を解き始めるイメージです。
理論計算の時間配分は、理論50分・計算70分をベースとしていたので、概ね計算を60分解いた辺りで、「このまま60分で切り上げる」か「70分までやるか」、「80分かかりそう」とか時間配分を考えていました。
この解答方法のメリットは、二つあります。
一つ目は、計算はどこかしらには、解答可能な部分があるので自分の答案が真っ白のままでなく少しずつ埋まっていく感覚で早い段階で心に余裕が持てる点です。
二つ目は、解答を端折らなければならない際に、理論の方が調整しやすい点です。どうしても、計算の途中式は省略したくなかったため、計算は時間に余裕がある際にしっかりと記し、理論は、時間がなくなった際には、「一定の~」などの言い回しで解答量を調整したりしていました。
〇パターン2
理論(問1) ⇒ 理論(問2)⇒ 計算
問題の頭から順番に解答する方法です。こちらは逆に理論に時間を残せるので、理論の配点が大きい税法の場合には有効ですし、計算に絶対の自信がある方については、向いていると思います。
〇パターン3
理論(問1) ⇒ 計算 ⇒ 理論(問2)
理論を書きすぎてしまう方に向いていると思います。
理論をまず解答し、計算、また理論となるので、精神的に理論にだらだらと時間を割くわけにもいかないと思って解答が作れると思います。
重要な理論とそうでない理論も同じに書いてしまう方については、この解き方だと、重要なものをしっかりと、そうでないものは簡単に書く意識が持てるのではなでしょうか。
同じ120分間でも時間の使い方を工夫するだけで、点数に大きな差が出ると思います。色々試して自分に合った解答方法を身に着け、合格を勝ち取りましょう!