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グーグルマップで酒場めぐり

酒場めぐりを楽しんでいます、自宅から。

もともと地図や歴史が好きで、社会や地理といった授業では人一倍熱心に勉強したものです。もはや勉強というレベルをこえて図書館で専門書を借りるくらいに。

いまはどこでも情報が詰まった地図を手元で確認できる時代。私の酒場めぐりではグーグルマップなどの電子地図は欠かすことのできないツールです。というのも実はなかなかの方向音痴。知らない歓楽街の角を曲がるだけで方角がわからなくなるくらいに。そんな私が確実に行きたいお店へ行くことが出来るのもGPSと地図アプリのおかげです。

クリーム色は商業地

地図は好きでも、広大な緑色や青色の海・山・森などのエリアはさほど熱心には見てはいなくて、当時からクリーム色の地域に夢中でした。

この街は、県庁所在地でもないのにこんなに広いクリーム色のエリアがある。駅から離れたお城の近くにも一際濃いクリーム色のエリアがある…「どんな街だろう、歩いてみたいなー」と妄想したものです。

それは今でも同じ。知らない街のクリーム色のエリアを眺めては思いにふけっています。

国内はもちろん、世界中の都市を眺めています。そしてクリーム色のエリアを拡大してみて、じっくりと眺めます。駅を中心に開発された街、シティーホールを囲むように広がる街、寺社仏閣や教会に寄り添うマーケットなど。クリーム色のエリアを眺めると、発展してきた経緯や歴史が見えるようで、好奇心をもって調べ始めると、気づけば数時間。あとは「ここの街、絶対歩いてみたい!」となるわけです。

言葉や文化は違えど地図はわかります。東京・新宿でも、ブラジルサンパウロでも、見方はおなじ。花園神社か、はたまたサンパウロ・メトロポリターナ大聖堂か。地下鉄は東京メトロ丸ノ内線か、サンパウロMETRÔ L1か、構成する要素は違えど地図なら読めます。そして、そこにはクリーム色のエリアが広がっています。この記事を書いているこの瞬間ですら、地球上のおおよその繁華街を見ることができます。

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ストリートビューより、航空写真よりも地図表示

情報が整理されている地図のほうが街を読み取れます。お城を立体で眺めるより、県庁の裏にある細い路地をみて、「あ、ここもクリーム色だ!」って見るのが好き。そうして、やっとここでストリートビューをつかって路地に目線を添わせて、クリーム色に塗られた町並みを眺めます。

検索でみつけたいお店のキーワードを入れれば、画面にずらっと表示されます。わたしのお店選びの方法はさまざまですが、旅先のお店を決める際には、必ず最後は地図を眺めていました。メディアに紹介されているお店、地元の方の情報、口コミ…、それらだけでは見逃していたかもしれない、地元密着のお店を幾度となくみつけています。

国内であれば、国鉄駅の周辺にヤミ市由来の場所があるかもしれません。地方都市は、県庁や役所の人たちが飲みに行く場所がだいたいあるはず。漁港近くは朝から飲める食堂があるかもしれません。そうそう、旧街道沿い、本陣跡の周囲も要チェックです。町の造り酒屋は消費地の近くに蔵を建てることが多かったですから、酒蔵を起点に周囲をみると発見があるかも。バス停の名前、交差点の名前、そして○○銀座や栄町、本町、寿通などの道の名称をみてもワクワクしてきます。

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地図の情報は無限大

県庁所在地や有名観光地だけが街歩きスポットではありません。かつて藩庁が置かれていた街、天領だった街、そういった歴史を持つ街は地図から見る情報量は多く、長年地元に愛されている酒場をふとした瞬間に見つけることがあります。

日本を飛び出して、世界の街を眺めれば、ギネスが美味しいダブリンで一番古いパブも、ナポリにある世界最古のピッツェリアも、地図の中には行ってみたいと思えるお店がきっと見つかるはず。どんな場所にあって、どんな建物で…地図を眺めていると、いつかは行けるような気がしてきます。

世界は広い。飲酒可能地域の国々の首都にあるクリーム色のエリアをめぐるだけでも、相当な旅をしてきたような気分になります。前回は川の北側を見たから、今度は対岸のクリーム色のエリアをみてみよう…なんてやっていると、一度も行ったことがない街なのに、不思議と土地勘がついてきます(笑)

地図には酒場が載っています。コロナ禍の今、ベッドの上で寝そべりながらでも、飲み旅の予習をされてみてはいかがでしょう。

そして、状況が許される方は対策を十分にとった上で、地図で見たお店に行って消費をして欲しいです。

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