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ゲーム制作は「愛」が大きいと自爆する

今回はちょっとしたゲーム開発に対する心構えみたいなことを書いてみます。

■ゲーム制作に必要な原動力

ゲーム制作に必要なものは、色々とあります。
プログラム能力、絵を描く、サウンドを作る、世界観・シナリオを作る……。
それらも重要ですが、最も大切なのは「自分のゲームは絶対に面白くなる!」という謎の自信やプライドを持ってゲームを作り続けることです。
世の中にはすごい才能を持っている人が多いので、それらと比較してしまうと落ち込むことがあるかもしれません。ですが、それでも「自分は天才だ!」と思い込んで前に進む必要があります。

■破壊の第二法則

ただ、そういった自信も行き過ぎるとゲームを失敗作にしてしまう可能性があります。

こちらは、48時間でゲームを作るイベント Global Game Jam で行われた基調講演の内容です。短期間で良いゲームを作るためヒントが述べられています。
簡単にまとめると、

1. 1つのコンセプトをはっきりと時間をかけずに伝えられるゲームにしよう
2. 最初の15秒で面白さが伝わるゲームにしよう
3. アート系ゲームを作るなら、1つのテーマを決めて作ろう
4. まずは触ったりいじったりするだけで楽しい「おもちゃ」を作ろう。偉大なアートや、明確なゴール、巧みなレベルデザインは後回し!
5. 「音」をちゃんと入れよう! ゲームの面白さの半分は「音」にある
6. 少ない素材で全体の調和が取れるようにしよう

といったものです。

そして最後に、

7. 自分が開発するゲームに惚れ込むな

と述べられています。これはどういうことかというと、自分のアイデアに自信を持ちすぎると、誰にも理解されないゲームとなりがちです。
自分が面白いと思っていることが、誰にでも理解できて面白いものにはなるとは限らない、という事実を常に意識する必要があります。要は自分のゲームを客観的に見られるようにしておく……、ということです。

そして破壊の第二法則は「愛と努力が増せば増すほど、自爆する確率が100%に近づく」というものです。自分の思い入れが強いほど近視眼的な見方をしてしまい、愛や努力でごり押して作ってしまい、クソゲーになってしまいがちです。

これは恋愛にも言えることで、好きな人に愛されるために一生懸命尽くそうとすると、相手はそれが当たり前に思ってしまい一方的な愛となってしまったり、「重い」「うざい」と思われて引かれてしまうことがあります。そのため、恋愛では適度に距離を取ることも大切です。
ゲーム開発も、自分のゲームに愛を注ぐのも良いですが、どこかの時点でゲームを一歩引いて見ることも大切となります。
例えば「絶対に成功する!」という気持ちが強すぎるとどこかで無理をしてしまい、うまくいかなくなる可能性が高いような気がします。

もう1つ大切なのが、愛が強すぎて「失敗したくない」という気持ちで慎重に作りすぎてしまう問題です。
明らかに失敗するアイデアを採用するかどうかは難しいところですが、「ひょっとしたら上手くいかないかもしれない……」というアイデアを試してみることで、作ってみたら素晴らしい結果になる可能性があることを示唆しています。

■まとめ

* 自分のゲームに自信を持つことは大切
* ただし、自信を持ちすぎて、遊び手がどう思うかを考えないのはダメ
* 失敗しても良い、というリスクを受け入れると良ゲーが生まれる可能性がある

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