見出し画像

2021年の振り返りと2022年の展望

 12月も後半に入ると、さすがに寒さも厳しくなってきました。2021年の年の瀬、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。少しだけ本年を振り返り、来年の展望を書き記しておきたいと思います。

 昨年から勉強を始めた簿記ですが、今年2月に行われた第157回、日商簿記検定2級に合格することができました。僕が受験した第157回の合格率8.6%と、この10年間で最も低い水準で、問題の難易度も高かったように感じています。複数のリース資産が期中で炎上してしまった……という問題設定を前に、しばし思考が止まりました💦

 簿記の勉強は、株式投資をする際の企業分析のほか、個人事業の立ち上げとその会計処理をスムーズに行うための知識習得を目的としていました。今年3月には、Medical Writing Worksを開業し、メディカルライターとしての活動を本格化させました。

 5月には、OTC医薬品に関する書籍を出版することができました。ドラックストアでの経験を踏まえてファーマトリビューンで連載させていたコラムを大幅に加筆訂正したものです。科学的なものと科学的ではないものの狭間で、OTC医薬品をどう取り扱えばよいのかについて、ドラックストアを舞台とした物語のような文体でまとめています。

  同じく5月には、共著で執筆させていただいた論文がJ Gen Fam Medに掲載されました。ポリファーマシーとその介入のアウトカムに関するナラティブレビューの論文です。

 7月にはm3.comさんでプラセボをテーマに新連載を開始しました。長らく温めていたプラセボに関する考察を論じてきましたが、来年からは各論を中心により実践的な内容に踏み込んでいきたいと思います。

 10月には、矢吹先生とご一緒させていただいているYouTubeチャンネル「ゆる読み」の活動が再開しました。コロナ禍で長らく活動を休止していましたが、コンテンツをさらに「ゆるめ」にすることで、継続的な活動にしていきたいと思っています。ぜひ、チャンネル登録をよろしくお願いいたします。

  11月に行われた日本薬局学会ワークショップでは、開催の概要をm3.comさんで報告させていただきました。ワークショップで得られた興味深い示唆は、僕にとっても大きな学びがありました。エビデンスをどう解釈し、どう活用すれば良いか、大きなヒントが得られると思います。ぜひ目を通していただけると嬉しいです。

 12月には「ゆる読み」スピンオフ企画、民間医局コネクトさん主催の「論文の読み方入門」に、矢吹先生とご一緒させていただきました。ゆる読み式、論文の読み方ノウハウをお話させていただきました。

 毎年恒例、南山堂さんのEvidence Updateも執筆させていただきました。今年は薬局誌の特集ではなく、書籍になるということで、コラムも執筆させていただいています。

 その他、僕の講演活動や執筆させていただいた雑誌、メディア等はMedical Writing Worksの公式ウェブサイトより閲覧できます。ライティング事業もより注力してまいりますので、ご依頼等ございましたらウェブサイトのContact、もしくはウェブサイトに掲載のメールアドレスよりご連絡をお待ちしております。

 来年の早い段階で、僕の新著「薬の現象学: 存在・認識・情動・生活をめぐる薬学との接点」をご案内できると思います。本書は僕の10年に及ぶ思索の集大成です。哲学的な考察については、野家啓一先生にご監修を頂くことができました。薬が効くとはどういうことか? 人の生活にとって薬とは何か、そんな根源的なテーマを「存在」「認識」「情動」「生活」という4つの側面から考察したエッセイ集となっています。Amazonではすでに予約を開始しているようです。ご興味がありましたら是非、ご予約していただけると嬉しいです。

 また、南山堂さんの「薬局」そして「治療」、両誌で2022年1月号から僕の新連載が始まります。「えびさんぽ」と名付けたこの連載は、ビジュアルで把握するエビデンスの地図というコンセプトになっています。ランドマークと路地裏的エビデンスを解説しながら、症例ベースでエビデンスの活用まで論じます。

  来年も引き続き簿記を勉強していこうと思っています。商簿記1級が一つの目標となりますが、その前哨戦として、2月に開催される全経簿記上級を受験予定です。晴れて合格できたら、簿記系薬剤師としてYouTubeチャンネルも解説したいなと考えています。

本年も大変お世話になりました。
来年もどうぞ、よろしくお願いいたします。
皆さま、良い年をお迎えください。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?