名古屋市、情報開示ありがとう。

日々刻刻と状況が変わってくる新型肺炎情報。その感染スピードは恐怖でしかない。

日本各地で感染者が見つかっているが、自治体によって情報開示の方法がまちまちだ。個人情報保護を盾に情報を伏せる自治体もある中、名古屋市は感染者の詳細な行動を知らせてくれた。何月何日にどの列車の何号車に乗った、ということまで教えている。

市民の不安解消のために、独自の判断で公表したというが、素晴らしい判断だと思う。韓国のように、感染者が立ち寄った店や映画館の座席まで公表するとそれなりに風評被害なども起きてくると思うが、今回の情報の開示は本当に必要なものだったと思う。

私たちは感染者がどこの誰かを特定したいのではなく、いつどんな行動をしたのかが知りたいのだ。それが分かれば、同じ空間に居たかもしれない人は対策を取ることができる。

厚生労働省大臣自らが「以前とは状況は異なっている」と認める事態にまでなっている。今一番必要なのは、正確な情報の開示だ。感染が確認された人がいつどこでどんな行動をしたのか。その情報をぜひきちんと伝えてほしい。情報がないのに「正しく恐れる」ことなんてできない。政府や自治体が情報を伏せれば伏せるほど、国民は疑心暗鬼になり、ひいてはパニックを引き起こすことになる。

専門家によっては、この肺炎は致死率が低いからそんなに心配することはない、ということを言う人もいる。確かに分母が大きいから計算上はそうなるかもしれないが、「恐れるに足らず」の疾病だったら、中国があんな状況になるはずがない。武漢のようにならないためにも、この病気の怖さをみんなで共有することが必要だ。そうすれば、かかったかなと思った人も無理に仕事をすることは無くなるだろう。

そして有料で記事を配信しているメディアにお願い。この新型肺炎に関しては、有用だと思われる情報はぜひ無料で公開してほしい。これまでに何度も「ここからは有料です」という場面に遭遇した。そういうシステムということは承知しているが、今そんなことをしている場合ではない。大事な情報はぜひみんなに知らせてほしい。全員で協力しなければ、この難局は乗り切ることができない。





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