今日から入院。
今日から、副鼻腔炎の手術ということで入院することになった。
半年くらい前から臭いが鈍感になり、医者に通い始めた。もともと鼻炎だったので、鼻詰まりがひどい時は、そういう症状がよくあったのだが、今回はなかなか治らないので、医者に行くことにしたのだ。
薬を処方されてから3ヶ月、それでも治らなかった。臭いとしては、思いっきり鼻で息を吸い込んだら、かすかに食べ物の匂いがわかるくらい。食べ物はまだ分かるのだが、飲み物は分かりづらい。コーヒーは、ただの黒い飲み物である。
じゃあ、手術をしますかと、かかりつけ医に言われ、大学病院へ。
いろいろ検査をすると、体質としてアレルギーになりやすい体質のようだ。臭いを感じる神経の前にポリープができて、臭いを感じ取りにくくなっているらしい。また、CTで撮ると、本来見えるはずの鼻の周りの骨部分が黒くなって見にくくなっていて、痰やらなんやらが詰まっているらしい。
手術内容としては、全身麻酔でポリープを取ったり、いろいろ綺麗にしたり、鼻の骨が曲がっていて、それも原因の一つとのこと。骨を削り、まっすぐにするそうだ。内視鏡を鼻の中に突っ込みやってくれるとのこと。
ちなみに、僕の人生で全身麻酔は今回で二度目。
一度目はアゴの手術。
僕はもともと、下顎が出ていてクッキングパパのような見た目をしていた。歯科矯正で治そうとしたのだが、治らず手術をすることに。
学生時代はアゴが出ているのが、すさまじくコンプレックスであった。英語の時間なんかは地獄で、
「Long long ago…」
昔々と語るときは、僕のアゴに注目が集まるのだ。思春期の僕は顔が赤くなる。
「昔のことばっかり語ってんじゃねえ!未来をみろ!未来を!!」
と、心の中で叫んでいた。
アゴは別に治さなくても最悪生きてはいけるのだが、コンプレックスが過ぎて早く治したかったのだ。
だから高校時代は、レスリング部で高校3年の最後の大会で優勝し、山形県チャンピオンとして、インターハイの切符を手に入れたのだが、辞退した。
だって顎を治したかったから。
コンプレックスだから。
手術は顎の骨を切り取り、上顎に移植するという結構大掛かりなもので、ようは骨折と同じなわけだ。しかも、ボルトで固定して半年後にはボルトを取る手術を行うため、高校3年の夏休みの期間にやる予定になっていた。術後は1ヶ月くらい口が開かないため、ずっと離乳食。もちろん、レスリングなんかできないのだ。
なにより僕は山形から飛び出して東京へ行きたかった。大都会東京では、山形の田舎もんでアゴがしゃくれている奴なんて太刀打ちできるわけがない。
だが、顧問の先生はとめた。
「今後の君の人生のために、アゴの手術よりもインターハイを優先した方がいい。絶対君にとって、大事な経験になるから!」
両親も入れての四者面談。
優勝直後に話し合いが行われた。
熱い先生でいい先生だった。
ちなみにこの先生は未だに落語会へお客さんとして来てくれる。優しい先生だ。
その優しい先生に対して、私はこう言った。
「先生‥アゴを治したいです‥」
「スラムダンク」三井の「安西先生‥バスケがしたいです‥」ばりの名言がバシッと決まったのだ。
先生はまさかの返事に驚き、こう言った。
「お父さんお母さんからも、なんか言ってあげてください!!」
父は言った。
「息子がこう言っておりますので‥」
トドメの一撃となり、僕のアゴの手術が決まった。
そこからも様々なことが起きた。高3の僕は、よくそれを全て受け止めたなあと関心する。そんなことを今回の入院で思い出した。
ちなみに今は、事前に記入しなければならなかった書類を書き忘れ、看護師さんにめちゃくちゃ怒られて、テンション下がりながらこれを書いている。
今日から5日間入院の明日に手術。
暇なので、体調さえ良ければ、こんな感じで毎日書いていきます。
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