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アドベントエッセイ(152/365)豚さん、液タブを買う

早いものでクリスマスまであと213日を切った


どこよりも早いアドベント企画、152日目は、「まともに絵を描いたことないのに液晶タブレットを注文した」話。


転職活動を始め、並行してこれから先の人生について考える日々が続く。


キャリアとしては、今までやってきた「書く」仕事の延長に進むのが一番順当な気がするが、同時に「ゼロから挑戦すること」への謎の熱も出てくるから不思議なものだ。


「もしもピアノが弾けたなら」


という歌があるが、これまでの人生、「これできたら人生楽しくなるだろうな。でも今更始めるのもな」と思っていたことがいくつかある。


その中の一つが「絵を描くこと」である。


TwitterなどのSNSで、漫画やイラストが流れてくるたびに「こんな風に自分の絵が思い通りに描けるようになったら楽しいだろうな」と思う。


ある人が、中学の美術の先生から


「英語が上手いと17億人に伝わるけど、絵が上手いと70億人に伝わる」


と言われて、絵を描いている自分をバカにする人がいなくなった、という逸話がある。Twitterでこの話を見た時、大変胸を打たれた。


150日めの記事にも書いたが、ふだん言葉と文章の世界に生きている私にとって、「言葉を超えて伝わる力」への憧れは常にある。


今素晴らしい絵を描いているひとたちは、きっと何年もかけてその腕を磨いてきたのだろう。いいなぁ憧れるぜ。私も自由に絵を描けたらな。いやでも小学校の頃依頼描いてないぜ。で今私、28歳だろ?今更絵を描き始めるなんてさ。恥かくぜきっと。てかうまくなる前に投げ出しちゃうんじゃない?


そんな心の声がたくさん聞こえてきたので、私は液晶タブレットを買った。四の五の言わずに、絵を描いてみることにしたのだ。


液晶タブレットは、デジタルで絵を本格的に描く人が使うアイテムである。つまり、画力がゼロの私にとっては豚に真珠。


でもいいのだ。


ゾンビ映画の登場人物は、いきなり銃を渡されてから活躍し始めるものである。


未来も何も決まってない。今から何を描いてやろうか。









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