見出し画像

こじつけ上等、勝手捜査官! お前音楽やってそうだな!『ダイイングメッセージ』のご紹介。(寄稿:ぬん)


みなさんキャッチーですか。ぬんです。

つってね! 他人様のnoteからこんにちは! お邪魔してますどうも!

私、ぬん(X:@be_catchy)と申す者でして!
心火GAMES様より日本語版がリリースされる新作『ダイイングメッセージ』に、ルール翻訳と校正として参加しておりました。


校正を提出し終え、「ありがとうございました、またお役に立てることがあればいつでもお声がけください」とメールを飛ばしたものの数分後、「あ、じゃあ紹介記事もお願いできませんか?」との高速リプライが。
社交辞令がそんな一瞬で社交辞令じゃなくなっちゃうことあるんだ。


というわけで張り切って参りましょう、ピンクのパッケージが目を引く、タイ発の4~15人用パーティゲーム『ダイイングメッセージ』について、

・ざっくりどんなゲームなのか
・ざっくりどんなところが面白いのか

について書いていきたいと思います。
よろしくどうぞ!


ダイイングメッセージ
プレイ人数:4~15人
プレイ時間:15分~
対象年齢:15歳以上
ゲームデザイン:Songsit Phraephet


まずはそうですね、ゲームに使用する「人物カード」から見てもらいましょうか。


『市民』に『殺人鬼』、これって……

正体隠匿やん!
パーティゲーム言うとるのに、こんなん正体隠匿やん! 人狼やん!



そう、この『ダイイングメッセージ』、基本的な流れはほぼ人狼なんですよ。

各プレイヤーに秘密の役職が割り振られ、有罪陣営無罪陣営の2陣営に分かれる!

有罪陣営の殺人鬼がこっそり他の1人を殺害する、いわゆる夜フェイズがある!

全員で話し合いをして、投票で1人をゲームから除外する!

有罪陣営は、無罪陣営プレイヤーがすごく減ると勝ち

無罪陣営は、殺人鬼を全員ゲームから除外すると勝ち


あ、ちょっと待って! ブラウザバックしないで!

「えー正体隠匿系って普段遊ばないんだよねー」
「人狼ってなんか怖いから嫌だ―」

そういう方々がいらっしゃるのも分かってる!


この『ダイイングメッセージ』、人狼っぽいのはあくまで枠組みだけ!
その良い意味でしょうもない実態、これから皆で暴いていきましょう!



さて、夜フェイズで殺人鬼が1人を選んで殺害する、という話をしました。

普通の人狼であれば、ここですんなりとゲームから脱落するところですが……
ここでアツいタイトル回収、殺害されたプレイヤーは、殺人鬼が誰であるかを確認したうえで、ダイイングメッセージを残すことでその正体を皆に知らせようとするんだね!



メッセージ候補となるのは、ラウンド開始時にテーブル中央に並べられた9枚の証拠カード。


意識が途切れる直前、最後の力を振り絞って、1枚を自分の手元に引き寄せます。


でもここで、「いやちょっと待ってくれ」ってなると思うんですよ。

探偵ドラマやアニメに出てくるダイイングメッセージだったら、自分の血で犯人のイニシャルを書くとかね、あるじゃないですか。
実際、このゲームの証拠カードにも、血文字っぽいものが複数含まれています。

血文字っぽいもの


しかーし!
その他の大半のカードは、ヘッドホンやヘルメット、リンゴといった一般的なアイテム。

これでさ、殺人鬼がピンポイントで世界的なDJだったり、ライダースジャケットを着ていたり、体重がリンゴ3個ぶんだったりするなら話は早いのよ。「これだー!」ってなる。
でもまあそんなことないじゃないですか。
たまたまめくられていた9枚の中に、ピッタリ殺人鬼を表すカードが含まれている方が稀でしょう。

じゃあそんな一般的なアイテムを使って、どうやって殺人鬼を指し示すんだ……?

そうだね、決めつけてこじつけるんだね。



薄れゆく意識の中で、被害者は殺人鬼の顔を見て思うわけですよ。


被害者「こいつ……なんか音楽やってそう……」


そしてヘッドホンを手元に引き寄せて、息を引き取る。
もう面白いだろこのゲーム。


一方、被害者がヘッドホンをススス……と引き寄せるのを見た殺人鬼、ここでちょっと慌てます。


殺人鬼「こいつ、なぜヘッドホンを……ハッ! もしかして、俺のこと音楽やってそうって思ってる……? 別に音楽やってないのに!


このままじゃマズいぞ、今日の同卓者、他の奴らは全然音楽やってそうじゃない!
しかし! ヘッドホンにはもう被害者の血がベットリ付着しちゃってる!
動かせば却って怪しまれてしまうでしょう。


殺人鬼「ほな……他のアイテムも足すしかないか……


ということで、殺人鬼は本物のダイイングメッセージを確認した後で、テーブル中央から偽物のダイイングメッセージを2枚選んで被害者の手元に加えます。
いやもう絶対面白いだろこのゲーム。



ここで全プレイヤーが目を覚ます。
目に飛び込んでくるのはプレイヤー1人の遺体、そしてそのそばに散りばめられた3つのアイテム
1つは本物のダイイングメッセージ。残りは殺人鬼が置いた偽物。
これらの状況をもとに、皆で殺人鬼っぽい奴を絞り込む話し合いを行います。

こんなふわっと選ばれたであろうアイテムを前に、どうやって話し合いを成立させるんだ……?

そうだね、決めつけてこじつけるんだね。


「このヘッドホン……君、音楽やってそうだよね

「このヘルメット……あなた、車って言うよりはバイク顔よね

「このリンゴ……あ、お前今日赤い服着てんじゃん


もう何でもアリやないか!


一見、荒唐無稽に思えるじゃないですか。「じゃあこの人吊りますかね」ってどんな顔して言えばいいんだ。
事実、証拠の3分の2が偽物なわけですから、1ラウンド目の話し合いはほぼほぼ意味を持たないでしょう。
全員が同意すれば、敢えて投票をスキップし、次の夜フェイズへと進むこともできます。


しかし、これが2ラウンド、3ラウンドと重なっていくとどうだろう!
毎晩新たな犠牲者が出て、新たに3枚ずつ並んでいく証拠カード。本物のダイイングメッセージはそれぞれ1枚ずつ。

ということは、どの3枚の中にも、殺人鬼を示すものが1枚ずつだけあるということ……!

そう、「決めつけ」と「こじつけ」だけしかなかった議論に、「絞り込み」というそこそこまともなファクターが追加されるわけですよ!


「1ラウンド目の『ヘッドホン』は音楽やってそうなところを、2ラウンド目の『ワイン』はちょっとお酒を嗜んだりもしてそうなところを、3ラウンド目の『このなんかどうとでも読めそうな血文字』は苗字の1文字目「そ」を指している……よって殺人鬼はお前だ!」

的なね!


あるいは、

「1ラウンド目の『ヘルメット』と2ラウンド目の『トランプ』だけ見ると君が犯人っぽい。でも、君を指し示すんだったら、3ラウンド目で『眼鏡』が選ばれていないのは流石に無理があるか」

的なね!

まともな議論づらをしていますが、どこまで行っても決めつけとこじつけでしかなくて、このしょうもなさがもう最高です。


実際にお借りしたサンプルを9人で遊んでみたのですが、もうしっちゃかめっちゃかで、


・『ナイフ』のカードが選ばれたので、誰が一番「キレたナイフ」っぽいかを真剣に議論する

・身に着けているスマートウォッチとあまりにも見た目が一緒な『スマートウォッチ』のカードが選ばれて、めちゃくちゃ疑われる

・「俺のことをサッカーやってそうとか音楽やってそうとか言うなら、ここで『ピアス』が選ばれてないのはおかしいでしょうが!! ほら、俺してそうでしょ! ピアス! してないけど!


ゲラゲラ笑いながら、結局2人いた殺人鬼のうち1人に逃げられてゲームセット。
人狼や正体隠匿系を普段やらない/やったことないって人にも好評でした。
まあもはや見る影もないからな人狼。良い意味で。



そこから掬いあげた欠片ほどの人狼らしさの話をすれば、それぞれの役職におもしろ能力があります。


殺害されたときにメッセージを1枚多く選べる『貴族』や、


次のラウンドの夜フェイズをスキップできる『ムエタイ』(ム、ムエタイ…?)、


本物のダイイングメッセージが何であるかを知っている『私立探偵』『首謀者』などなど、全15種類!



プレイ人数に応じたおすすめ採用役職表があるので、最初はこれに従って遊ぶのがいいと思いますし、慣れてきたら採用役職をカスタマイズしても楽しそう。

あと、やっぱりそれなりに人数いた方が盛り上がるわね。6人ぐらいは欲しいなと感じました。


しょうもない議論に花が咲く、決めつけ&こじつけ系なんちゃって正体隠匿系パーティゲーム『ダイイングメッセージ』
流石にめちゃくちゃ好みでした! 色んな方に遊んでみていただきたいです!




そんな『ダイイングメッセージ』、日本語版が今週末のゲームマーケット2024春で先行販売予定とのこと!
お値段は、ゲムマ特価でなんと2,000円! 普通に安すぎない???ってなっちゃった。
両日【A38】Wise BoxブースへGO!

日本語版発売元である、心火GAMES様のXアカウント(@SYNKAgames)も要チェキだ!
これで「シンカゲームズ」って読むそうです。皆覚えとこ!



というわけで、真実はいつもひとつ!『ダイイングメッセージ』、ご紹介させていただきました!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!



当紹介記事は、PRを目的に有償で作成されました。