都知事選 候補討論会 6/27(土) 1600 - 1700

■Choose Life Projectによる討論会のメモを作成しました!
https://www.youtube.com/watch?v=8SiD2nenVsI

■参加者
 小野:小野たいすけ
 宇都宮:宇都宮けんじ
 山本:山本太郎
 小池:小池百合子
 津田:津田大介

■アジェンダ
①一般から集められた10の質問に対する候補者の意見表明
②候補者間の質疑応答

①一般から集められた10の質問に対する候補者の意見表明
1. コロナの押さえ込みはうまくいってるか?
2. コロナで住まいがなくなった人に住まいを提供するか?
3. オリンピック・パラリンピックの開催は賛成か反対か?
4. 東京都としての同性パートナーシップ制度は賛成か反対か?
5. カジノ誘致は賛成か反対か?
6. 築地の地元経済は守られているか?
7. 都立病院の地方独立行政法人化は賛成か反対か?
8. ヘイトスピーチ禁止のの罰則付き条例成立を目指すべきか?
9. 原発はベースロード電源か?
10. 水道の民営化を進めるべきか?

1. コロナの押さえ込みはうまくいってるか?
小野◯
6/9に東京に来たら10時以降に営業できないという飲食店がまだあった。熊本では早期の段階から事業者たちとコミュニケーションをしていたが、東京都では経済の停滞が広がっている気がする。

宇都宮×
感染者対策がうまくいってない。3/24にオリンピックが延期になったタイミングでセンセーショナルな感じに対応したが、コロナはそれ以前から広がっていた。東京アラートも解除してからの方が感染者増えている。
初動が誤り、混乱をもたらしている。
山本×
検査体制の拡充が必要。保健所にかなりの負荷がかかったと思う。人員と予算をもっと割く必要あり。
山本が知事になったら、無症状の感染者の把握、エッセンシャルワーカーを優先して検査するなどを行う。

小池◯
今日の感染者は57人。感染爆発を公表した3/34は41名だったが、その時と比べて多いのではと言われるが、現段階では、夜の街の人に積極的に検査を受けてもらっているなど、状況の変化がある。
ただ数字を比べればいいわけでもない。今は、第二波にいかに備えるかが大事。
検査は、現在3100件だが、これを1万件に増やすために着実に進めている。
病床は、軽症の人は2800室の宿泊料用を利用してもらうなど、引き続き対応。
何よりワクチンがないので、治療薬の開発も後押しして行きたい。

2. コロナで住まいがなくなった人に住まいを提供するか?
小野◯ 宇都宮◯ 山本◯ 小池◯

3. オリンピック・パラリンピックの開催は賛成か反対か?
小野◯ 宇都宮× 山本× 小池◯

4. 東京都としての同性パートナーシップ制度は賛成か反対か?
小野◯ 宇都宮◯ 山本◯ 小池△

小池:東京都では、人権条例を制定しており、それを元に様々な改善をしている。都立病院では、同性でも家族としての扱いをされる。色々な分野で人権条例制定後に改善がされている。
各自治体と連携してやっていく必要がある。
津田:渋谷区と世田谷は率先して条例を制定しているが、東京都として進めるつもりはないのか。
小池:条例を作り、LGBTに対してこれまでにない取り組みをしている。

5. カジノ誘致は賛成か反対か?
小野◯ 宇都宮× 山本× 小池△
小池:観光産業としてのメリットが一方で、依存症のデメリットもある。メリデメの検証を重ねているので、△

6. 築地の地元経済は守られているか?
小野× 宇都宮× 山本× 小池◯

7. 都立病院の地方独立行政法人化は賛成か反対か?
小野◯ 宇都宮× 山本× 小池◯

8. ヘイトスピーチ禁止のの罰則付き条例成立を目指すべきか?
小野× 宇都宮◯ 山本◯ 小池×

9. 原発はベースロード電源か?
小野◯ 宇都宮× 山本× 小池△

10. 水道の民営化を進めるべきか?
小野◯ 宇都宮× 山本× 小池×

②候補者間の質疑応答
山本→小池:就職氷河期を、人生再設計世代と呼ぶようになり、正規雇用を進める動きがある。(兵庫県宝塚市では)3人正規職員募集の枠に1800人の応募があったと聞いている。ロスジェネ世代に対する雇用は都としてどう考えているか?

小池:緊急事態宣言下では、最大100万円の給付金事業において、事務作業を大学生などに行ってもらうために600名を採用した。コロナの問題を押さえ込みながら、経済の回復を図っていくことが大事。
コロナの問題で、就職ができてなくなった人への対応もする必要がある。
山本:ロスジェネ世代に対する雇用政策をもっとやった方がいい。コロナで失業した人もそうだし、山本が知事になったらば3000人の雇用をしたいと思っている。

小池→宇都宮:今、コロナワクチンがない中で、まだまだコロナの感染が続いている。水際対策の厳格な対応をお願いしてるところだが、経済回復に向けて、どのように考えているか。
宇都宮:景気回復を考える上でも、検査を徹底的に行う体制を作ることが大事と思う。OECD加盟国の中でも日本は検査数で35位。介護、福祉の現場のクラスターを防ぎ、無症状の患者を検査することが大事。鍵はPCR検査の徹底にあると思う。
小池:現在、毎日3500件の検査を行っている。毎日発表しているからわかると思うが、これから検査は毎日1万件まで増やしていこうと思っている。PCRは、それぞれの区などで。夏場になるとそこが蒸し暑くなるので、それをどうするかを医師会、区の関係者と話をしている。無症状の人にも検査を拡充していく。

宇都宮→小池:カジノも聴きたかったが、豊洲市場について。先日視察をしてきたが、客が減って、仲卸の売り上げが減っているとのこと。厳しい状況にある。豊洲市場に関しては1300億円の赤字になっているそう。
豊洲を生かす築地を守る、と小池氏が言っていた点について、仲卸業者の中には裏切られたと思っている人もいるがどう考えるか。
小池:コロナの体制において、外出が厳しいということだが、(鮮魚の)スーパーでの売り上げは伸びたと聞いている。これから市場が活発になるように、東京都が応援するのはいうまでもない。豊洲のみならず、築地も、場外は商店街として中央区と一緒に、築地を守るのは当然。

小野→山本:東京都が15兆円の公債を発行する案を発表していたが、実現可能性はあるのか。
山本:総務省に確認し、20兆円までであれば東京都の財政を悪化させずに資金調達できるということを確認している。また、一気に15兆円を調達するのではなく、必要な金額を必要な時に調達して不足しているところに充てていくことを考えている。コロナの状況の中で、補正予算を小池氏も度々通していたように、調達していけば良いと思う。
小野:20兆円は財政再建団体にならないギリギリの金額ということではないか。財政を悪化させるようなことがあってはならない。
山本:現在は緊急時であって、第二波が来た時にさらなる打撃を受ける可能性がある。

津田→山本:生活困窮者の方に話を聞いていると思うが、現場からみてオリンピックの開催をどう考えるか。
山本:何をやるにしても財源は必要。緊急事態の時には国が財政出動をやっていく必要がある。例えば自粛を求めるにしても補償が必要。しかし、国からの配分は、東京都の規模・実態とあってない配分しかできてない。
なので東京都自体が資金調達をしないといけないと考えている。
オリンピックについては、治療法がない中で、判断を誤る可能性がある。東京都として、IOCに安全に開催できない可能性があることを明確に伝える必要がある。その場合の経済的損失であるが、IOCは保険に入っている。パソナとか電通とか以外の事業体にとってはオリンピックの開催がなくてもそこまで影響はないのでは。

宇都宮:オリンピックの開催は反対と考えているが、WHOが開催困難と判断したら、IOCもそれに従う。非開催になれば、浮いた予算を都民の救済に当てたいと思う。

津田→小池:オリンピックを中止してコロナにお金かけた方がいいという意見についてはどう考えるか?
小池:開催中止の権限はIOCにある。2024年にはパリが国をあげて必ずオリンピックを開催するだろう。
今回の東京オリンピックは、コロナに打ち勝ったことを示すオリンピックだと思う。
無観客開催もその場合の経済効果、サンクコストになってしまうなど、色々考える必要があると思う。
明日はパリの市長選があるが、2024年は緑の大会にするんだということだということで意気込んでいる。

津田→小池:ヘイトスピーチに関連して、関東大震災の虐殺犠牲者の式典に対して、歴代の知事はこれに対する追悼文を送っていたが、2017年から送付をやめている。これについては、どのような歴史的認識で送付をやめたのか?
小池:震災の被災者に対する式典が毎年9月(関東大震災)と3月(東日本大震災)に開かれ、哀悼の意を示している。大きな災害の犠牲になった人への慰霊の気持ちに変わりはない。
津田:なぜ変わりないのに、2017年から追悼文の送付を取りやめにしたのか?
小池:様々な事情で犠牲になった方、災害で亡くなった方に対して哀悼の意を示すのが3月、9月の式典と認識。
津田:(東京都が関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典の会場の許可申請の受理を拒否した件について、申請を受理するよう)ネット署名が3万件集まっているが、
小池:受け止めている

津田→小野:過去のツイッターで、小野氏がレイシストではないかという指摘があった。これについてどう受け止めるか。
小野:どの事実に対して指摘をしているかわからないが、自分自身はどんな人間に対しても公平にしていると思っている。

津田→宇都宮:東京都の中で、コロナによってエッセンシャルワーカーの方、宇都宮がこれまで関わってきた中でどうか。
宇都宮:貧困と格差の要因の一つに、社会保障の貧困があると思う。江東区で60歳代の兄弟が餓死し、生活保護の申請をした形跡がなかった事件、豊島区で、姉妹が餓死をしてしまった事件。生活保護が十分に行き渡っていない。生活保護の必要があり、受け取る権利のある人が10人いた場合、2人しか申請していないの実情。生活保護を使いやすい制度にしたい。外国人に対しても、日本は人種差別撤廃条約を批准しているので、取り組んでいこうと思っている。

津田→全員:東京都について、キーワードにしたいのがダイバーシティだと思う。朝日新聞の記事で、保守層であってもダイバーシティに対する理解があるという報道があった。同性婚について、自民党の支持層でも半分以上が賛成している中で、東京都はダイバーシティについてどう取り組んでいくべきか。都知事になったらどうしていきたいかを一人ずつ話していただきたい。
山本:他者を認めあうためには、まず経済的安全が絶対的に必要だと思う。どうなっても東京都が救うという人が、都知事になる必要がある。皆が生きたいように生きるのをどう行政として進めるのか、この不安定な時代にそれを実現したい。
小池:昔はダイバーシティって何という感じだったが、いろんな人が自己実現できる東京。シニアの人も子供もその力を生かす。東京改革2.0をさらに進めていく。
宇都宮:LGBTの人と話した時に、制度として認めてもらいたいと言っていた。渋谷区と世田谷区の制度で認められたが、東京都は転居が多く、転居するとその権利がなくなってしまうので、東京都がそれを認めるべきと思う。台湾でもこれは認められている。東京都も最先端の都市であれば、LGBTの権利を認めるべき。
小野:費用なしで届け出ができるというところまでやりたい。今の世論って分断されている。一人一人に話を聞いて、一人一人にしっかり向き合う。それぞれの立場を尊重していくことがダイバーシティと思う。

津田→全員:もう一回討論会やれたらいいと思うが、どうでしょうか。
山本:やりましょう。
小池:日程調整が必要。
津田:皆さん前向きな回答を得られたということで。


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