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冬のシドニーを彩る、Vivid Sydney

シドニーの冬は、意外と厳しい。雪こそは降らないが、乾燥している気候のせいか、朝晩はかなり冷え込む。

そんな時期にはどうしても観光客は減り、街の活気もなくなる。
それでは困る!ということで開催されたのがヴィヴィッド・シドニー(Vivid Sydney)で、以来冬のシドニーの代表的イベントとなっている。

僕は仕事柄もあって毎年見に行っているが、今年ももちろん行ってきた。

ダーリングハーバーでは、噴水で作られたスクリーンにオーストラリアのネイティブフラワーを投影するショーが行われていた。

これは日本のアーティストによる作品で、Hika Rakuyoという題名。アルファベットで書かれるとピンとこないが、よく考えたら「飛花落葉」のことじゃん。

きりりと冷えた冬の空気に浮かび上がる、色鮮やかな花たち。ショーが終わると暗い夜空が戻って来、諸行無常を感じさせる…ような。

シドニーを代表するいくつかの歴史的建造物ではプロジェクションマッピングが施されていて、それぞれ個性的な内容だった。

もと税関の建物であるCustoms Houseでは、オーストラリア人のReg Mombassaによる作品で、彼独特のカラフルかつファンキーなデザインが建物を駆け巡り、見ていてウキウキしてしまった。

現代美術館では、宇宙や自然をテーマとしたプロジェクションマッピングで、こちらはまた違った良さがあった。

日本では東京都庁のプロジェクションマッピングが論議を呼んでいるではないですか。僕も動画で見たけど、うーんちょっと…というクオリティで、地元贔屓かもしれないけど、Vivid Sydneyのほうが断然いいじゃん、これを参考にしたらいいのに…と思ってしまった。

オペラハウスもこの建物のカーブを上手く使った作品で、外壁が白いタイルで覆われているから更に絵が浮き立つ。オペラハウスをデザインしたJohn Utzonは、プロジェクションマッピングのことなど考えもしなかったと思うが、こういう風に使われている、と知ったらどう思ったのだろうか。

週末に限られていたが、ドローンショーも行われ、これはずばりLoveがテーマ。

ドローンが色、形を変幻自在に変え、いろいろな形の「愛」を作っていた。
テクノロジー、すごいなあ。

正直、今年はその他の照明を使ったアートワークが少なくて、スケールダウンしたのかな?とも思ったが、まあ予算の都合とかがあるのだろうな…不景気だし。

でも、今年も寒空の下、美しいシドニーの街に浮かぶライトショーを見れたので良しとしよう!

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