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創作Discord歌会#1 -そっちの歌で草-

2021年6月4日(金)、銀猫( https://twitter.com/Ginneko0 )さんのDiscordサーバー「起きろ!!創作の時間だ!!!」にて、初めての歌会を行ってみました。現時点で約1100人の創作好きがいる大型サーバーですが、なんと短歌をやっていると公言しているのが私だけ、ある意味初心者に声をかけやすく集めやすい絶好の場と言えました。ということで今回、「短歌って、学校でしか作ったことない」といった感じの初心者さんたちでテーマ「雨」の歌会第一回の記録をどうぞ!

参加者(宣伝など)

こーひー

ひびきっきさん
Twitter→  https://twitter.com/Takarabe_hibiki
YouTube→ https://www.youtube.com/channel/UCmaStZytv5vFf4nMxV_I_7w

霜月九十九さん
VTuber準備中のようです

斉藤らっこさん
YouTube→ https://www.youtube.com/user/RakkoItazu/videos
「ボードゲームで対決してるYouTubeチャンネルやってます」とのことです

五月雨夕霧さん

砂藪さん
カクヨム→ https://ncode.syosetu.com/n7681gm/

RaPTさん

完全なる巻き込まれゲストのレプリカさん
Twitter→ https://twitter.com/code101_replica?s=09
(以下敬称略)

第一席

新品の長ぐつ弾む通学路小さな海をふみつけ進む / 五月雨夕霧

(五月雨夕霧)小学生低学年をイメージして描きました。そのためなるべく簡単で勢いのある言葉を選択しました。
(ひびきっき)小さな雨という表現に感動しました。
(斉藤らっこ)子どもにとっては何でも冒険になる雰囲気が出ていると思います。

第二席

ポツポツと雨の警告拡散し濡れる洗濯寝返るわたし / ひびきっき

(ひびきっき)一人暮らしをしていて、洗濯ものを入れ忘れた自分をそのまま描きました。
(霜月九十九)生活感に共感しました。綺麗すぎない率直な感じが身近です。

急く心濡れる足元諦めてここで一息つくも一興 / 霜月九十九

(霜月九十九)急ぎたい気持ちがあっても立ち止まってしまう情景です。
(ひびきっき)「一息」と「一興」の組み合わせが面白いと思いました。
(五月雨夕霧)雨に関する言葉がこんなに少ないのに表現できるのがすごいです!

河川敷は春だんまりの小指すら掴めず歩く川は増水 / こーひー

(こーひー)喧嘩をしたのか心的な距離の遠い二人を増水する川に託しました。
(五月雨夕霧)こちらも雨に関する表現が些細なものなのですごいです!
(RaPT)言葉の選び方がキレイだと思いました。

他(一部特筆)

こーひー

船頭のたくましき歌柳川は緑の雨が降り注ぐ土地
鉄製の枠組みじっと睨んだり紫陽花色の傘盗まれて

霜月九十九

湿る髪乾いた心と戻らぬ時間頬を濡らすは雨か心か
水滴を弾く騒音ここはディスコか? わしは陰キャじゃはよ雨上がれ

(霜月九十九)陰キャ短歌...ってやつですね。初めは雨のリズムが音楽みたいという綺麗な情景を描くつもりでしたが本心に嘘がつけずこうなっていました。
(砂藪)読んだときに笑ってしまいました。
(こーひー)九十九さんにはまた陰キャ短歌を詠んでほしいです。

斉藤らっこ

もう寝よう 傘は折れるし靴下もびっちゃびちゃだし虹まで出るし
お祭りに花火、ダチ、雨、順に来てお前のせいだと笑いあった日

(こーひー)どちらの短歌も時系列が上手く出ているなぁと思います。
(斉藤らっこ)下の短歌は実話で、たまにふっと思い出す記憶です。
(霜月九十九)なんとなく湘南乃風すぎると思いました。青春…....。

五月雨 夕霧

今年こそ降ってくれるな催涙雨二人を裂くなと曇天に乞う
傘一つ常より近い君の顔小さな対価濡れた右肩

(五月雨夕霧)上は織姫と彦星に結びつけたもので、下は相合い傘のことを書きました。
(霜月九十九)下の短歌、めちゃくちゃ甘酸っぱくて可愛いです。

砂藪

あなたなら入ってくれると思ってたでも入るのはあの子の傘なのね
傘の中いつも聞く声よく響く恥ずかしいからひっつかないで

(砂藪)どちらも相合い傘の歌です。
(五月雨夕霧)上の短歌は言葉遣いに心が表れていると思います。
(こーひー)下の短歌は相合い傘はしてるのに離れてという相反する言葉がとても甘いですね。とっても乙女。

RaPT

見上げれば 雲間に見える 虹一つ 滴るバケツに 蛙鳴く

実はRaPTさんは数分前に企画を知って即席で短歌を詠んでくださいました。
(こーひー)虹を見たあと鳴き声で気づいたのか、蛙のいる地上のバケツまで視点が移動するのが見事でした。

短歌はここまでですが、サブタイトルになっている「そっちの歌で草」の一言についての一幕を紹介したいと思います。
今回お借りしたプラットフォームである銀猫さんのDiscordサーバーでは個人が自由な名前の通話部屋を作成することができるため、「歌会#1」の名で通話を立ち上げていました。しかし、VTuberさんや歌い手さんの多いサーバーのため、音楽関係の通話と勘違いなさったレプリカさんという方が入室なさって、「そっちの歌で草」という言葉を残していきました。
音楽の歌と短歌はどうしても「歌」という言葉で勘違いが発生してしまいますよね。今回のこの一言はとくに短歌を思い浮かべたりはしない層に歌会を持ち込めた、象徴的な言葉だったのでサブタイトルにさせていただきました。他にも数名の方が勘違いで入室しましたが歌会の雰囲気を楽しんでくださいました。

最後に、参加者さんに初めての短歌や歌会の感想を聞いてみました。
(霜月九十九)私と違う感性のものやみなさんのオリジナリティ、個性を強く感じられてよかったです。
(RaPT)歌会はとても楽しく、みなさんの表現に学ぶことが大きかったです。
(五月雨夕霧)他の方の発想、言葉の使い方など、自分の詠めないものに出会え、また、感想を考えたり聞いたりすることで、自分の感性とかが変化していくのかなと思いました!
(斉藤らっこ)これだけ多くの個性があるのだと感じました。ほとんど初心者だときいていたのですがレベルが高くて驚きました。
(砂藪)雨というテーマ一つにいろんな見方があって面白かったです。書くのも読むのもほとんど初めてで、新しい言葉に触れられたりととても楽しかったです。
(ひびきっき)とても楽しい時間を過ごせたと思います。自分にはなかった新しい視点や発見があり、また、みなさんとワイワイ感想を言い合えたのも楽しかったです。次回もこのいいところを褒め合うという優しい雰囲気で楽しみたいです!

今回、このように初心者ばかりを集めて歌会を開くというのは私にとって初めてのチャレンジでしたが、想像より多くの方に興味を持って参加していただきました。ありがとうございます。はじめまして同士でも作品を通じて作者本人の人柄を垣間見たりできる短歌の魅力に気づいていただけたかなと思います。今後、より多くの方に参加してもらえますよう努力します。

次回はまた7月の第一週金曜日夜20時より銀猫さんの創作サーバーで行います。参加したい方はお気軽にご連絡ください。作品の投稿がない方もミュートで歌会を覗くことができますよ!テーマは後日サーバー内人募集や私のTwitterにてお知らせする他、この記事の下にも追記させていただきます。

追記
次回歌会はテーマ「青」で7月2日金曜日20時より行います!!!

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