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【SXLP 4期メンバー募集開始】これを読めば、Sports X Leaders Programの醍醐味がわかる! 発起人の一人、橋口寛がSXLPに込めた思い

 Sports X Initiative(SXI)では、スポーツを多視点から捉え、自らが直面する課題や取り組んでいるプロジェクトに当事者意識をもち、主体的にアクションを起こせる人材を生み出すプログラム『Sports X Leaders Program(SXLP)』の、第4期参加者を募集します。

 SXLPは、「システム×デザイン思考」をコアに据え、各分野で異彩を放つ人材が集まり、お互いに学び合いながらスポーツの新たな価値創出をすべく、5つの能力(基礎能力、専門能力、実践能力、分野横断型問題解決力、国際コミュニケーション能力)を高められるような実践的なカリキュラムとなっています。

★SXLP4期 募集要綱と応募はこちら★

 4期募集開始に伴い、SXLP発起人の一人でもある、橋口寛(SXI理事)のインタビューを公開します。SXLPを立ち上げた思いや、4期に求めるのはどのような人材なのか。そしてこれまで0~3期の卒業生(アルムナイ)が、スポーツ界でどのようなシステムとなりつつあるのか――。

 これを読めば、SXLPの醍醐味が分かるはずです!

エックスに込められた意味

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2016年3月にMITのSloan Sports Analyticsに参加し、衝撃を受けたことがSports X立ち上げのきっかけになった(当時の写真)

――SXLPを立ち上げた思いを改めて教えてください。

 まずSXLPを立ち上げる前の2016年に、カンファレンス(KEIO SDM "SPORTS X" Conference 2016)を行いました。そのカンファレンスを立ち上げた思いは、スポーツに関わる多様な人たちが一か所に集まり、専門領域の枠を超えて未来のためにアクションを起こし、スポーツ界をより良くしていくような場を作りたいという思いでした。

「"SPORTS X" Conference」という名前にもそういった思いが込められていて、いろいろな人々がここで交わる交差点になりたい、という意味で「X(エックス)」を入れました。また、「スポーツ×○○」というように、いろいろなものをかけ合わせていきたいという思いもあって「×(かける)」という意味もかかっています。

 一回カンファレンスをやってみて「やっぱりいいな」とは思ったし「これからも続けていきたいな」とも思いました。それと同時に、「これだけじゃ足りないな」という思いも生まれたんです。どうしてもカンファレンスだけだと「継続的に関わる」という要素が弱くなってしまうんです。本当にスポーツ界の構造的課題に取り組んでいこうと思うならば、「同じ釜の飯を食った」的な、より深く、そして長くつづく、同志的結合を生み出す必要があるという思いが、カンファレンスを一度やってみて新たに生まれました。そういう関係性を作っていくために、たどり着いたのが『Sports X Leaders Program』でした。

▼Sports X設立の経緯などは下記動画にて詳しくご紹介しています

――17年の「0期」から1年ごとにプログラムを実施し、今年修了した「3期」までで丸4年の取り組みになりました。これまでのプログラムを振り返ってみると、どのように感じていますか?

 目的を達成するための取り組みとしては正しかったなと思います。100%達成し切っているかと言われたらまだまだこれからだとは思いますが、カンファレンスだけを行っていたときに比べれば、全然違うレベルの取り組みの長さ、深さが見られるようになっていると思います。

 また、毎年新しいアルムナイ(SXLP卒業生)が毎年20人程度加わっていただくことで、それぞれのかけ合わせがどんどん増えていっています。この結びつきは、カンファレンスだけではとても実現できなかったと思います。

画像2多様なメンバーが集まり、新しい結びつきとなっている(2期メンバーの様子)

――これまでのSXLPメンバーのかけ合わせで、印象に残った事例などはありますか?

 皆さんスポーツ現場の最前線で働かれている方なので具体的には言いにくいのですが、例えばあるNFの課題を解決するための取り組みが、SXLPのつながりの中で行われていたりもします。あるリーグで解決しなければいけない課題があったときに、通常のリーグ組織の中だけで話しているとなかなか解決できない。そこに、われわれの多様なメンバーがプロジェクトチームとして入ることによって前進したような事例もあります。

 あとは、あるNFの根幹をなすような戦略的パートナーシップの土台になったこともありますね。SXLP参加者のバックグラウンドが、IF、NF、リーグ、クラブ、組織委、教育、メディア、スポンサー、コンサルティングファーム、代理店、弁護士、会計士、アスリートなどと本当に多様なので、その中でいいチームを組成できる状態になっているのがわれわれの強みではないでしょうか。

なぜ「システム×デザイン思考」が軸なのか

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――カリキュラムに「システム×デザイン思考」が軸として組み込まれていることも、SXLPの大きな特徴だと思います。スポーツの仲間を増やしていく中で、「システムデザイン思考」を軸にしようとなった経緯はなぜなのでしょうか?

 もともと私と富田欣和(SXI代表理事)、渡辺今日子(SXI理事)が慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科(SDM)で教員をしていて、システム思考やデザイン思考は「さまざまな領域で、特に複雑で大規模な課題を抱える領域においては必要な素養でありマインドセットである」と考えていました。

 3人で「スポーツはどうなんだろう?」と議論をした時に、やはりスポーツにおいてもシステム思考とデザイン思考が必要だ、という結論になりました。16年にカンファレンスを企画した時点で既にシステム思考を意識して設計をしていましたので、翌年さらにSXLPを立ち上げるとなった際に、「システム✕デザイン思考」をベースとしたのは、とても自然な流れでした。

 なぜ「システム×デザイン思考」をスポーツに取り入れるべきかと言うと、スポーツ産業そのものが大規模で極めて複雑なシステムであるからです。ステイクホルダーは多岐に渡りますので、論理だけで全ステイクホルダーが完全に納得する「絶対解」みたいなものは簡単には導き出せません。どちらの解をとっても反対者がいて、非常に利害がぶつかりやすい世界です。そんな世界だからこそ、課題に取り組んでいくためには問題を多視点から構造化して可視化することが必要ですし、そのためにはシステム思考という共通言語をもった人たちの厚みが必要です。また、同時にこれまでのある種の「常識」の外側まで解空間を探索するためにはデザイン思考のマインドセットをもつことが必要だと思ったんです。

――これまで4年間やってきて、SXLPの受講者に求める資質に変化はありますか?

 基本的に変化はないですね。もともと多様な方に参加してほしいと思っていましたので。これまでの経験上、最適な人数規模は20人かなという思いがあり、これまでの期も約20人ずつでやってきましたが、20人のうち多数の人達が特定のバックグラウンドを持っているような状況にはしたくないと思っています。

 強いて言うのであれば、もう少し女性の比率を上げたいなと思っています。初回から毎期2~3人は女性受講者が参加されていて、昨期(3期)が6人と増えました。ただ、やはり全受講生の半分程度はいるべきですし、今後そのようになればいいなとは思っています。

今の日本のスポーツ界に、問題意識はありますか?

――これまでの受講生を見ても、日本のスポーツに「強い課題感を持っている人」が多い印象ですが、ここを重要視している理由を教えてください。

 そもそもスポーツの現場に、SXLPで学んだことを適用してほしいと思っています。たくさん学んで賢くなってよかったな、で終わるのではなく、ちゃんと実践に生かしてほしい。問題意識を持ってない人は、どうしても学んだことと実践の間に距離を持ったままになってしまうので、「今、スポーツ界における問題意識を何か持たれていますか?」というようなことは面接時に必ず聞くようにしています。基本的には、「スポーツ界にこれから入りたい人」ではなく、「既にスポーツ界の現場で奮闘して苦しんでいる人」「この課題を乗り越えるために武器が欲しいと思っている人」に入ってきてほしいと思っています。

 ただ、もしかするとそれが逆に集団の均質性を生んでしまうこともあるかもしれないので、気を付けなければいけないなとも思っています。『スポーツ村』みたいな、同質のハイコンテキストな集団になってはいけないという思いもあるので、どこかのタイミングでは、もしかしたらスポーツ界の外側の人を混ぜていくようなことも必要かもしれません。ただ、現状では既にスポーツ界の中にいて具体的な問題意識を持っている方を選考する、という方針に変わりはありません。

――SXLPを卒業するとアルムナイのメンバーとなり、希望者は一般社団法人Sports X Initiativeのメンバーになることも可能です。こういった、終わってからのつながりこそがSXLPの醍醐味にもなっていますが、これまでのアルムナイメンバーの活動を発起人としてどのように見ていますか?

 終わってからの活動としては大きく2つあると思っていて、ひとつがプログラムの最中に議論していたテーマを継続してやり続けること。実践の中で、議論していたメンバーが集まり、課題を解決していくようなことを実際に行っているプロジェクトもいくつかあります。そのような活動は、われわれがSXLPを立ち上げる前に一番期待していた形で、すごくありがたいなと思っています。

 もう一つは、一般社団法人そのものの運営です。このSXLPそのものの運営に関わっていただいたり、カンファレンスや広報活動などたくさんの活動にそれぞれ皆さんが関わってくれています。実際に、今回募集する4期の運営メンバーには3期以前のアルムナイが多く関わってくれています。その様子を拝見したり、一緒にやることでわれわれがすごく学ぶことも多いですね。

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 長いスパンで見たらSXLPのプログラムに参加している期間はほんの一瞬で、そのあとの長い人生を通じたパートナーシップという関係性こそがメインになると思います。人によっては、すごく忙しくてなかなかプログラム後は関われないという方ももちろんいますが、申し訳なく思ったりする必要は全くなくて、タイミングを見ながらうまく関わってもらえたらいいと思っています。人は生きていく中でフェーズがどんどん変わっていくものなので。

 また今後もアルムナイが加わり、どんどん大きな組織になっていっても、サステナブルな組織でありたいなと思っています。何か特定の人のイニシアチブとか、オーナーシップでしか成り立たない組織にはしたくないと思っています。ですので、新しいメンバーの方のコミットメントが非常に重要ですし、そういう人たちのリーダーシップが次々と湧き上がってくるというのが重要だなと思っています。

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 社会の中におけるスポーツをより良いものにしていくためにわれわれからアクションして、それを未来の世代のために形として残し、長いスパンで見たときに「SXIのいろいろなアクティビティからこういったものが生まれてきて、日本のスポーツ界が確実によくなったね」とみんなで振り返れるような組織でありたいなと思っています。

 このような思いに共感していただける方は、ぜひSXLP4期に応募いただけたら幸いです。

 われわれは営利組織ではなく、ボランタリーな人材に支えられている組織です。そういう組織だからこそ持っている「しなやかさ」が間違いなくあると思っています。さまざまな本業をもったメンバーが持つ、多視点からの関わりによって成り立つアクションこそ、われわれSXIがやっていくべきことであると思っています。そうした取組を連綿と繰り返しながら、スタート時点のメンバーから新しいメンバーの皆さんへと松明の火が渡されて、ずっと続いていけるような組織でありたいなと思っています。

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(取材・構成:SXLP2期/澤田和輝)

★SXLP4期の詳細(募集要綱)と応募はこちら★

【SXLP4期 募集要項】
▼開催日程
2021年9月11日~2022年2月5日
▼内容
【Phase1】
<基礎能力>(スポーツ経営人材として共通に必要な能力)
【Phase2+3】
<専門能力>(直面する課題に応じて必要となる能力)
【Phase4】
<実践能力>(基礎能力と専門能力、コア・コンピタンスを統合的に運用する能力)
【その他】
<分野横断型問題解決力>
<国際コミュニケーション能力>
▼会場
原則zoomによるオンライン講義
対面講義は都内で開催予定
▼参加費
50,000円(税別)(ただし研修等を実施する場合、若干の追加費用が発生することがあります。)
▼対象者
既にスポーツ業界で活躍中、もしくは活躍できる潜在能力がある方
▼使用言語
日本語および英語
▼説明会
開催日時:6/3(木) 19:00~20:00
開催方法:zoom
対 象 :Sports X Leaders Programに応募を検討されている方
参加費 :無料 (要申込)
申込先 : » お申し込みフォーム(googleフォーム)
<募集要項詳細へ>

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