おお!全身動くようになったよ

今ですね、録音をしています。
編曲とかをすることなく、1パートずつ各自自分のアイデアで録音します。とある曲は全体で3パートにすることにしました。最初はソロの人とその伴奏の人の予定で録音を進めていました。
それぞれがクリックを聴きながら演奏します。中々良い感じの流れになっています。
ところが、なんかあの、ボトムの支えが欲しいですよね、と言う話になり、私がベースを入れることになりました。

さて、全体ができあがりかけている中で、ベースを最後に録音するという経験は少ないです。

試しに、クリックを大きめにして、弾いてみます。

既にできあがっている先に録音したパートにはたくさんの音楽的な揺らぎがあります。

それに対して、クリック重視にして演奏してみると、あらたいへん、タダ頑なな正確な人になってしまいました。

幅広いタイミングのほかの演奏を意識的にマスキングして、クリックのみに合わせていくと、指先が普段と違う緊張をしているのがわかります。

再生してみても、別々に録音しているのが丸わかりです。

よし!カウントのあとのクリックは消してしまえ!

ということで、改めて、ほかのパートの演奏だけを聴きながら演奏してみます。

あらなんと不思議、事前に録音してある他のパートとのコミュニケーションが出てきました。

指先は楽だし、頭からつま先まで、全部が動き始めました。

我ながらびっくり!

録音をした波形データを見てみると、クリックは明後日の方向に行っていますが、音楽的にはとてもまとまりが出てきました。

さて、ここで極論。

自分に向かってくる刺激は排除するよりもタダ受け取っていた方が楽だっ。

クリックのみのときに、意識に上がってきていた物は、指先の感触とクリックの音と、コード進行だけ。

クリックを取り払ってみたら、全身が動いて、ほかの音が全部耳に聞こえてきて、何弾こうかなぁっていうアイデアもするっと出てきて、室温も感じるし、楽譜の周りの景色も見えているし、楽器自体を妙に自分の方に引き寄せることもなくなりました。不思議っ

パートとパートを関連付ける役目できたかも。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?