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コロナ禍で考えたこと:今こそ「原田知世方式」を。

コロナ禍に右往左往していたあるとき、絵本作家・五味太郎さんの「じゃあ、コロナ前がよかったのか? 戻りたいのか?」という問いに出会い、ハッとしました。

様々な事柄が予定通りに進まず、焦ることも多い日々。でも「やりたいこと」や「やるべきこと」が個人的にも組織としても、これまで身の丈を超えて過剰であったことに気づいたのです。無理をせず欲張らず、できることをできる範囲で丁寧にやってゆきたい。だからもう、以前のような状況には戻りたくない! ……じゃあ、どうしたらいいのか? 

時をかける少女②

そこで思い至ったのが長いキャリアを持つ女優であり、歌手でもある原田知世さんです。彼女はそれほど露出が多いわけではないのに不思議とその存在感やきらめきは衰えません。きっとものすごく丁寧に仕事を選んでいて、働き方や生き方がシンプルで、自然体なんだろうなあと想像(妄想?)します。

上へ上への上昇志向の中では、「忙しい、忙しい」と愚痴りながらも増やし、大きくすることのほうが実は簡単で、減らしたり断ったり、小さくとどまることのほうが難しいもの。選ぶ、シンプル、自然体。この3つを柱とした「原田知世方式」こそ、このコロナ禍の中で得たこれからを生きるための指針です。

※ この文章は、東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、特定非営利活動法人Art's Embrace、国立大学法人東京芸術大学が主催するアートプロジェクト「TURN」が発行した「TURN JOURNAL SUMMER 2020-ISSUE 04」から転載しています。

※「TURN JOURNAL SUMMER 2020-ISSUE 04」についてはこちらから! →

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