木ノ戸昌幸

1977年生まれ・愛媛県出身。2006年、京都・上賀茂に福祉施設<スウィング>を設立。…

木ノ戸昌幸

1977年生まれ・愛媛県出身。2006年、京都・上賀茂に福祉施設<スウィング>を設立。既存の仕事観、芸術観を揺るがす創造的実践を通して社会をオモシロく変えてゆきたいと願ったり願わなかったり。単著に『まともがゆれる ―常識をやめる「スウィング」の実験』(2019/朝日出版社)

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若者に贈る言葉06

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    サボれ にげろ とにかく死ぬな

    拙著『まともがゆれる』(2019/朝日出版社)が、昨年実施された高3駿台全国模試に使用されたと連絡があった。 10歳の頃から「学校」に苦しみ続け、その苦しみについても恨み節満開で書いた本が、学校制度の極致とも言える大学受験のために使われたというのは皮肉というか痛快というか。もう5年も前の本だし、上手い文章ならば他にいくらでもあるのに一体誰が選んでくれたんだろうと驚いた。 受験生に対して見当違いな望みかもしれないが、背負わされた心の荷物が少しでも軽くなった若者がひとりでもい

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    <お詫びと再検証>東京ドーム1,000個分プリンは人類の幸せに成り得るか?

    <お詫び> 私は2024年2月26日ポスト【東京ドーム1,000個分プリンは人類の幸せに成り得るか?】において、「東京ドーム1,000個分のプリンで人類は幸せになれない、むしろ地獄」と結論づけました。 しかしながらQ氏に再度慎重な聴き取りをおこなったところ、<東京ドーム1個と同じ大きさのプリンが1,000個>ではなく、<東京ドーム1,000個分の容積をもった1個のプリン>が、氏の持つイメージであったことが判明しました。 そもそもの前提を大きく捉え間違えた状況で、<全人類

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    『昭和歌謡ウロ覚え案内』と『昭和歌謡レコジャケシリーズ』のご案内

    西谷君の昭和歌謡の知識は尋常じゃない。 今、昭和歌謡がブームっぽいけど、西谷君の中では当時から今までずっとブームが続いてるんだと思う。 もう10年以上前、あまりのヘンタイ記憶っぷりに、やはり記憶だけで京都市バスの行き先、乗り継ぎ案内をするQ&XLの『京都人力交通案内』に倣い、「こんな雰囲気の、あの懐かしい昭和歌謡なんやったっけ?」というモヤモヤに答える『昭和歌謡ウロ覚え案内』を仕事にしてみたのだが、ほとんど需要がなかった……と言うか西谷君のヘンタイ記憶サービスを利用したの

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    綿棒を耳に挟む自由、あるいは服装の自由、ていうか人間の自由

    仕事終わりに歯医者に行って、待合室の端っこの椅子に座ると右側に全身が映る大きな鏡があった。 そこにいたのはもちろん僕で、けれど右耳に白い綿棒が挟まっている。 耳に突っ込まれていたわけではなく、ちょうど職人が鉛筆を耳に挟むような感じで。 思い出した。 就寝中に耳栓をするので(かゆくなるので)毎朝起きたら綿棒でホジホジするクセが僕にはあって、でも今朝はいつも以上に慌ただしかったのですぐにホジホジせずに一旦右耳に挟んで保留して、他のことを優先したのだ。 そしてホジホジを忘れた

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    東京ドーム1,000個分プリンは人類の幸せに成り得るか?

    Qちゃんがこんな詩を書いて朝礼で読み上げた。 でも本当にそうだろうか? そんなんでみんなが幸せになれるんだろうか? まず、東京ドーム1,000個分には一体何個のプリンが並べられるのかを計算してみる。 プリンと言えば「プッチンプリン」。 どうやらカスタードプリンではないらしいのだが、人類の幸福がかかっているのだからこの際細かいことは関係ない。 そして「プッチンプリン」にもいくつかの種類があるが、Qちゃんが食べているのは小さな3個パックではなくって、絶対コンビニとかによく

    東京ドーム1,000個分プリンは人類の幸せに成り得るか?

    いのししチャーシューメンの真髄

    国道162号線(周山街道)沿いに、珍しい<いのししラーメン>を食べられる「キャプテン」というお店がずいぶん昔からある。昔から162号線が好きだから(京都に来てはじめて住んだのも162号線沿い)何度か行ったことがありメチャ美味しいねん……というような話をしていると、アート会長が「食べに行きたい」と。 「じゃあ行きたい人で食べに行こう」と希望者を募って車を走らせたのが昨日の昼。スウィングから車で約1時間。<いのししラーメンを食べに行く>という仕事。いい。とてもいい。 猪肉や鹿肉

    いのししチャーシューメンの真髄

    ヘンタイ記憶のヘンタイ底力

    なぜか京都市営バスの路線系統を(ほぼ)丸暗記しているQ&XLのヘンタイ記憶を駆使し、観光客やお困りの方にベストな行き方、乗り継ぎをご案内する京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」。 去る1月22日(月)に実施した第80回(北野天満宮+二条城編)において、私は2人のヘンタイ記憶の凄まじさをあらためて目の当たりにしたのだった。 その方はテクテクとガラガラの「二条城前」バス停に向かって歩いてきて、困っているのか困っていないのか、ちょっと読めない表情を浮かべながら我々のそ

    ヘンタイ記憶のヘンタイ底力

    『DIVERSITY IN THE ARTS PAPER vol.14』掲載:株式会社NPOつくりました

    「NPO様~、NPO様~」 大真面目な雰囲気漂う銀行で、奇妙な名を呼ぶ行員がいる。何か変だなと思っていると呼ばれているのはどうやら僕らしい。「株式会社NPO」をつくるとどうなるか? 「株式会社様~」ではわからないので「NPO様~」なんて呼ばれ、株式会社なのになぜかNPO感は極限まで高まることになる。不思議だ。そしてかなり照れ臭い。 2006年、僕は仲間とともにNPO法人スウィングを京都・上賀茂に設立。障害のある人ない人およそ30名が働く福祉施設「スウィング」の事業運営を通

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    新生コロ・ナカムラはもう怖くない!

    スウィングが2008年からアホみたいに毎月続けている清掃活動「ゴミコロリ」には、「まち美化戦隊ゴミコロレンジャー」(全員ゴミブルー)以外に「コロレスラー」というヒーローたちが登場している。 でも「基本、マスクが悪役っぽい」「おじさんの目とか鼻とか口がハッキリと見えている」「その割には思い切り服を着ている」などの理由によりイマイチ人気が出ず、また認知度も上がらないという状況が長年続いており、改善の見込みもない。 そんなコロレスラーの中でも歴代最恐との呼び声が高いのが故「向井

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    展覧会『共棲の間合い -「確かさ」と共に生きるには-』

    新たな1年がはじまった。 スウィングは株式会社NPOの運営となったが、予定どおり、あるいはNPO法人時代と変わることなく、これまで通りの活動を続けている。 たとえば昨日はもう第41回目となる、一銭にもならない(でもとても大切な)「東九条ゴミコロリ」にゴミブルーたちが参加してきたし、今日は一銭にもならない(でもとても大切な)「こどもの日」にやって来てくれた子どもと一緒に『Dr.スランプ アラレちゃん』のDVDを見てゲラゲラ笑っていた。もちろん多くのメンバーは毎日毎日ほぼ一銭

    展覧会『共棲の間合い -「確かさ」と共に生きるには-』