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「KATEマスク」から学ぶ商品企画の極意

小さな会社のビジネスプロデューサー・弁理士のヤマダです。

日々報道されるニュースの中から皆さんのビジネスに役立つネタ、知的財産に興味を持ってもらえそうなネタを紹介します。

今日のネタは、コスメブランドが作ったマスク「KATEマスク」です。

■ 「KATEマスク」について

今日はこのニュース記事を取り上げました。

SNS発で爆発ヒット! メイク発想から生まれたKATEの小顔マスク|日経XTREND


「KATEマスク」は、カネボウ化粧品のコスメブランド「KATE」が作ったファッション性の高いマスクです。

キャッチコピーは「MASKもMAKE」。ターゲットは勿論、女性。小顔に見えると評判になり、大ヒット商品になりました。

■「KATEマスク」から学ぶ商品企画の極意

では、大ヒット商品「KATEマスク」から商品企画の極意を抽出してみましょう。

(1)時流に乗った商品を提案する

「KATEマスク」の商品企画の良い点、1点目は時流に乗った商品を提案しているところです。

「外出時にマスク着用が不可欠になり、女性たちから『これまでのようにメイクを楽しめない』『口紅を使わなくなった』という諦めに似た声が多数のぼるようになったことがきっかけだった」

「マスク自体もメイクの一部と捉えて楽しめるようなものをKATEで開発してしまおうと着手した」


引用元:日経XTREND

「KATEマスク」が企画された背景には、コロナ禍でマスク着用を余儀なくされた女性の声があります。

折角、メイクをしてもマスクで顔の大半が隠れてしまう。
コロナ禍の今の状況ならではの女性のお悩みに応えたところがヒットに繋がった一因です。

(2)自分の強みを生かした商品を提案する

「KATEマスク」の商品企画の良い点、2点目は自分の強みを生かした商品を提案しているところです。

「KATEがマスクを出す意味を考えると、ただ便利さや機能だけでなく、KATEがこれまで提案し、ファンに受け入れられてきた小顔メイクのエッセンスを加えたい。」

「小顔に見せるメイクで女性たちに支持されてきたので、それなら小顔シルエットを作り出すようなマスクを作ろうと考えた」


引用元:日経XTREND

「KATEマスク」は、今まで蓄積してきた小顔メイクの技術から商品の着想を得ています。
小顔メイクの手法にフェイスラインにシェーディング(影)を入れて顔のラインをシャープに見せるという技法があります。
この技法と同様に、マスクのフェイスラインに斜線を入れことで小顔効果をもたせているのです。

「KATE」はマスクのメーカーではなく、コスメブランドです。
マスクの機能(フィルター効率、つけ心地等)ではなく、マスクを付けた女性が如何に美しく見えるかで勝負したということです。

コロナ禍だからマスクを作ろうという会社は沢山あります。
でも、「KATE」はコスメブランドならではの強みを生かしたマスクを作ることで大ヒット商品を生み出したわけです。

(3)自社商品と相乗効果を得られる商品を提案する

「KATEマスク」の商品企画の良い点、3点目は自社商品と相乗効果を得られる商品を提案しているところです。

「目元の印象がより引き立つメイクアイテムの組み合わせを紹介したことで、実際の使用イメージがより分かりやすくなったのでは」

引用元:日経XTREND

小顔に見えるKATEマスクを売る際に、マスク顔に合うメイクアイテムを合わせて提案する。

メイクアイテムは「KATE」の本丸の商品ですから、「KATEマスク」が売れることで、メイクアイテムも売れるという相乗効果を期待することができます。

「KATEマスク」が売れることで、「KATE」全体のブランド力を押し上げる効果もあるんです。

■ まとめ

今日のまとめです。

「KATEマスク」から抽出した商品企画の極意は、

● 時流に乗った商品を提案する 
● 自分の強みを生かした商品を提案する
● 自社商品と相乗効果を得られる商品を提案する

でした。

コロナ禍でマスクや消毒液を売る会社が増えました。
でも、ただ、「今、売れば売れそうだから」という考えでこれらの商品を売っている会社が少なくありません。

今の時代、作る商品に一貫した思想がある企業が支持されます。
その思想に共感したユーザーがファンになってくれるんです。


では今日はこの辺で。


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