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月星真夜(つきぼしまよ)
2024年9月3日 06:17
図書館の一角、分類番号007.3の本が並ぶ書架の前でウサギは足を止めた。見慣れない専門書がぎっしりと並んでいて、彼女は思わず目をそらした。「AIって、やっぱり私には難しいのかも…」ウサギの様子に気づいたカメが、そっと横に寄り添った。「AIって、実際に触れてみた方が、意外と親しみやすいかもしれないよ」その言葉に、ウサギは小さく頷いた。そして二人は、静かに図書館を後にした。外苑前で電車を降りる
2024年7月17日 06:33
ウサギは図書館の窓辺で中庭をぼんやりと眺めていた。「もう七月も半ばなのに、毎日雨ばかりね」と、ため息混じりに呟いた。「早く満開の向日葵に囲まれて、ぱあっと花咲く花火を見上げたいな」と、目を閉じて夏の景色を思い浮かべた。「任せておいて。分類番号575.98の書架から花火の本を探してくるから」 目を開けると、カメが笑顔で隣に立っていた。その日の午後、しとしと小雨が降る中、二人は「HANA・