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BAD HOP / Lift Off-EP レビュー

みなさまお久しぶりでございます、前回の投稿からだいぶ日にちが経ってしまいました...

卒論やらバイトやら海外旅行やらでめちゃくちゃバタバタしていました。

今回の記事では新譜のレビューをしたいと思います。

この度、11月15日金曜日にBAD HOPの新作EP「Lift off」がApple Music、iTunes限定で解禁されました!!

待ってました...!

それにしても最後までリリース日を公開してくれなかったな...

今回のEPは凄まじく豪華で、USヒップホップシーンを率いる、Murda Beatz、Metro Boomin、Mike WiLL Made-It、Mustard、Wheezy、Turboなど、名前を上げるだけで泣く子も黙るという感じのプロデューサー陣が参加していて、それだけでビビってしまいますね。

今回のEPは全6曲の構成で、なんとApple Music、iTunesの限定配信であり、今の所フィジカルで出る予定は無いようです。Spotify派の方、Amazon派の方は非常に残念ですね...私はApple Musicでよかったでございます...

ちなみにApple Musicの解説のところには気合の入ったライナーノーツ的なものと一曲ずつヴァースを入れたメンバーのコメントも付いていました。

また、このEPでは実際にBAD HOPのメンバーがLAのスタジオに行って、あのカニエなども使っているようなスタジオでRECして完成したものなんです。Apple Musicからドキュメンタリーも出ているので登録している方はぜひチェックしてみてください!

では一曲ずつレビュー行ってみましょう。

01. JET(feat. G-k.i.d, Yellow Pato & Tiji Jojo)[Prod. Murda Beatz]

ビートはMurda Beatz、参加メンバーはG-k.i.d、Yellow Pato 、 Tiji Jojoです。

不穏な雰囲気の前奏に続けてMurda Beatzのネームタグが入ります。

その後にフック、初めのヴァースがG-k.i.d、Yellow Pato 、 Tiji Jojoのヴァースが続きます。リリックでは、今回のRECにあたり日本からLAに飛んだ時の気持ちなどを書いたそうです。

個人的にはこのフックは割と頭に残りやすいと思います。勢いがあるわけでは無いけど、太めのビートが乗りやすいテンポでかかっているので体を揺らして乗りやすい!ドープなトラックになっていると思います。バックでかかっているイントロが不安な気持ちを煽ってくるみたいで、そこが結構好きだったりします。

次!

02. Double Up(feat. Tiji Jojo, Benjazzy, Vingo & T-PABLOW)[Prod. Metro Boomin]

ビートはMetro Boomin、参加メンバーはTiji Jojo、Benjazzy、Vingo、T-PABLOWです。

この曲はテンポ的には一曲目のJETより少し早くて、フックはTiji Jojoが「俺らは金もラップのスキルも全部ダブルアップ(二倍にして増やす)してくぞ」みたいなリリックを歌っています。

その後にBenjazzy(個人的に今回のEPでは一番アツイと思う...)、Vingo、T-PABLOWのヴァースが続きます。

全体のリリックは、よくヒップホップに出てくる、自分たちは他のやつが妬んだりしている間にラップのスキルもあげて金も稼いでくというものなんだけど、その中でもT-PABLOWのリリックでは「アガリと寿司とガリと日本のSaki」だったり、「どこに居ても心はKawasaki」など、ちゃんと日本(または彼らの地元の川崎)をレペゼンしていて、いくら海外の有名なプロデューサー達と組んでも、自分たちは日本を代表しているという気持ちを感じて嬉しかったです。

03. ICHIMANYEN(feat. YZERR, Vingo & Benjazzy)
[Prod. Mike WiLL Made-It]

ビートは Mike WiLL Made-It、参加メンバーはYZERR、Vingo 、Benjazzyです。

イントロを聴いたらすぐわかると思うんですが、このビートは結構日本を意識されてるんですね。Mike WiLL Made-Itも今回は日本人のラップグループと組むということでそこらへんを意識して作ったんでしょう...

YZERRもコメントで、ビートの日本っぽさを意識して分かりやすい日本語のワードをタイトルにしたかった言います。日本っぽいのはわかるけど、このビートでお金のことを歌うのは独特ですよね。お金とか女のことを自慢するリリックを下品にならないようにこういうビートにのせるのは難しいと思うのでいいバランスを保てていると思います。

「ICHIMANYEN(一万円)」というタイトルとこのビートは結構印象的なんですが、それ以外のヴァースは、かっこいいんだけど個人的にはそこまで食らわなかった感じがしました。なんというか、期待値が高かった分、すっと聴き流してしまった感が否めなかった様に思います...。

04. Poppin(feat. Benjazzy, YZERR & Bark)[Prod. Mustard]

この曲ー!!一番好きです!

ビートは大好きなMustard、参加メンバーはBenjazzy、YZERR 、Barkです。

ビートがめちゃくちゃ疾走感があって激しくてBPMも早めで、ヴァース入れたりフックも難しそう(Mustard感は薄い気がします)なんですが、その中でもすごくかっこよく出来上がっていると思います。

何と言ってもBenjazzyのフックが良い!!!

Benjazzyは今回のEPで4曲参加していて、最多参加メンバーなんです。意外だけど聴いてみたら納得ですが、もしかしたらUSのプロデューサーと相性がいいんですかね。

それにいつも聴いてるMustardのネームタグが入ってるのも感動しました。まさかこのタグが入ってるビートにBAD HOPのヴァースが乗っているなんて、すごすぎる。同じ日本人として嬉しい!

この曲は本当にかっこいいから早くライブで聴きたいなあ。迫力すごいだろうなあとか考えると待ちきれません!

05. Dead Coaster(feat. T-Pablow, Benjazzy & G-k.i.d)[Prod. Wheezy]

ビートはWheezy、参加メンバーは T-Pablow、Benjazzy、G-k.i.dです。

この曲も本当に「wheezy outta here」のネームタグの後にYoung Thugの「Hot」、ではなく、T-Pablowのフックが続くのがマジですごい、感激してしまいます。

タイトルの「Dead Coaster」はどういう意味なんだろうと思ったんですが、元々はホラー映画のタイトル(下の映画の邦題)らしいです。「死と隣合わせ」という意味を込めてこのタイトルを付けたらしく、リリックにもある様な、いつ落ちるか分からないが自分たちは今精一杯ハスラーしていくしかないという気持ちが現れてますね。

06. Foreign(feat. YZERR & Tiji Jojo)[Prod. Wheezy&Turbo]

最後の曲です。ビートはWheezy&Turbo、参加メンバーはYZERRとTiji Jojoの二人です。

この曲はなんとMVが公開されました〜

竹林が”いかにも”日本という感じがします。ちょっと安易かもとか感じてしまいますが、かっこいいことに変わりはないです。

フックはYZERRですが、この歌の音域はすごいですね。こんな高い声でちゃんと歌えるメンバーがクルーに一人いるだけで曲の幅が広がりますね。

リリックでは、日本にいても海外のハイブランドや流行り物を身につけて、海を渡って活躍もして、金も稼ぐけど、そこには日本人としての育ってきた誇りもあるし、プライドもあるということが表されているそうです。

個人的にはリリックだけ見たらちょっと海外かぶれしてるだけみたいに感じてしまいました...。日本としてのプライドを持っているということを表したいならば、もうちょっとそこを表現するリリックは入れられなかったのかな、と思いました。

なんて一丁前に批評もしますが、全体的にはすごくかっこよかったです。



さて、こんなところでレビューを終わりにしたいと思います。

自分としては、前々からプロモーションされてたこのEPをすごく楽しみにしていたし、プロデューサー陣が豪華すぎるので、めちゃくちゃ期待していたので、もうちょっと衝撃的なの欲しかったな感は正直あったんですが、全曲十分かっこよかったし、今までのBAD HOPとはまた少し違う雰囲気の作品で新鮮さがありました。

彼らにとっても海外の第一線で活躍するプロデューサーと組んで制作に取り組むことは大きな成長になったと思います。中でも今回すごく推しちゃっていますが、Benjazzyの成長がすごいと思いました。勢いをひしひしと感じました。

長々と色々書きましたが、今後のBAD HOPにとてもとても期待しております。早くアルバムとか出ないかなあ!


みのり







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