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すずすけのひとり旅/徳島•鳴門市/大塚国際美術館に行ってきた(2023年5月19日)

西洋画1000点以上の陶板画レプリカ(本物ではなく複製画)を鑑賞できる日本最大の美術館がここ、徳島にある大塚国際美術館です🖼️

なんと地下3階から地上2階まで展示室が100室以上、歩行距離4キロの行程となっています‼️

大塚国際美術館は今年25周年を迎えるそうな。
平日とはいえ、来館者は多かったです。
団体ツアー客が何組も重なっていたためだろうか…。
エントランスを上がるとすぐ正面の部屋はシスティーナ礼拝堂を模した展示室
前方壁面にはマッチョなイエス•キリストを中心とした最後の審判の場面。天井には旧約聖書の創世記の物語が描かれています。
「え?所詮はレプリカやろ?」と侮る事なかれ!
名画1000点以上が一堂に会したここではまさに「量が質を凌駕する」体験を味わえます。
絵画の知識が無くとも、原寸大で複製された名画の数々の迫力に圧倒されますよ😄。
受胎告知の部屋
聖母マリアと幼子イエス
西洋絵画ではブルー🟦はマリアを象徴する色なんですよね。
受胎告知のテーマや聖母が描かれた絵を目にする機会がありましたら、マリアが着衣している装いに注目してみて下さい。必ずといっていいほどブルーの装いで母マリアが描かれていますので😇。
ダ・ヴィンチの洗礼者ヨハネ。
イエス・キリストの先輩預言者であるヨハネですが、天を指差し、含みのある笑みでこちらを見つめる様子は私たちに迫って来るものがあり、まさに宗教画に相応しい迫力がありました🙂。
ダ・ヴィンチの有名なモナ・リザ。
記念撮影のために大行列の人だかりが出来ていました😅。
古代ギリシャの学者たちが描かれた作品。
中央にいらっしゃる赤と青の着衣のおじさんふたりが哲学者のプラトン(左)とアリストテレス(青)だそうな。
西洋の二代巨頭ですね。
このふたりがいなければヨーロッパ文明が隆盛を誇ることも無かったと言えるでしょう。
それくらい偉大な哲人のおふたりです。
地下3階2階は古代と中世をテーマとした展示がメインですので、必然的にキリスト教絵画が中心を占めます‼️
ああ〜、個人的には何時間でも何日でもここにいたいよぉ〜😂(←もはや病気…)
ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』🍽️
映画『ダ・ヴィンチコード』では女性的に描かれた若者ヨハネが実はマグダラのマリアで、彼女がイエス・キリストと子をもうけていたとする説(もちろん原作小説内のフィクションですよ)で当時物議を醸した作品でもありますね。

食事シーンなだけにこの時ちょうどお腹が空いてきました…。
レンブラントの『放蕩息子の帰郷』 
ヘンリ•ナウエンの著作の表紙絵に使用されていた作品の印象が個人的には強いかな。
これも聖書の中で語られるエピソードのひとつです。
エル・グレコの祭壇衝立
百合の花弁に鎮座する聖母マリア(青の着衣と百合はマリアのシンボル)の足下に群がる殉教者たち(頭部に後光)。
こんな絵もあるんですねー。
少しグロテスクな絵です…。
いかようにも解釈できそうな奥行きある絵だなぁと強く印象づけられました。
フェルメールの『牛乳を注ぐ女』
個人的にはTVで流れてた、なかやまきんに君のCMの印象が頭に焼きついて離れません…(笑)↓
https://youtu.be/nYZKqouHxAk
ムンクの『叫び』
ここも行列の撮影スポットと化していました。
オイラもあやかって正面からパシャり😆(笑)。
クリムトの諸作品。
不思議と女性が魅了される作品でもあるそうな💐
華やかな色使いや絶妙な抽象度合いが女性の感性を刺激するようです。
特定の感性に直接響いてくる、まさに名画なのでしょう。
英国の詩人でもあるD.G.ロセッティのベアトリーチェの肖像。

ベアトリーチェとはダンテ『神曲』に登場するヒロインの女性ですが、文学史上に関連ある絵にも出会え、知己に会った心地になりました。
ジョン・エヴァレット・ミレイの『オフィーリア』

シェイクスピア『ハムレット』の場面です。
学生の頃、北九州市立美術館にて企画展で来ていたミレイ展で実物の絵を観たことがあります。
綺麗な女性ですが、ご遺体の絵なんですよね…😅💦
ゴッホの展示一角
25周年記念で追加されたゴッホのカフェテラス
おしゃれな色使いだ〜
みんな大好きゴッホのヒマワリ
ヒマワリだけで7作品あるんですね〜
ミレー『晩鐘』
その日の労働後の神へ捧げる謙虚な祈りの場面。
慎ましやかなこの絵も好きだなぁ。
学校の美術の教科書に必ず載ってる、有名なピカソの『ゲルニカ』
最上階となる地上2階は現代アートの展示ブロック

最後に、今回僕がどうしても観たかった作品を紹介して終わりたいと思います。

それがこれ、グリューネヴァルトの『イーゼンハイムの祭壇画』✝️‼️↓

西洋絵画の中で数多ある宗教画の中でも「最も苦悶に満ちた過酷な表現」と評価されるキリスト磔刑図です…😖
デカい…。
キリスト磔刑図の多くは、エル・グレコの作品のように磔のイエスの周りに天使が寄り添うように描かれていたり、聖性を強調するために綺麗な身体表現や後光を描いていたりするものなのですが、グリューネヴァルトのこの祭壇画ではそれらのお約束を踏襲せず「どこまでも痛ましく惨めで、天使の加護さえ得られない無力なキリスト」が描かれています。

この作品を知るきっかけは、とある本の表紙絵に使われていたのが始まりでしたが、今回こちらの美術館でレプリカとはいえ、原寸大で鑑賞することができて良かったです😃。

1000点以上そして100室もの展示室をじっくり鑑賞するには1日では十分とはいえませんでしたね…。

またいつか来館の機会があれば、その時は作品を選んでじっくりと鑑賞したいと思いました😄。

こうやってリピーターを作っていくやり方も上手くできた美術館だなぁ〜😙👏

皆さんも機会があればぜひ家族や友達、おひとりでも足を運んでみてくださいね〜🙂👋

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