俳句における「物」と「事」

「物」(「即物具象」の句)
地獄絵の鬼に止まれり春の蝿 栗田やすし

「事」(=事柄を中心に詠む)
オルガンの先生偲ぶ桃の花 中西舗土

 俳句の入門書では、このように大きく二つに分けられることが多いです。私の句作経験からですが、前者は些末写生(ただ事)の俳句におちいりやすく、後者は報告・説明に終わることが多いです。

また、いずれにおいても、慣用句や口語の安易な使用、主観や観念を直接的に詠み込むことは、類想句や独善的な句につながりやすいです。(おそらく所属結社の外部の方から問題点の指摘を受ける、あるいは所属誌以外も積極的に読まれると気づくことでしょう・・・)

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