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菱川師宣記念館に行ってきた

そうそう、思い出した
まだ私がここに来る前、何度か千葉を訪れていたのだけど
ずっと行きたかった場所に行くことができたのです

菱川師宣記念館!


江戸時代の芸術に興味を持つと絶対に通る道が
菱川師宣だと思う
美術館がある鋸南町は生誕の地、らしい

正直なところ、江戸美術は好きだし浮世絵も好きだけど
菱川師宣が好きなわけではない
菱川師宣の「見返り美人図」が好きなのだ
見返り美人図といわれると、
どれだけの美人なんだろうと期待するだろうけど
師宣の美人図を見ても私はどうしても首が傾いてしまう
この令和の時代にあまり美人について語るのはあれかもしれないけれど
まぁ、正直、美人と言われてもしっくりこない

でも描かれた彼女の姿をじっくり見てほしい
何度も何度も見てほしい
そしていつからか、美人か?という疑問を乗り越え、愛着がわいてくる
ほんとに美人かどうかはどうでもよくなってくる

さあ、よく見てほしい
曲線の多いシルエットに、
可愛らしくおしゃれな花柄の赤い着物と、帯の落ち着いた緑色の対比
髪型はよくわからないけど、曲線で生き物のシルエットにも見えてくる
そこに着物の白い部分があることでバランスがとれているのだと思う
顔はシンプルで主張していないので
これもバランスがよく見える理由なのだと思う

実は昔、美術館ばかり行っていてお金がなかったころ
東京国立博物館でこの見返り美人図をモチーフにしたグッズが売っていると知り、買いに行ったことがある
老舗のこだわりのカステラが着物柄の缶の中に入っているという商品だった
それが二千円以上する
私は甘いものはあまり興味がないので、
「二千円の缶…」と、どうしても考えてしまう
何度もお店を行き来して、ぐるぐるまわり、手にとり、戻し、考える
「二千円…」
よく覚えてないけど、私はきっとたくさんの勇気を出して買ったのだ
今でもその缶は、我が家で役割をしっかり果たしつつ
第二の人生を送っている
買ってよかったと、今でも姿を見るたびに思う

そんな見返り美人図を描いた菱川師宣の記念館に行くことができたのだ
残念ながら見返り美人図が見られるわけではないし、
美術館は大きくはないけれど、
500円で浮世絵を堪能できるので十分素敵な場所だと思う

さて、次はどこに行こう

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