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思い出「本当の甘酒 その3」

【出店当日】


6歳の時の学校祭
友達の女の子と2人で
酒粕の甘酒を作る事になった。

学校祭の為に
家庭科室で試作をしてみた。

この時
それを上級生達に飲んでもらったら
好評だった為
売れると確信しできた!

そして学校祭当日
甘酒を出店する場所は
既に先生に決められていて
そこに案内された。

そこは
教室の一角に場所を用意されていて
長テーブルだけがあった。

その長テーブルに
「甘酒」と書いてある大きな紙が貼ってり
そこが我々のスペースの様だ。
バショココ!(。ノ・ω・)ノ ⌒ [甘酒]

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【準備】


甘酒の出店で
我々が準備する物は
「材料」「鍋」「カセットコンロ」「紙コップ」

材料は
父親が100人分買って持ってきてくれた。

お鍋は
学校が炊き出し用に
いくつか買ってある鍋があるので
それを家庭科室に取りに行く。

このとき当然岸さんに
「おなべ重いからゆーくんに任せるね(^ー^* )♪」
そう命令されてしまい
俺1人で取りに行く事になってしまう。

俺は
この頃岸さんに「ゆたかだから ゆー君」と
あだ名をつけられていた。

そして家庭科室に行くと
凄く大きなお鍋が用意されていた

そのお鍋は5㎏ある大きなお鍋で
俺がギリギリ持てる重さの物だった。

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【気合でお鍋】


お鍋を持つと凄く重たかったが
俺1人で取りに来てしまい
仕方なく気合で持って教室に向かった。

当然休み休み運んだものだから
到着するのに時間がかかってしまい
岸さんに「遅い!( ・`ω・´)」と叱られた。

そして
出店するテーブルを見ると
既にカセットコンロが用意されていた。

どうやら
カセットコンロと紙コップは
俺の父親が持ってきてくれたみたいだ。

変えのガスも9本位あり
準備万端になるだった。
チチオヤd(≧▽≦)ナイス!

水は
隣が給食室だったので
そこから長いホースが教室まで伸び
ホースの先の位置にタライが置いてある。

どうやら
そこから水を使うようだ。

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【意味ある給食室前】


我々が出店する教室は
他にも飲食店を出店する子達2組いた。

その子たちが出店する物は
焼きそばとホットケーキ。

どうやら給食室の近くに
飲食店をまとめたみたいだ。

そして我々は
早速甘酒を作り始めた。

ホースをお鍋に持ってきて
ホースについている蛇口をひねり
お鍋に水を溜める。

そして
50人前作れる水が溜められたので
一気に50人前作り始めた。

作り方は
酒粕の甘酒だから超簡単で
水さえ沸騰させればスグに完成した。

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【販売開始】


そして
完成した甘酒を
同じ教室で出店する
焼きそば組とホットケーキ組に
毒見をしてもらった。

そしたら
「甘いのは良いけど
アルコールの味がして飲みにくい」
そう言われてしまう。

俺も
アルコールで飲み難いと感じていたが
上級生達の美味しいと言う言葉を信じて
このままの甘酒で販売する事にした。

そして
学校祭が始まり
午前中からポツポツ人が来る。

俺は
「ずいぶん客足が少ないな」と感じ
焼きそば組にその事を聞いてみた。

そうしたら
「みんな寝坊助で
午後からじゃないと来ないんだよ」
そう言っていた。

しかし午前中でも
甘酒を買いにくる子達が少しいて
買ってくれた子達に感想を聞いてみた。
アジミシテ((´ω`*)(*´ω`))ドクミシテ

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【不評な甘酒】


我々が作った甘酒の感想は
「アルコールの味がして飲みにくい~(゚д゚)オエー」
みんな口をそろえてそう言ってる。

それを聞いて岸さんは
「やっぱり私がお正月に飲んだ
あの美味しい甘酒と違うからダメなのかな?」
そう寂しい顔をし始めた。(´・ω・`)ショボーン

俺は
その顔を見て
「絶対何とかしなきゃ!」と
焦ってきた。

そしたら
我々の教室に1人の大人が入ってきた。

その人は
農家のおじさん「村上さん」

村上さんは
我々の甘酒を飲んで
「これ美味しいよ(*'▽')」
そう言ってくれた!

でも俺は
「子供達みんなアルコールの味が苦手で
全然飲んでくれないんだ(´・ω・`)ショボーン」と
話してみた。

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【魔法】


その話を聞いた村上さんは
「ならおじさんが
アルコールを抜く魔法をかけてやるよ(*`∀´*)」
そう言って教室を出て行った。

我々は
「そんな魔法があるんだ!( ゚Д゚)」と
ビックリして村上さんが戻るのを待つ。

そして30分位待ってたら
村上さんが戻ってきて
手に日本酒一升瓶2個持っている!

俺は
「まさかこの酒粕の甘酒に日本酒を入れて
更にアルコール濃度を上げ終了させる気か?!」
そう感じてしまう。

でも村上さんは
「これからアルコール抜きの
魔法をかけるよ」ウフフ♪(。-艸・。)
そう言って日本酒を鍋にドバドバ入れ始めた!

もう俺は
超絶ビックリして
「本当にそれで良いの( ゚Д゚)?!」と
思わず叫んでしまった。

そしたら村上さんは
「大丈夫!俺を信じろ!」と
俺の適当親父と同じ事を言って来た。

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【ファイヤー!】


我々は
酒粕の甘酒に更に日本酒を入れ
アルコール濃度が高くなったが気がしたが
もう村上さんを信じるしかなかった。

そして
甘酒を温めてマッチに火をつけ
その火を甘酒に投下した!

そしたらなんと!
甘酒に火が付き
燃え始めるでわないか!
🔥( ̄皿 ̄)🔥ファイヤー!

俺は
この光景を見て
「村上さんが本当に魔法を使いやがった・・・」
そうビックリ仰天してしまう。

そして村上さんは
「この火が消えると
アルコールが無くなってるよ」(´∀`*)ウフフッ
そう言っていた。

それから
しばらくその火が燃え続け
我々は
火が完全に消えるまで待ち続けた。

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【魔法の効果】


我々は
甘酒の火が完全に消えた事が確認でき
それを試しに飲んでみたら
「本当にアルコールが消えているジャマイカ!」

俺は
日本酒を入れたのに
アルコールが無くなるなんて
訳が解らず唖然となって驚いた!

このアルコール抜きの作業は
午前中に終わらせる事が出来
本番の午後に間に合た事は
凄く運が良かった。

このアルコールが無い甘酒を
焼きそば組とホットケーキ組に
再度味見してもらった。

そしたら
「さっきのより全然美味しい!」
そう言ってくれたので我々は
凄くホッとできた。

俺と岸さんも飲んでみたら
日本酒の美味しい味と甘さで
確かに凄く美味しい(*'▽')

そして午後になり
お祭り本番が始まった。
ヾ(*´∀`*)ノ♪ヾ(*´∀`*)ノヤッター!

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【炎の揺らぎ】


午後になったら
親子連れの人や学校の子達が
わんさかやってきて混み始めた。

我々の甘酒もどんどん売れて
最初の50人前があっという間になくなり
残りの50人前も作り始めた。

日本酒を入れてアルコール抜きをする時
燃えてる甘酒を
みんなに見せてみた。

そしたら
この甘酒の炎が結構みんなに大うけで
人だかりが出来るほどの見学者が来てくれた。

この炎は
30分位燃え続けるが
みんな飽きずにずっと眺めている。

俺は
「この炎の揺らぎって
そんなにみんな興味があるんだ~( ゚Д゚)」
そう感じて不思議に思ってしまった。

そして炎が消え
その魔法の甘酒をみんなに売り始めたら
あっという間に売り切れてしまった!
ヤタ───ヽ(・∀・)ノヽ(・∀・)ノ───!!

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ジョー「鏡面反射のデジタルアートブログ」(鈴木穣)
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