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面白いことをやる人たち⑦

今回お話しさせていただくのは、株式会社オリィ研究所さんです。

テレビでも何度かお見かけしていたのですが、今日の日本テレビ系バゲットでも取り上げられていました。

コミュニケーションテクノロジーによって新たな形の社会参加を実現し、人々の孤独を解消すると共に、社会そのものの可能性を拡張していくこと。それがオリィ研究所のミッションです。

同社からは
○遠隔操作でありながら、「その場にいる」感覚を共有できる分身ロボット『OriHime』
○難病や身体障害があっても、目の動きだけで意思伝達を行える『OriHime eye』
○テレワークにおける身体的社会参加を可能にする分身ロボット『OriHime-D』

などがすでにローンチされているようです。

自分が見たのは分身ロボットが接客を行う『分身ロボットカフェ DAWN ver.β』
というカフェの特集でした。

フードメニューもたくさん種類があって美味しそうです。

分身ロボットは遠隔操作によって、パイロットと呼ばれる方達が操縦していて操作による移動の他に、カメラやマイク、スピーカーなどを通してお客様とコミュニケーションが取れる仕様になっています。

お客様の表情を見たり声を聴いたりして、そこに反応してやりとりができるものとなっています。ロボットの動きで感情を表すこともできていました。(嬉しかったらロボットが両手を挙げるなど)
映像では実際に日本テレビの平松アナウンサーとやりとりをしていました。

パイロットとして怪我や病気、障害など様々な理由で自宅を出て勤務できない方々が勤めています。
同社のホームページによると、外出に困難を感じる移動制約者3,400万人いるとされています。
人と繋がりたい、社会と接点を持ちたいと考えることは社会的な動物である人間として湧き上がってくることがある感情だと思います。
でも現実的には自宅を出て、カフェで接客業ができるほど動くことが現状できない。
そんなもどかしい思いを抱えていらっしゃる方々を対象に、テクノロジーを利用して思い切り働ける環境を準備しているカフェです。
テクノロジーで課題を解決していき社会に貢献するという部分と、働き方を広げていくという点で、すごく未来を感じました。

開発者の方がインタビュー「将来歳をとったり、何らかの理由で自分たちが働きたくても働けなくなった時に、こういう労働のスタイルがあることも一つの安心材料になる」とおっしゃっていて、そういう視点もあるのだなと驚かされました。

将来、遠隔操作で接客をする方が多くなるかもしれません。
実際に取材の際にはテーブル接客する人とサーブをする人は分かれていて、それぞれ遠く離れた県から操作して接客されていました。
「東京にいる人に、他県にいる人が接客をする」一見すると「あり得ないでしょ」と感じそうですが、本当にあるんですよね。すごい世の中になってきました。

代表取締役CEO 吉藤オリィさん自身も「孤独」を感じた経験があったそうです。

小学校から中学にかけての3年半、ストレスと自宅療養で不登校となり、ほとんど学校に通うことができなかった。一日の大半を布団の上でずっと天井を眺めて過ごし、次第に「口から日本語が出てこない」「身体をうまく動かせない」「うまく笑うこともできない」という状態に陥っていく。家族に迷惑をかけるだけの毎日で、体調も悪化し、精神的に追い込まれ、感謝の言葉を言うことすらできなくなった。

ご自身の経験を糧にして、ものすごい社会貢献をされているなと感じております。
カフェはもうすぐオープンしてから一年が経ち、その節目となる6月22日と今後の実験に向けてロボットの改良と店内改装工事をしているそうです。

〒103-0023
東京都中央区日本橋本町3-8­-3
日本橋ライフサイエンスビルディング3  1F
[最寄駅]
●東京メトロ日比谷線 : 小伝馬町駅 徒歩4分
●JR総武線 : 新日本橋駅 5番出口すぐ
●東京メトロ銀座線 : 三越前駅 徒歩7分
●JR山手線 : 神田駅 徒歩10分

ホームページにある「全ての人に社会とつながり続ける選択肢を」と書いている部分を見て胸が打たれました。

実は自分も4月から5月中旬にかけて体調を崩していたこともあり、社会との接点があまり持てず、不安になる時が多々ありました。
現在は回復して外に出て活動できるようになりましたが、「人の役に経ちたいのにたてない」と感じて、人生であんなに気分が落ちたことはなかったので、社会との接点というのは多くの人にとって大切なのかもしれないと感じておりました。
そんなことを感じた後で、このカフェの取り組みを拝見したので、ようやくその凄さというか本当の価値に気づくことができました。

日本橋にあるということなのでリニューアルオープンしたらいつか行ってみたいなと思います。

誰もが社会との接点を持って、働ける社会って素敵だなと感じました。その実現に向けて動き出している人たちがいるということに大きな勇気と希望をいただきました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

サポートしていただけたら、実験用具を買うか、実験用の薬品を買うかまだ決めていませんが、生徒さんたちと授業のために使いたいと考えています。