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恋愛道徳心 It`s Immoral?PredatoryLove!?

インモラルな恋愛はしてはならないという道徳は存在するのだろうか?ん?道ならぬ恋って事かい?不倫とか略奪愛とか?今回日刊かきあつめのテーマは「恋愛」という事で。人生においてとても比重の大きい難しいテーマでございます。

◆真実の愛?は存在するのか? 愛って冷める?◆

作家村上春樹さんは「真実の愛は存在しない」と著書でさらっと語っていらっしゃるのだがご存知ですか?私もそれが道理と思う。運命の相手などは存在しなーい!便宜上運命の相手になるだけである。まっ!おじさんおばさんになると「恋愛は3ヶ月で飽きちゃうからねえ」という身も蓋もない現実と向き合う羽目になるわけで。若者の夢を壊すつもりはないのだが。

日本古典恋愛文学の傑作「源氏物語」を書いた紫式部。恋愛を「もののあはれ」と呼ぶ。人間の感情の全ては恋愛にこそ凝縮されている、のだとか。

会いたい、恋しい、もう待てない、貴方を独占したい、寂しい、裏切られた!、恨みたい、逆恨み・・殺したい? んん?殺人事件になっちゃったじゃーん!といったように強い感情から怒る衝動ははかり知れない模様。人はこれを「痴情のもつれ」と呼ぶ。サスペンス刑事ドラマの動機によく使われるワードですな。

◆恋愛のアンモラル?◆

なんとなく仲良くなって付き合う。恋の始まりはそんなものである。いちいち真剣には考えない。しかーし!障害発生!例えば彼氏彼女がいたとか。相手から略奪するリスクを冒してまでこの人と一緒になりたいのだ、なんて情熱的なパターンがたまにある。障害があればあるほど燃え上がる恋!手に入りにくいほど欲しくなるー!!というある種の物欲に近い。

芸能人の不倫スクープとか略奪愛を分析してみると、大抵のタレントが一時的にせよ干されている事実に気付く。この類のスキャンダルというのはマイナスイメージなのだ。(企業イメージが損なわれるとかでCM降板しちゃったりとかね。)名前を挙げるとキリがないので、ここでは書かない。

コミュニケーション能力が高かったり、美形だったり、エリートだったりすると略奪愛成功率が高い。私は友達の恋愛話で「ぎゃー!怖いー!人でなし!」パターンも何度となく耳にしてきた。普通不倫は不倫で終わるものと思うが、略奪愛を成功させる器用な人たちも存在する。

略奪愛の結果として、社会人の場合はそれなりに左遷とか経済制裁やらを受ける可能性が高いようだ。前述のようにポイ捨てされた相手から復讐目的で殺害されそうになったり、慰謝料裁判を起こされたり、社会的に悲惨な末路を辿りやすいのは否めない。(「柔らかい肌」という巨匠トリュフォー監督映画がそういう話でございます。)

周囲に配慮出来るくらい器の大きい人は、こういうトラブルを抱えないのだろうと思ったりする・・。

◆一応自分にもあった略奪愛体験記◆

こんなおとぼけ鈴きのも実は体験したことのある略奪愛。未だ学生だったので大して大ごとにはならなかった。あああそれは学生の頃だった。

短期留学先で極端に隔離されている環境なので成功出来たのだと思う。「まさか私がそんな事になるなんてー!」と目から鱗だった。

その当時の元彼の話をしてみる。Yくんはバンドのボーカリスト。弾き語りで彼女を恋い慕うオリジナル曲を歌っていたシチュエーション。私は心底羨ましくなった。そのYくんは如実に歌が上手だったのである。今まで私が生で観た中で。

悔しいー!

嫉妬心を感じる。自分への自作ラブソングを歌って貰えるなんて、なんと幸福なオンナなのだろうか?Yくんによると歌が上手だった事から、親に勧められてプロの先生に習っていたのだとか。彼女とは、高校の文化祭ステージがきっかけで付き合うことになったそう。恥ずかしげもなく彼女への愛を口にする。興味津々になる私。

留学先で、毎日顔を行動を合わせていればやっぱり思いは募ってくる。Yくんのガードは甘かった。彼女は不在だったから。

当時金髪ヘアーだったYくんとなんとかお近づきになる。どうして仲良くなれたかどうかの記憶はさっぱり抜け落ちているが、私は多分それだけ必死だった。遂に「貴方が好みなんです」的なニュアンス発言告白を伝える。自信なんてないものではっきり「好きです」とは言えなかった。

しかし、何故かなし崩し的に略奪愛に成功してしまったのだ。あれだけ彼女へのラブソング❤︎を歌っていたのにいいのかな?

付き合う事が決まった日。Yくんはルーズリーフ4枚分くらいで自己紹介イラストと、いかに私の事が好きであるかプチポエムのようにしたためて渡してくれた。ううっ!感動〜!私にも書いてくれたのね。(欲を言えばメロディも付けて欲しかったんだけどさ・・。)

帰国する前に彼女と別れる事が決定。男女の仲にしては呆気にとられるくらいあっさりとしたスピーディな展開である。

その後2年くらい付き合った。

私鈴きのの家族は度肝を抜かれた。娘の驚くべき男の趣味にか?金髪ヘアーにか?まるでわが家と真逆の価値観ではないか?まあ金髪でペコリ頭下げられたら家族もびっくりしますわあ。最初は金髪の外国人を連れて来たと勘違いしていたみたいだし。留学どころか完全にもう遊学である。こんなだから英語が未だに下手なんだ!ってゆう話なのですけれど!一体何の為の語学留学だったんだ?

家族からは短命で終わるだろうと予想される・・。しょんぼりい・・せっかくラブラブなのにい。

恋は盲目であるを体現するか如く、私はノロけ発言を連発。「彼は私にとって向日葵みたいな花のようです。太陽みたいな人です。」と略奪愛を誇るように語っていた。(某記者会見のセレブリティと昼と夜が逆の発言ですなあー汗)

幸せボケで頭から花が咲いたように能天気な私に、周囲の友達は驚くとともに逆に好感度は上がったのだった。恋愛への一途な想いというものは周りを幸せにするものである。

彼への文句なんて一つもない。生まれて初めての充実感?恋をする喜び体験という形容になるか?

Yくんは私を専業主婦にする事を望んでいて、私自身も交際1年間くらいは真剣に目指していた。このうざいフェミニスト女鈴きのがびっくりな展開ですよー!しかしいま時ちょっと古風な考えの持ち主の元彼である。

交際開始してから、私の顔や人格すら変わりまるで別人のようだ、と証言する人は多かった。整形したわけでもないのに、写真に写る顔の印象がまるで違うのだ。同窓会に行っても私だと気付かれない位の大変化。ビックリー!内面から湧き出るオーラ?自信はオンナを美しくする。

注:「VOCE」で連載している人気美容ライター斉藤薫さんを意識して書いてみました。

◆恋愛とは自尊心の欲求?達成感?◆

フランスの人気作家スタンダールは「赤と黒」の主人公ジュリアン・ソレルをして。恋愛とはその人個人の自尊心を満たす為のものだと書いている。私の場合は凄い!と夢中になった人と両思いになったという点の自尊心が満たされたからか?

「恋をした事ない。大恋愛した事ないけどどうしたらいいのですか?」という質問を後輩から受けた事がある。大人な展開である。経験とはそれなりに人生の財産である。

◆ランコムのトレゾワに完敗!◆

2年後のYくんと私。結局、喧嘩が多く耐えきれなくなり別れる。ドロ沼である。もう怒られてばっかりでうんざりー!彼への理解度は限りなく低くなった。薄っぺらい愛情だ。私は元来飽きっぽいし!Yくんは束縛くんとかオラオラ系というカテゴライズに入るタイプなのかもしれなかった。(ただし愛情深い。現実を直視するならば「軽い男」というカテゴライズにも入るかもしれない・・。)私は専業主婦化計画を放り出し、やりたい事盛りだくさんの人生へと帰っていった・・まだ若かったしね。2人の価値観は徹底的に食い違い、帳尻合わせがもう不可能と判断したのさ。

結婚出来ないのだったら、私が彼の運命の相手でもないのだったら。私が略奪愛しちゃったその彼女と別れずにそのまま付き合っていれば良かったのかもなあと、元彼に対してぼんやりとすまない気持ちになった事を覚えている。

留学先でYくんは彼女にランコムのトレゾワという比較的、通が選びそうな大人っぽい香水をお土産に買い、その横で私を関心させていた。帰国後、元彼女に渡さなかったのだと聞くと「あれ?彼の大切にしていた人間関係が壊れてしまったのか?んん?なんか違くないか?」と余計な心配。あれ?彼女に対しての嫉妬心はどこへ?

実は気が合わなかったのかもなあと反芻する。むしろYくんをメロメロにさせたその元彼女に嫉妬していただけだったりして?略奪愛を成功させた自分に酔っていただけだったりして?いやいや・・留学先で私が自分に選んだ香水はシャネルのアリュールだった。アリュールは人気があるけれど、少女趣味というかちょっとフェアリーっぽい。若い!フワフワしている・・。その元彼女に比べたら何やら貧弱なセレクトではないだろうか?地に足が付いてない!しっかりしてなーいっ!ズバリ!私はトレゾワにとっくの昔に負けていたのだ!

そっ!私への愛のオリジナル曲が作られる事はなかったというわけ。

そんな後日談を淡々と書き綴るオンナ鈴きのは、恋愛体質といかにかけ離れているのか恐ろしい。女性ながらも合理主義者をめざしているし。「血の色緑なんじゃないですか?」と聞かれた事すら・・。わーんっ!でも上から目線な話では毛頭ない。なんたって逆にポイ捨てされた経験もありますから!やっぱりおとぼけ女ですかね。鈴きのは!苦笑

兎にも角にも!若気の至りとしてYくんは良き想い出に消化されている。ルーズリーフお手紙は未だにとってあるもんね!

◆シャンソン歌手エディット・ピアフ「愛の讃歌」にて◆

超ド貧乏から国民的歌手となったエディット・ピアフの話で締め括ろう。「愛の讃歌」は日本では美輪明宏さんが18番にしているあの名曲である。

◆エディット・ピアフNAVERまとめ

私なんて未だ人生に於いて勉強中の迷える若輩者だもんで・・恋愛マスターである大御所のお言葉を参考にするならば。

恋多き破天荒な人生を送る女であったピアフ「恋はゆりかごみたい。揺さぶったりしないと冷めちゃうのよ。

核心をついていると思いませんか〜? いまでもたまにふとこの言葉を思い出す鈴きのである。うーむむ。

- Fin -

追記: 「美輪明宏さんとすれ違った!!」体験談

某渋谷老舗デパートのエスカレーターで、本物の美輪明宏さんを発見!テレビ出演そのままのお姿で歩いていらっしゃったので驚きましたよー!目立つ目立つ!注目されることに対して全く気になさらない。マネージャーも連れていらっしゃらず、ロングの金髪に三宅一生プリーツらしきお召し物でしゃなりと佇む。潔い!人に話すと「自分もみてみたーい!」って必ず言われる。東京名物かしらん?鈴きの一人うるうるド感動してました!!

◆美輪明宏「GQ」

Textby: SuzukinoAyako 鈴きの彩子

編集:アカヨシロウ


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