【剣道】アメリカの大会にブチギレ!
こんにちは、剣道ブロガーの鈴木康太です。
「剣道が面白くなるブログ」というキャッチコピーで、剣道に関する記事を毎日更新しています。
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昨日からカンザスシティーに来ております!
一日目が試合、二日目が段審査という二泊三日の剣道旅です。
剣道部のメンバーが出場するとのことで、カンザスシティーまでついてきてしまいました。
私は申し込みが間に合わなかったので、見学ですね。
「アメリカの剣道はどんな感じかな~」という感じで、一日目の今日はずっと試合を眺めていました。
①どんな大会なのか?
今回、私が来ている大会はミッドウエストといって、アメリカの中西部から選手が集まる大会でした。
参加人数は60-80人ほどで、子供から高段者の先生方まで、幅広い年齢層の参加者でした。
日本人の選手も全部で6,7名参加していたと思います。
大会は個人戦と団体戦の両方が行われました。
個人戦は段別の部門と、シニアやキッズなどの年齢で分かれているものもありましたね。
団体戦は、各地域や道場でチームを組む5人制の試合でした。
カンザスシティーで大会が開催されるのは初めてだそうで、最初は無事に大会が終わるのか不安でしたが、なんとか一日終わりました。
②アメリカ剣道の課題
ミッドウエストは、カリフォルニアなど日本人が多い地域に比べると、少しレベルが下がるようですが
今回の大会を見て、気付いた点をまとめておきたいと思います。
・試合慣れしていない人がめちゃくちゃ多い。
とにかくみんな試合に慣れていません。
試合の礼法や、試合順といった形式的なところから
技を出すタイミングや、試合展開といった技術的なところまで
試合がうまくできていないなあ…という印象が強かったです。
原因として考えられるのは一つで、単純に試合練習をしていないからだと思います。
地稽古などで、実践的な練習はしていると思いますが、やはり地稽古と試合ではまた違いがありますよね。
もちろん、試合をしっかり分かっている選手もいたのですが
やはりアメリカの選手は日本や中国などと比べると、そのあたりが弱いと感じました。
・手は動いてるけど、足が追いついていない。
それなりに稽古はされていると思うので、みんな技はきちんと分かっているんですね。
出小手だったり、返し胴だったり、引き面だったり。
技はわかっているので手は動いているのですが、踏み込みや送り足といった足さばきができていない人が多かったです。
せっかくいいタイミングで打っているのに、踏み込みがなかったり、打った後の送り足ができていなくて、勢いが足りなかったりという機会を多く目にしました。
この理由も完全にひとつで、足さばきの稽古をやっていないからだと思います。
日本の道場や部活では足さばきの稽古をやるところも多いと思いますが
アメリカではおそらくやっていないと思います。
個人的には、剣道では足がいちばん大事だと思っているので、足さばきができていないのは致命的です。
・試合中に竹刀がパックリ割れたりする。
これは今日の試合の中でいちばんヒヤッとしたことです。
試合中にある選手が打突した後、竹刀が割れて、割れた部分が外に飛び出すような形になったんです。
当たり前ですが、これはめちゃくちゃ危ないですし、相手の選手にケガをさせてしまう可能性も十分にあります。
こういうところは試合の勝ち負け以前の問題で、試合前に自分の竹刀をこちんと確認しなければいけませんね。
竹刀の手入れの仕方もまだしっかり知られていないのかも。
・審判が反則や取り消しなどの細かい動きをわかっていない。
やはり審判も大きな課題でした。
今回は三段以上の選手が交代で審判をやるという形式だったのですが
細かい動きがかなり怪しいという感じでした。
どのようなときに合議をかけなければいけないのか、
試合者に対してどこに立たなければいけないのか、など
基本的な判定はできているのですが、細かいところまではできていなかったです。
試合者と同等に審判が集中していないと、試合がピシッと締まらないので、
審判のレベルアップも必要だと感じましたね。
・それでも学ぼうという姿勢がある。
めちゃくちゃいいなと思ったのは、まだできない部分が多いけれど、それでも学ぼうという姿勢を持っている人が多いことです。
先生に言われたことを真剣に聞いたり、他の人の試合を真剣に見たりしている姿を多く目にしました。
とにかく今はできなくても、常に何かを学ぼうとする姿勢は絶対に大切だと思っています。
見て学ぶ、聞いて学ぶ、肌で感じて学ぶ。
色々なところから得た学びが剣道のレベルアップにも必ず繋がります。
③日本人にブチギレ!!
今回私がブチギレている矛先は、アメリカの選手ではなく、日本人の選手、いやもはや剣道をしている日本人すべての方に向けてです!!
もしかしたら、アメリカ剣道の課題を読んで「まだまだだな…」と鼻で笑っていた方もいるかもしれませんが
いや、私たちのせいですよ!!
アメリカで剣道をしている方に、剣道とはどういうものか、どのような稽古をすべきなのか、どのような立ち居振る舞いをすべきなのか
私たちが伝えていかなければいけない立場なんです。
今のアメリカ(一部の地域)の現状を招いているのは、私たちが伝えることをサボってきてしまったから。
私たちが「他国はまだまだだね」と鼻で笑っている間は、世界の剣道は少しも良い方向に向かっていきません。
そして、もう一つ言いたいことは「あなたが海外で剣道をしている方の助けになる」ということ。
私は日本で有名なトップ選手でもありませんし、過去に輝かしい成績を残してきたわけでもありません。
日本には私よりの剣道が強い選手は山ほどいます。
しかし、こんな私でも、アメリカで剣道をすることで、少しアドバイスができたり、仲間に刺激を与えることができています。
「海外の人はどうすれば強くなれるか」知りたがっています。
だから、ぜひ剣道を発信してほしいです。
「僕なんか…」「私なんかじゃ…」という気持ちは分かります。
でも、それでも皆さんを必要としている方はたくさんいます。
剣道の仲間を探している人はたくさんいます。
だから、剣道を発信してほしいです。
今回の大会を見て、そのようなことを思いました。
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まとめ
以上「アメリカの大会にブチギレ!」でした。
まだまだ世界の剣道には課題が山積みなので、改善していくにはすごく時間がかかると思います。
これからの剣道の未来が面白いものになるように、これからも継続してやっていきたいと思います。
今日の大会は私に火をつけてくれたような大会でした。
明日は段審査を少し見て、アイオワに帰る予定です。
全日本剣道選手権大会 大予想シリーズも更新していきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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