こどものわけのわからない世界観を、わからないまま伸ばすのが大人の仕事
こんばんは!
今から7年前、僕がオンラインでピアノレッスンを始めたとき、
「ピアノって、オンラインで教えられるんですよ!」
って言っても、誰も相手にしてくれなかったのですが(笑)ここ数ヶ月でほとんどの音楽教室さんが、されるようになりました。
アーリー・アダプターの宿命とはいえ、相手にされないのは、なかなかツライものがあります(汗)
「アイデアって、それが当たり前になるには、年月がかかるんだなあ〜」
そんな風に、しみじみ思ってた矢先・・・
動画で、とあるビジネスプランコンテストを観ました。
出場者がプレゼンし、起業家のみなさんが審査します。
出場者は、大学生〜高校生の学生さん。たくさんの応募者の中から選ばれた、選りすぐりの3人です。
さて、プレゼンが始まりました。
そのアイデアは、今までに存在しないものばかり。斬新で、ブッ飛んでいます。
面白い!
でも、正直、ブッ飛びすぎてて、よくわからない(笑)
審査員の方も、「面白いんだけどなあ・・・」と言いつつ、ちょっと小首を傾げています。
ただ、その中の一人が、こうおっしゃったんです。
「よくわからない。でも、それでいいんじゃないの。大人が、わかるように直すから、世の中がつまらなくなるんですよ」
この方の意見に、大賛成!です。
たとえば、僕の教室に年中さんの男の子、A君がいます。
彼は、即興演奏の名人。レッスンのたびに、アドリブで音を鳴らします。
演奏とは言っても、ちゃんとした曲にはなっていません。ピアノを、ひたすら鳴らすだけです。
普通なら、
「もっとちゃんと弾きなさい」とか「ここはドで、ここはレで・・・」と、鍵盤を教えるのかもしれません。
でも僕はあえて、そうせずに、彼のしたいようにしてもらっています。
大人が直すことで、彼の世界が、ちっちゃくなるのを防ぐためです。
もし、彼がちゃんと曲を弾くとしたら、それは彼が弾きたくなったときです。それまでは、待つべきだと思っています。
さっきのビジネスプランコンテストでは、審査員の方々が、あえて直しませんでした。
そのまま、商品をリリースします。もしかしたら、世の中には受け入れられないかもしれません。
でも、そこで、気付くのです。
(どうしたら、受け入れられるようになるのかな?)
そして、トライアンドエラーを重ね、徐々に、洗練されたものに変わっていきます。そして、受け入れられるようになります。
その過程こそが、「成長」なのです。
審査員の方々は、直さなかった。
それこそが、自分たち起業家が、たどってきた道だから。
こどもの広い世界を広いままにすること。自分で気付くのを待つこと。
今の教育に必要なのは、まさにこれなのかな、と思いました。
時代の先を見て・・・アフター・デジタルにそろそろ移行します。
オンライン音楽教室を運営する会社を経営しています。他に、ピアノの先生の学校学長、作曲家・ピアニスト、オーケストラ指揮者。最近、スポーツジムにハマってます!http://himawari.ishikawa.jp