槍を納品するために俺は高校に通った
あれだけ苦しんでいた修士論文の執筆と発表会は、心配と裏腹にあっけなく終わった。審査用論文、あっけなく通過。発表スライドと原稿、何度か修正を受けてOK。スーツを着てさあ発表前に家を出るとき、ネクタイピンを失くしたことに気づいたが、もはやどうにもならない。ボールペンのキャップをはめることで急ごしらえの応急処置を施し、こりゃ面白いと思い、後輩に見せびらかす。みな微妙な反応。おもんな、みたいな顔。出鼻をくじかれる。
質疑応答では何も喋らない。何も、答えられない。素人質問ですいません