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写経が頭と心の整理を促進する

個人的に鎌倉へ行くのが好きで休みの日になると、ちょくちょく足を延ばします。理由は小京都の風情と豊富な自然が残り、いるだけで心が安らぐからです。

それと同時に、大好きな個人的”聖地”である「長谷寺」があるからです。

長谷寺は理屈ではなく、ただ好き!という感覚のみで個人的な聖地にしているのですが・・・敢えて言えば荘厳で自然色豊かでキレイな庭園があって、湘南の海を一望出来て、映えるスポットが複数あって、癒しの要素がてんこ盛りだからです。

その中でも、写経場も併設されている点がとくに良い点です。

写経をやったことがありますか?
最近、いつやりましたか?

写経とは、シンプルに言えば、般若心経を筆で写し書きするだけです。
写仏といって、仏様の絵を写しとる形式もありいずれも選べます。

写経をちゃんとやると1時間くらいは余裕でかかります。スマホ厳禁で電源を切り、物音を立てず、一切声を発さず、墨をすり丁寧に筆で書きとっていく動作はある種の瞑想状態に入るかのようです。

ところが、実際にやってみると思ったようにキレイには書けません。お手本をなぞるだけの動作なのですが、それでもうまくいかないものです。

墨の色むらが出来てしまったり、同じ漢字でも止めやハネにむらが出る上、太さに違いができてしまうなど、意外にも一筋縄でいかないのです。

また見た目だけではなく、自分の頭や心模様がもろに字に反映されてしまいます。

集中しているつもりなのに、すぐに「お腹すいたなぁ、ランチは何にしよ?」とか「あの案件は今どうなったかな?」とか、雑念がどんどん沸いてきてしまうのです。

こうして考えてみると、写経の時間は自分の頭の中と心の中の写し鏡を持ち出すかのような、自問自答の時間と言えます。

お手本と向き合い筆を進めることで、自分の今の雑念は何かが顕在化されると同時に、いかに集中できていないか、姿勢が悪いのかなど、自分自身の今をしっかりと整理してくれます。

そして、どうでしょうか。写経を終了すると、どこか自分の頭の中がシンプルになり、雑念が出てきながらも最後までやり切ることで”無”の境地に近づいて、心がスッキリと澄んだ気分にまでなります。

僕は普段から「じぶん会議」といって、自分を振り返って思考を整理し新たな決断をするルーチンを推奨しています。これは”アクティブな思考の整理”とも言えるでしょう。

それに対して、写経は、ある一つの作業を通じて自分自身と向き合い、結果として頭と心が整理される”静かな思考の整理”と言えるでしょう。

アクティブな思考の整理に加え、定期的に写経のような静かな思考の整理を加えることで、自分らしさを確認し、取り戻すキッカケが日々つくれるのではないか。写経を終えた後、そんな気分になりましたよ。

思考の整理とは、自分らしさを再確認し、自分ペースによる自分サイズの幸せを獲得すること。

こういう定義もできますが、そのためにも複数の思考の整理の切り口を通じ、雑念のそぎ落としによる自分の本質に迫る時間を大切にしたいものですね。

日々の生活に写経というルーチンを加えてみませんか?

著者・思考の整理家 鈴木 進介

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