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MyReferバリューの変遷~未来に向けてLeadership Principles~

こんにちは。CEOの鈴木(@takafumi_szk) です。
これまで資金調達時などの戦略PR用でこのブログを書いていたのですが、いかんせん私は筆不精かつ大雑把な完璧主義なので、構えすぎると腰が重すぎて全然更新できません。

なので、令和を代表する会社を目指すベンチャー冒険記という日記に変え、自分のなかのハードルを下げながら書いていこうと思います。

さて、昨年度末にMyReferはシリーズBの資金調達に伴い、急速な事業拡大を実施しております。現状60名弱の社員数が数年以内には倍近くになる予定です。

『つながりで日本のはたらくをアップデートする』というビジョンの元、人材×テクノロジーで採用・転職・就職市場にゲームチェンジを仕掛けていこうと考えている当社ですが、市場環境の変化以上の疾さで、『激しく変化しながら成長をする』ことを信条に、未来を見据えて事業と組織図をアップデートしています。

そんな昨年2020年度、未来を見越して『行動指針』を『リーダーシッププリンシプル』としてをアップデートしました。
なぜ変わったのか、どう変わったのか、などをこれまでの変遷とともに公開していきます。

この記事を公開することによって、今後バリューを策定しようとする経営者の皆様の参考になったり、当社に少しでも興味のある方が、より当社を知る機会の一助となれば幸いです。

0.組織のあり方を定めるときに考えること 

前提として組織のあり方は、
① 経営戦略やビジネスモデル(知的集約か労働集約か、多機能か単一機能か)
② 組織フェーズ
③ リーダーシップスタイル(ありたい姿、あってほしい姿)
の3つに紐づくと思っています。
「ビジネスモデルから逆算した、勝つための行動規範」がバリューの役割だとSmartHR社の宮田さんも発信されていますが、それがこの3つに現れるのではないかと思います。

MyReferはこれまで、計3回バリューをアップデートしていますが、今回は、1.創業期、2.PMF後の成長期、3.事業拡大期に分けて、それぞれの時期の「MyRefer Value」の内容をご紹介します。

1.MyRefer創業期(1~20名)

創業期のvalue

MyReferの創業は2015年。インテリジェンス(現パーソルキャリア)内のコーポレートベンチャーとして創業しました。
創業期に上記のようなカルチャーにしていた背景は3つあります。

①ビジネスモデル(知的集約か労働集約か、多機能か単一機能か)
労働集約の人材事業ではなく、Webサービスを中心としたHRTech事業の展開を考えており、ビジネスモデルに適した文化を心掛けていた。
②組織フェーズ
0⇒1創業期ということで、全員が100ではなく300を出し切れるよう、全員が事業にオーナーシップ性を持って取り組める運営を心掛けていた。
リーダーシップスタイル(ありたい姿、あってほしい姿)
私自身、大手の事業会社内での管理、規定、縦割り組織、当事者意識の少なさに極めて疑問を感じており、自分がメンバーとして感じていた疑問を全て払拭する組織運営を心掛けていた。

この頃はメンバーの8割がエンジニアやデザイナー、Bizdev兼セールスなどのクリエイティブ職であり、全員が共通の目的に向かって必要な役割を分け合い、事業推進していました。当時10名近くいたメンバーの7割はフリーランスであり、全員が要件定義や事業について考えていました。

基本創業期はカオスなため、100%の正解を導き出すことが難しく、だからこそ、『選んだ道を正解にする』エネルギー量が全員に必要になります。
その当時のMyReferは全員が共通の視座を持って相互理解ができるよう、皆が全メンバーの趣味がわかり、誕生日も覚えていて、アニバーサリーは皆で祝い合う、といったサークルのようなノリでした。

2.PMF後、MBO後の拡大期(20~40名)

事業のPMFがある程度見え、営業やマーケなど、より細分化された戦略戦術が必要になるタイミング、各組織規模が20名を超えるタイミングで組織運営方針をアップデートしました。経営のさらなるスピードアップを求め、MBOしてスピンアウトベンチャーとして独立した頃です。

2017年度バリュー

これまでのイノベーション(自分で生み出す志向)、オーナシップ(全員事業責任者目線)、自律自走(プロフェッショナル)など、よい文化を継承しつつも、下記のような行動指針にアップデートされました。

<MyRefer Value>
1.ユーザーの期待値を超え続ける(顧客志向)
2.果敢な失敗をしよう(失敗賞賛文化)
3.コロンブスの卵であろう(創造志向)
4.全員が主人公になろう(オーナーシップ志向)
5.疾い
6.和を大切にしよう

背景を先ほどの3つの要素に基づいて紹介します。

①ビジネスモデル(知的集約か労働集約か、多機能か単一機能か)
ビジネスモデルがどのような形態かによって適切なカルチャーは変わります。
BtoBなのかBtoCなのか、多機能(多職種)か単一機能(単一職種)かなど、そのビジネスで成果を最大化するうえでどのような形態が最も理想か、という合理的なアプローチから『あるべき姿』を導き出す必要があります。
BtoCの場合は、所謂営業職などのビジネス職を主とした組織設計ではなく、エンジニア、クリエイター、プロデューサー、企画などの専門スキルが必要なプロフェッショナル人材が多様にいる多機能多職種型の人員構成になります。
このような場合、多様性や個々のアイデアが重要となり、アイデアにキャップをはめないように、少なく、解釈が割れてもいい設計になります。
バリュー経営で有名なメルカリさんのGo Bold、ALL for One、Be a Proなどもそうです。

また、BtoBのなかでも仕組を中心に回すものなのか個人のアイデアやソリューションが必要になるものなのかで、組織形態の在り方は異なります。例えば、既存の人材紹介業を横展して決定を最大化しまくる、という労働集約的な事業モデル、かつ利益を最大化するうえでの正解(成功パターン)が既にある既出事業の場合、いかに効率よくオペレーション業務を仕組化をしながら、一人ひとりの行動量を最大化するか、ということを重視した組織カルチャーもあり得ます。
MyReferは、リファラル採用という新しい概念を啓蒙しながら、顧客の採用やエンゲージメントなどのをHR課題に提案をしていくサービスであり、営業としてのソリューション性を追求しつつ、同時にB2BSaaSとして再現性を持って仕組みを作ることを心がけてました。

②組織フェーズ
創業期は全員が企画、マーケ、営業、CSをやっていたものが、そこから人が増えるにつれ分業が加速します。
そうなると、全員が抽象度の高い、かつクリエイティブなミッションを分け合って実施することより、専門領域を磨き込むことが必要になります。

リーダーシップスタイル(ありたい姿、あってほしい姿)
創業期から社員数が増え、新たな専門職種が生まれたとしても、全員が作業者になるのではなく、事業への当事者意識と『自ら生み出す』意識を持ち続けたい。従来の事業会社にある縦割り、年功序列、無駄な規定、イノベーティブを阻害する要因がないよう心がけていました。

3. 事業拡大期(シリーズB~数百名規模を見すえて)

MyReferは昨年度で従業員数が50名になり、まだまだ全員がオーナーシップを持って取り組む規模ではありますが、数年後、数百名の組織規模に拡大することを見越し、2020年度にバリューを見直しました。

リーダーシッププリンシプル

<MyRefer Leadership Principles>
1.User First / 顧客価値の創造
2.Bold Mistake / 果敢な失敗をせよ
3.Be Columbus / コロンブスであれ
4.Be Ownership / オーナーシップであれ 
5.Gale / 疾くあれ
6.Professionalism / プロフェッショナルであれ  
⇒New!
7.Respect everyone / 誰にもリスペクトを         
⇒New!
8.Essential thinking / 物事の本質を追及する     
⇒New!
9.Teamplay / 和を大切にしよう
10.Enjoy working / はたらくを楽しもう            
⇒New!

これまでのいい部分をアップデートしつつ、今後非連続に組織が成長していくうえで、必要になりうる新しい要素を加えました。
また、価値観を『バリュー』ではなく、『リーダーシッププリンシプル』として定義をしたことも大きな点です。

この考え方はAmazon社に近く、Amazon社はジェフ・ベゾスが打ち出した、「Our Leadership Principles(OLP)」という、14ヵ条からなる世界共通の理念を基に「Amazonでは、全員がリーダーである」という理念の基、日々の活動の中でOLPの理念にしたがって事業推進しています。
MyReferの導入社数も500社を超え、社員数も増えたことで、マーケ、インサイドセールス、セールス、CS、テック、管理部など部門の数も増えました。
従来からのMyReferの特徴である、会社へのオーナーシップ性の高さや、新たな価値を生み出すイノベーション要素は継承しつつ、フェーズが変わることで必要になる要素を組み込まれています。

新しく加えた4つのLeadership Principleについて、詳しくお話します。
元々のMyReferは、個々のアイデアやソリューションをいかんなく発揮するうえで、全員が社内兼務状態であるくら組織図やレポートラインをあえて規定せずに全社に当事者意識を持てる運営をしていました。

一方で、ビジネスのフェーズが変わり、規模が増えると、それが逆に成果を妨げるようになります。
兼務をすることで既存の本業ミッションへのコミットメントが落ちることもあれば、規模が増え、新入社員が一気に増えるなかで組織が未成熟だとレポートラインがないと生産性が著しく低下します。

自分が任されている結果責任にコミットし、それ以外の余白でクリエイティブな取り組みを実施する、そんな意図を込めて、従来の創業期から一人が300を出し切るMyReferにあった『プロフェッショナリズム』が加わりました。
また、導入社数は500社を超えたものの(今は700社)、市場はまだまだ開拓の余地は大きく、特に大手企業に啓蒙をするMyReferにおいて、個社に対して踏み込むソリューション性が必要になります。
ソリューション性はある種の俗人性であり、特に決裁プロセスの複雑な大手企業に価値提供するうえでは、顧客の深層心理を理解する必要があります。

MyReferでは、顧客や物事の表層的課題(事象)ではなく、whyを3回以上深ぼった本質的課題特定を創業期から重視しています。規模が増えてもこれらが失われないよう、『Essential Thinking(物事の本質を追求する)』が加わりました。

『闘える組織で、戦わない経営を』『石ころでも売れる営業組織』『誰でも売れる仕組』を両立させることが当社が志向する営業モデルであり、それが中長期にわたって当社のビジネスを加速するものだと考えています。

また、全員がプロフェッショナリズムのみを追求すると、仲間を想うチームプレーが失われていく可能性があり、従業員数が拡大するなかで、上場に向けて専門職種や管理職などの即戦力採用を実施すればするほど、従来から頑張ってきたメンバーや若手メンバー、業績が出ないへのリスペクトが薄れる可能性もあります。

これらを踏まえ、『TeamPlay(和を大切にしよう)』を維持しつつ、『Respect everyone(誰にもリスペクトを)』が加わりました。そして、MyRefer社員が最も体現している『Enjoy working / はたらくを楽しもう』も追加しました。

4. どのようにLeadership Principleを体現しているか

よくどのようなバリューが適切なのか、などの質問をいただくこともありますが、結論、ビジネスモデルやフェーズ、リーダーシップスタイルにより理想のモデルは異なるため、全てに汎用的に通ずる正解などありません。
『会社により異なる』が正解であり、だからこそバリューは『らしさ』なのだと思っています。

当社のバリュー(Leadership Principle)は、現状MyReferにいるメンバーが体現しているものを明文化したものと言えます。
現状いるメンバーは皆、事業や会社に対するオーナーシップ性が高く、月末締め日の最終日まで結果をプロフェッショナルに追及し、年齢役職関係なく誰かが壁ぬぶち当たると手を差し伸べるチームプレーや利他性があります。

但し、規模が増えれば増えるほど、これらの『らしさ』を継続していくことは難しくなります。だからこそ、昨年、大きく事業と会社を成長させるフェーズでアップデートしたのです。

一方で、これらは設計するだけでは絵に描いた餅になります。
MyReferでは、毎月の表彰やSlackの投稿、人事の評価目標設定、社員賞に付与するバッジなど、あらゆるところでリーダーシッププリンシプルに接続した運営をしており、所謂コーポレートカルチャーを形成する7Sというものも全て上記文化に紐づいて設計しています。

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今期から数年間、変化が大きい激動の年を迎えるMyReferにおいて、今ある『当たり前レベル』を維持しつつ、全員が『令和を代表する会社を創る』といった会社に対する当事者意識を持てるよう事業と組織をアップデートしていく予定です。

バリューは『らしさ』であり、会社の未来の指針、過去に立ち返る場所である

会社のバリューは、あらゆる戦略戦術よりも重要だと考えています。
『ビジネスモデルから逆算した、勝つための行動規範』、即ち、全メンバーが裁量を持って自由度高く自律自走するうえでの『指針』であり、未来の組織を拡大をするうえでの『道標』でもあります。

『顧客への更なる価値提供を考えた際に、既存の商品ラインナップだけでは難しい、自分で更なる価値を考えて提案してみよう』
当社でいうと、これはBe Columbusであり、それにより仮に失注をしたとしても、学びのある前のめりな失敗、Bold mistakeなわけです。
また、既存の環境に急激な変化を生む改革を行う場合、意思決定のストレスは自分自身にも、組織全体にも大きく、ビビッてしまいがちです。
これでは、今の未曾有の経済環境、テクノロジーが日進月歩進化する時代を勝ち抜けません。
だからこそ、難しい意思決定の際に過去に立ち返る居場所でもあるのです。

これらの指針や道標をもとに、『らしさ』を創っていくのは、中の人でしかありません。会社は生き物であり、一人ひとりの部分的多様性が全体としての同質性を生み、それが『らしさ』になるのではないでしょうか?

歴史の名を残す企業は全て、『らしさ』が外から見ても明らかにわかるレベルで醸し出されています。

MyReferは、そんな『未来のらしさを創り』、ともに『令和を代表する会社を創る』という目標を当事者意識を持って実現していきたい方を大歓迎します💪

MyReferでは全方位的に採用を促進しておりますので、ご興味のある方はご連絡ください!

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また、今後よりバリューをアップデートしておすすめしたい組織づくりを強化していきたいと考えている経営者や人事責任者の皆さまの気軽なご連絡もお待ちしております。
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