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弁護士ドットコムの決算にみるサブスクの難しさ

弁護士ドットコムの決算が出てきました。全体として営業利益95%減の衝撃が界隈を襲っており、おはギャアな状態のようでもあります。
詳細見ていくと、サマリにまとめた通り[主力のメディアはGoogle影響で鈍化][クラウドサインは投資に見合った伸び][クラウドサインの活性化は課題]ってところになろうかと思います。
特にクラウドサインについては数値見る限りは有料会員獲得/活性化の加速/が課題でうまくドキュサインのようなサブスクに持っていけるかがカギだなという印象です。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120200727466802.pdf

<サマリ>
・減益理由は販管費(主に広告宣伝費)による利益圧迫だが、その分クラウドサインの売上高伸び率は過去最大
・利益構造的にMoney Treeな弁護士ドットコム事業が検索アルゴ変更で横ばいに。
・新規サービス(弁護士ドットコムライブラリー)は比較的単価の高い弁護士の利用を狙う??

<業績ハイライト>
・売上高;24%増で順調だが、利益は95%減で増収減益。
 └販管費はYoYで約150%、広告費総額は昨3Qと同額程度だが利益は出した
  →恐らく、広告単価が下がった影響で出稿量自体は増加したはず(首都圏+地方大都市へ)
・セグメント別では注力するクラウドサインが順調な伸びだが、主力メディアが減速
 └クラウドサイン:コロナによるリモートワーク影響と、そこへのマーケ投資が即結実
 └弁護士ドットコム:マーケ支援の売り上げ鈍化/有料会員サービスの減収は懸念
 └他;税理士支援のYoY比較での減収は確定申告の影響??

<セグメント別>
(1)弁護士ドットコム
・サイト訪問者数はGoogleの検索アルゴ変更で検索順位が下がり、落ち込み
・有料会員数も検索順位低下の影響からか減少、悪いループに入るか…
・新規事業として法務書籍読み放題サービスを開始、単価下支え要因として期待??

(2)クラウドサイン
・売上高/導入企業数ともに過去最大だが有料会員化には課題??
 └導入企業数:92,729社/売上:2.6億…1社平均935円/月となるが、Standard(1万円/月)に全社該当するわけもなく、ほとんどはFreeで有料プラン導入はせいぜい1万社程度??
 └送信件数は3か月で49万件、単純計算で月平均1-2件/社。
 └昨年と比較するとフリープランでの件数が10件から5件に制限した結果か。
・マーケ投資と大規模に行い、環境も影響して導入企業数の伸びは過去最大に。
・今後の政府施策次第な部分が大きいか(電子契約の普及促進…)

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