短歌 新作8首 『今夜』
人は変わるもの。
どんなに強く誓いを立てても、ずっと同じ想いでいられるとは限らない。
今日とは違う明日になる前に。
想いが形を変えてしまう前に。
今この瞬間の僕をあなたに見ていてほしい。
そんな気分を、8つの短歌で書いてみました。
第一歌集『愛を歌え』には収録されていない新作です。
もしも気に入っていただけたら、ぜひ『愛を歌え』も読んでみてくださいね。
あの俵万智さんが帯文で「今を生きる愛の名言が、ここにある。」と太鼓判を押してくださった、295の短歌で綴った物語です。
今夜
地下鉄で君が列車を待つ間ふと目に浮かぶ人になりたい
こーこーと歌う寝息に音程とリズムを合わせ鳴らすユニゾン
屋根裏の誰も弾かずに調律が狂ったピアノだけど、愛して
へたくそでいいから君だけが奏でられる言葉を聴かせてほしい
来週はきっと同じ俺のままでいられないから今夜会いたい
こんなにも美しい音色で満ちた世界に何か足りない 君だ
久しぶり、あなた以外の人と見る桜もやっぱりきれいだったよ。
散りたくて咲いたんじゃない 春が過去になる前に君と逢えてよかった
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