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デザイナーのタイプ2

久しぶりの投稿。

デザイナーには様々なタイプが存在すると思っています。

具体的に分ければいろいろあるけど、自分がそうだと思うタイプと、憧れのデザイナーの2タイプを例に考えたことを頭の整理を兼ねてメモします。

まず、私の憧れるデザイナーは、本当に心からデザインが好きで、努力を努力としないタイプの人。情報を集めるのも、日々練習するのも、外へ出向くのも全てなりたい目標が勝手に体を動かしているように見える。そしてデザインに対してとてもとても謙虚である。いいものを作りたい気持ちが純度100%である。なので、一切の妥協は許さない。

そしてもう一つ私のタイプは、デザインが好きだけど上記の人よりは好きのレベルが低く、努力するのは仕事のためという意識が強いタイプ。「やらなきゃ」という義務感でなんとか体を動かしている。なので、気力がない時、体力がついてこない時は、放り投げたくなってしまう。そして明確にどうしたいという心からの目標がないため、自分は何になりたくて努力しているんだろうと思うことがある。

前者のタイプは、常に自分のなりたいものに向かって自分の力で近づいていくことができるが、後者のタイプにとって前進のエンジンになるものは、憧れの人や、活躍しているデザイナーの言葉である。目標すら「必要だから立てた」のに対して、この人はすごいと感じる気持ちは純度100%だから。

前置きが長くなりましたが、最近自分が影響を受けた人の言葉、行動を3つ書き残しておこうと思います。

1.鳥海修さん 「本をつくる」の中の一節
谷川さんのための書体をデザインするにあたって、会社のデスクと家に谷川さんのポトレを置いていたそうです。自分がこの人の前では嘘なく真正面から向き合いたいと思う人を常に近くに意識できる環境を作っていました。心から書体作りが好きだという心ももちろん持ち合わせている方だと思うのですが、プロになって何十年経っても、一切の妥協をなく作り続けられる精神に感銘を受けました。また、自分を指導してくれた人に恥ずかしくないものを作るということも守り続けているそうです。
このエピソードを見てから、自分も妥協しそうになった時、頭の中で、その人の顔を思い浮かべて、やろう、と思えるので、知れてよかったと思いました。

2.谷 甲一さん
クライアントの都合や、文字数が多すぎるなど、できない理由はたくさんあるけど、それを技術とセンスでなんとかするのがデザイナー。(正確ではないですがこんな感じの言葉でした)
この言葉を見た時、普段仕事で、後から文言が追加された、想定外の修正を頼まれたなど、できない理由をそのまま言い訳にするのはデザイナーではない。無理を言われた場合も、心の中のモヤっとした気持ちを打ち消して、技術とセンスでなんとかするのがデザイナーだど心に言い聞かせて修正をしています。

3.小平正義さん 
谷さんの言葉に付随して、その”センス”とはどうやって身につけるのだろうと思っていた時、小平正義さんの言葉を見て腑に落ちました。「質の高いデザインやビジュアルを見て、常に自己投資をしてセンスを自分の中に確立させる。それがセンスの良さにつながる」(これも100%正確ではないです)
結局自分の判断で、デザインを作り上げていきますが、自分の基準がナンセンスだとダメなわけです。なので、その基準をよりセンスのいいものにしていくのが、自己投資なのだと思いました。

タイプ1の人に自分もなりたいと願っても、それは自分の性格や人としての「タイプ」だと思うので、無理してなろうとは思いません。そうしても1の人たち”みたい”にはなれるけど、1の人たちにはなれないので。

その努力をするよりは、その人たちにいい意味で乗っかって、自分を高めていくのが近道だと思っています。それが今の自分の答えです。

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