【週刊ユース分析】米子北高を改めてチェック!!
まず、2021年度インターハイ準優勝おめでとうございます!!
青森山田との決勝戦が印象深かったですけど、1回戦(vs帝京)からアディショナルタイムで同点に追いついたり、準決勝(vs星稜)でアディショナルで追いつかれて同じくアディショナルで突き放したりと、とにかくしぶとく決勝まで駒を進めていたのが印象的でした。
左のブロックは神村学園に注目していたので正直事前予習は甘めだったのですが・・・さすがは中国プリンスの首位チーム。
結果を残しましたね。
てことで・・・
■プレミア9年間の歴史
いつもの様にこちらを振り返ってみたいと思います。
ポイント26の29位。かろうじてトップ30内をキープしています。
中国プリンスでは上位常連。しかし2014,2015と2年連続でクラブユース勢に参入戦で敗れ、2016年に3度目の正直でプレミア昇格しています。
その後2年間強豪ひしめくプレミアWESTで戦いましたが2018年に無念の降格。現在中国プリンスでプレミア昇格を目指しています。
中国地方と言えば・・・広島ユースの1強体制。
頭一つどころか三つぐらい抜け出しているのですが、それ以外は高体連の強豪チームがひしめき合っているのが特徴です。
てことで、
私が独自に付けいているポイント形式で中国地方のチームを整理してみたところ以下のようになりました。
断トツの広島は置いておいて、高体連勢で頭一つ抜けいているのが実は米子北だったんですね。
ご覧の通りその他の高校も、いずれもお馴染みの強豪校ばかりなのでその中でも米子北は、比較的安定して結果を残しているチームと言えると思います。
■注目選手
有名なOBといえば、ガンバの昌子源選手を輩出した米子北。インターハイを通じて着目した選手を挙げたいと思います。
DF 鈴木真之介 選手 (米子北高3年)
快進撃を続けたチームをまとめ上げたキャプテン。大宮JYから島根までやってきてディフェンスリーダーを務めます。
決勝戦での悔しい失点を冬の選手権につなげチームをまとめ上げるか、注目です!
MF 佐野航大 選手 (米子北高3年)
10番を背負うゲームメーカー。
すでに有名ですが、お兄さんは町田ゼルビアでレギュラーとして活躍する佐野海舟選手。
親御さんが海が好きなんですね!
■3つのテーマ
躍進の裏に明確な理念あり。
調査していて面白い記事を見つけましたので紹介したいと思います。
横浜F・マリノスコーチの経歴を持つ福富信也氏が今年度からチームビルディングの指導に加わったそうです。
そこで掲げられた理念がこの3つ。
① 凡事徹底
② 心の安全
③ 違いを武器にする
詳しくは記事を参照いただきたいのですが・・・もうこれ、そのままどこかの企業理念になりそうなものばかりです!
まず、
①凡事徹底。こちらは私のnoteでも何度も取り上げてきました。有名なのは大津高校の平岡監督。
当たり前のことを当たり前にやる。レベルが上がると忘れがちな基礎的な部分をしっかりこなしましょう、という教えだけでも尊いのですが、本質はもう少し先にあり”徹底的にやることでそれは唯一無二の力を産み出す”ということを説いています。特別な才能って要らないんですよね。
私も大好きな言葉。
それから素晴らしいと思ったのが②心の安全。
ビジネス用語で言えば「マズローの欲求五段階説」の2番目(安全欲求)に当たる考え方ですね。安心して自分の考えを言える環境を指します。言うなればパワハラの真逆の世界観でしょうか。
強豪校はトップダウンになりがちですが、そこに風穴を開ける理念。こうすると何が良いかと言うと、自分たちで考える力が付くのだと思います。
有名なところでは大阪・興國高校がこの考えを推進しプロから高評価を受けています。
今大会で劇的な逆転や同点弾が生まれたのも選手たちが自分たちで考えて練習してきた賜物なのではないでしょうか。
そして③違いを武器にする。
こちらもビジネス用語で言えば「多様性」「ダイバーシティ」ですね。多様性の良いところは予定調和的にならないこと。違いを受け入れる癖があれば、○○であるはずだ。という固定概念が晴れて可能性を広げることに寄与するのだと思います。
記事の中に”想定外に適応するため”とありますがこれは常々、本田圭佑選手が言っていたことにもつながります。
本田選手は「オレに想定外は無い」と言っています。その根拠は、グランドではいつも想定外なことが起こると想定しているから、というロジックです。
■最後に
インターハイ準優勝の結果により、俄然 米子北への注目度はあがりました。
述べてきた通り、そこには十分な過去の実績がありましたし、また一方で成るべくして成った背景がありました。
青森山田の3連覇を阻止する高体連チーム筆頭として、プレミア昇格それから冬の選手権に向けて引き続き注目です!!
本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!