いろんな選手の三振率を調べてみた。
野球ではよく「(バットに)当たれば何か起きる」と言われています。そのため、見逃し三振が一番消極的なプレーで、空振り三振、フライアウト、ゴロアウトとマシな内容になっていきます。同じ凡打/アウトでも内容が違うのですよね。
前に転がせばボールがイレギュラーしたり、野手が捕球し損ねたり、送球ミスしたりする可能性があります。(フライアウトはイレギュラーや送球ないく落下点に入るまでに時間も生まれるので、タッチアップを狙う場面を除くとゴロアウトより内容が悪いとされています)
パッと検索しただけでも多くの選手が冒頭のコメントをしています。
言い換えると、バットに当たらない=三振をすると何も起こらないとも言えます。そこで今回はセリーグ上位選手を対象に三振しない率を計算していこうと思います。
計算の仕方は三振数 ÷ 打席数で計算します。
まずは巨人から
巨人主力選手の三振率
主力の基準は打席数上位10人にしました。平均のサイン新率は20.81%。極めて低いのが亀井の12.37%。最も高いのが大城の30%。
余力があったのですが四球を選ぶ率も出してみました。坂本、中島、陽あたりは高い数字でした。ウィーラーのように早打ちが目立つ選手はどちらの数字も低い結果に。逆に陽のようにどちらも高い選手は消極的で一定のカウントから勝負になっているのが分かります。数字が高いということは、ツーストライクやスリーボールが多いということですから。
選球眼の良い坂本と丸が例年と比べると三振が多く不調なのが伺えます。小林不在で大城の出場も増えたため、三振率も全体としては増えているのでしょう。(一方で長打率や本塁打は大城のおかげで増えています)
やはり、亀頼みか。。。
吉川尚が三振率15%以下で四球率ももう少し上がるとリードオフマンとして機能すると思うんですがね、平均通りの数字だと期待値と合わないですよね。
DeNA主力選手の三振率
巨人と比べると三振率は4%ほどDeNAの方が良く、四球率は2%ほど悪くなりました。オースティンは三振率28.57%と大振りが目立ちます。一方で17年の首位打者である宮崎ば三振率6.25%とかなり低い数字です。
また、梶谷の200打席も注目。1番打者を固定できている証拠です。梶谷からロペスまでが基本的にレギュラー固定メンバー。巨人で言うと坂本、岡本、丸のラインです。
バラバラの個性の選手が組み合わさってバランスを取っているチームなのが分かります。
阪神主力選手の三振率
阪神の三振率はDeNAより悪く、巨人よりは良くなりました。リードオフマンの近本そしてキャプテンの糸原が低い三振率。一方で四球率も低いため早いカウントで打ちに行っているのが分かります。
足のスペシャリストとして先日の記事でも紹介した植田も打席数10位にランクイン。四球率はチームトップの18.97%と相当高い数字を記録しています。
植田の数字で気になったので巨人に戻って増田大を調べてみました。
20%!!
打率が.211(21.1%)なのに!植田も増田大も自分の持ち味を活かすために打席に立ったら四球を選ぶ意識が高いのでしょうね。
広島主力選手の三振率
日本の4番鈴木誠は三振も少ないが四球率は高い、つまり不利なカウントになっても粘って四球を選べる選手ということになります。強い。
三振率は阪神と同じくらい。四球率はDeNAと同じくらいです。多くの打者が積極的に打ちに来る選手の中で、田中広はどちらの数字も高く消極的なバッティングの選手なのが分かります。
長野は全盛期の11-13年あたりは四球率15%前後だったんですが、近年は出場機会が代打メインになったためか四球率は5-6%ほどに。出塁を求められる場面から、決めにいく場面に出場機会が変わったためと分かります。
そう考えると、一概に「三振が多い」と判断するのではなく、打順との相関性も本当は見るべきなのだなと思います。(すいません、今回は時間がなく...orz)
中日主力選手の三振率
中日は頼れるベテラン大島が唯一の10%以下。今季デビューの外国人捕手Aマルティネスは32%とまだ1軍レベルに対応仕切れていないか。
それでも三振率16%台はDeNAに次いで2番目にいい数字。
四球は俊足の井領、首位打者争いの高橋が高いです。三振率が低い割に四球率が7.75%と低いのを考えると、積極的な打者が多いのが分かります。中日はバランスのいい野手が昔から多いですよね。
ちなみに中日のレジェンド二遊間アライバコンビはこんな数字。四球率もっと高いと思ってたんですが、意外と打ちに行っていたことが分かります。
ヤクルト主力選手の三振率
最後はヤクルト。不振で2軍調整中の山田が三振率トップに。最も三振しにくいのは新加入の助っ人エスコバー。この選手は守備も上手いんですよね。外国人感があまりない守備走塁タイプの外国人です。
強打者の村上、山田、青木のヤクルトの中軸が四球も多い結果に。不名誉ながら三振のシーズン記録を更新した村上は今季三振率20%とそこそこの数字に。リーグ2位のポジションを作っている立役者ですね。
ヤクルトの未来を背負っていると言っても過言ではない村上の成長がわかる比較。三振率が10%以上下がっているんですね。これで出塁率は上がっています。
6球団を並べてみる
主力選手が最も三振しにくいチームはDeNAでした。宮崎の6%が強すぎましたね。一番三振しやすいチームは巨人。大城の30%が響きました。最も三振率の低い選手は前述のDeNA宮崎、高い選手は中日のAマルティネス。
こうやって並べてみると別の見方もできます。打席数上位10選手を対象にしているので、合計の打席数が多いチームはレギュラーを固定している傾向にあり、打席数の少ないチームほどスタメンの入れ替えが多いことになります。
巨人、ヤクルトは入れ替えが多いですね。広島はほとんど固定です。200打席以上も違うんですね。面白い。
最後にこんな数字も出してみました。
DeNAも中日も最大値は高いのですが、宮崎、大島のように頭抜けて貢献している選手がいるチーム。平均的に多くの選手が三振をしにくいヤクルト。そして亀井以外はほぼ全員が三振率の高い巨人。
見方投手が奪うとめっちゃ盛り上がりますが、逆にチャンスで三振すると球場のテンションは大きく下がります。巨人は他球団を喜ばせてる場面が多いのかな。。。苦笑
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