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この奇跡のような魚を食べる文化を守りたい(コロナ後の世界のために)

代表の鈴木です。

私は大学生の頃、アジア、ヨーロッパ、アフリカなどたくさんの国を旅行で訪れました。

私はわりとその土地の食事にすぐに順応するタイプで、アフリカで毎日タロイモやヤムイモを食べていた時も不思議とあまり飽きることはありませんでした。

それでも、長い旅が終わって飛行機が成田空港に降り立つと、急に帰ってきたという実感が湧いてきて、日本の食事が食べたくなったものです。

そんなときに真っ先に食べたくなるのは、お刺身やお寿司といった魚の料理でした。

考えてみると、日本の魚の文化は奇跡のようなものです。

2つの暖流と2つの寒流に囲まれた島国で、世界的にみても恵まれた漁場があること。

沿岸の津々浦々に漁師町があって代々工夫してきた漁法でさまざまな魚を獲っていること。

産地の魚市場と、豊洲のような消費地の魚市場が整備されて、日本中で獲れた新鮮な魚が全国まで行き渡る流通システムができていること。

活締め、熟成、といった魚を扱う世界一の技術が蓄積されていること。

こうした条件が積み石のように絶妙なバランスでうまく重なって、私たちは美味しい魚を日々食べることができているのだと思います。

「協会を作りたい」と思い始めた2年前、私の念頭にあったのは、水産資源の枯渇をなんとか防がなければならない、という積み石で言えば基礎の部分を守るということでした。

しかし、新型コロナウィルスの感染が世界的に広がり、漁業者、流通業者、飲食店などが大きな打撃を受け、倒産する方も出てきている中、私たちがいますぐしなければならないのは詰み石の基礎を固めることではなく、積み石の上のほうのぐらつきを少しでも抑えるということではないかと考えました。(協会設立の発表を急いだのもそのためです)

先日、通常はお寿司屋さんが使うような高級なカツオが安くスーパーで売られているという話をブログに書いたところ大きな反響をいただきましたが、飲食店が休業したり営業時間を短縮したりお客さんが自粛して足が遠のいたりしていることで、産地では魚が売れず、だぶついてしまっています。

こうした状況に対して具体的なアクションを起こすことも協会の使命だと考えました。

微力ではありますが、産地から魚を取り寄せて配達したり、漁師さんから直接魚を買う方法を紹介したりして、少しでも産地のみなさんの力になれるよう努力していきたいと思っています。

とくに困っている産地の方、産地を支援したいと思っている消費者の方、ぜひ、私たちの発信をチェックしていただくとともに、なにかアイデアがあればぜひご連絡をいただければと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

鈴木允(すーさん)makoto.suzuki@fish-support.jp


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