シモネ・マルティーニ《受胎告知》 〜 アートの聖地巡礼(イタリア)

画像1 ローヒル・ファン・デル・ウェイデン《東方三博士の礼拝》の記事(https://note.com/susiey/n/nd2ce35fbafb4)を書いていて「もう一度見たくなった作品」が、イタリア、フィレンツェ、ウフィツィ美術館所蔵、シモネ・マルティーニ(c.1284-1344)の《受胎告知》(1333)。マルティーニは、ルネサンス美術が始まる前(15世紀以前)にシエナで活躍した。彼の有名な《受胎告知》は、本来はシエナの大聖堂を飾るためにテンペラで制作されたもの。サイズは300×270cmと意外と大きい。
画像2 見所は、なんといっても画面中央に聖母マリアと共に描かれている大天使ガブリエル(もちろん羽根をつけている)。よく見るとガブリエルの口から、聖母マリアを祝福するラテン語の金色のメッセージがこぼれ落ち、そよ風と共にマリアの元へ向かっていくようだ。その手には、平和の象徴を意味するオリーブの枝。うっすらと赤みを帯びた頬も美しい。《受胎告知》を描いた名画は沢山あるが、個人的にこのガブリエルの美しさは、ダントツ。
画像3 そして、「主があなた共におられる」と大天使に祝福されたものの、当惑する聖母マリアの眉間の皺も愛らしい名品。
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アート・ビジネス→美術史家(Ph.D., Courtauld Institute of Art, U. of London)。西洋美術史*ニュー・アート・ヒストリー専門。アート聖地巡礼の旅人。絵画、彫刻、建築における象徴表現を研究。好きな場所は、図書館、美術館、本屋、カフェ、海。

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生きている間に一度は見ておきたい作品(絵画、彫刻、建築)が存在する場所が「アートの聖地」だ。それらの「アートの聖地」を訪ねることは、アートを長年研究してきた者として、作品と向き合うだけでなく、自分と向き合う旅でもあり、気がつけば、「アートの聖地巡礼の旅」になっていった。今、その旅を振り返り、もう一度見たいと思う名品だけを集めてみた。Copyright©Susie Y. All rights reserved.

コメント (8)
昔見たものはもっと暗かったような、と思ったら、2001年に修復されていたんですね。マリアの困惑顔が一層人間味を帯びた気がします。それにしてもやっぱり美しい!!
けるぼん様
私も現地で思ったよりも金が明るくて驚きました。この作品は、美しいながらも、どこか人間らしくて好きなんですよ。
人間らしいですよね。いきなり現れた天使にそんなこと言われたら、確かに普通は怪しむよなあ、などと思いを巡らせてみたりして。
けるぼん様
確かに!ルネサンス時代前のイタリア美術は、結構人間らしくてスキです。
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